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夜空の願いを(仮)  作者: 澄蓮
運命の出逢い
7/11

始まり

本校舎・・・2F「音楽室」「楽器置き場」


「はぁ、はぁ・・・・・」


冷や汗と、急激な運動により

制服の下はピッタリと張り付くぐらい汗が滴っていた。


隣では、白い体操服を赤く汚し・・・痛みに耐え私の腕を強く強く痛いぐらいに握りしめてくる。


「ぐぅ・・・・・ぅ・・・・」


私は、何があったのかよく思い出せなかった

ただ"想希"が男に向かって飛び掛かり

私は腰が抜けて・・・・動けなかった・・・


男のナイフが"想希"を切りつけ・・・


その後、教師や生徒が私達を・・・・・



"私のせい?・・・"


"想希"に無理矢理抱き抱えられた。

私の目のには・・・・ーーーーー。



唇が渇き・・・心臓に上手く空気がいかない


ハッハッ・・・・ハッ・・・・ゥウウ


苦しい・・・・息が・・・・


「そ・・・・うき・・・」



極度の緊張感と恐怖で過呼吸に陥りかけた私を突然襲った!


「むぐ!?・・・な」


覆い被さるように抱き付かれた、


彼の体は思いの外軽く、しかし私の力では支えきれずだんだん体制がくずれ

押し倒されるような形に・・・


"怖い・・・嫌・・・・こんなの・・・"

色々な思いが駆け巡る


しかし、私の読みは外れた。


彼の以上な体の暑さ


そして何時まで経っても想希は動かない。


私は彼を揺らしながら小さな声で喋る


「想希・・・・ねぇ・・・・どうしたの?

私の事助けてくれたじゃない・・・

想希の事少し分かった気がしたのに

嫌よ・・・また・・・・・」


過呼吸など私は忘れて、涙が溢れてきた。


もうそんな目で見ないから・・・、

いつもは冷静で、思考しない!

醒めた瞳で世界を見ようとしない・・・、


ー"それは初めて心から叫んだ言葉だった"


「・・・・私を置いて一人にしないでよ・・・・・」


涙がポタポタと想希の顔へ落ちる。

血で汚れた顔を拭き取るかのように・・・


未だに想希は目を冷ましてくれない


時おり呻き声のような声をあげるだけ・・・


危険な状況なのは

彼の腹部に滲む、赤い血の後を見ればわかる


ここには、幸い隣の部屋が給仕室で

あった為・・・


私は自分の体操服を千切り、水で浸し彼の頭へ乗せ。

残りの殆どを包帯がわりにして

彼のお腹に巻き付ける髪留めでなんとか取れないように出来た・・・


私の髪留めは・・・大切な姉からの贈り物。

今も闘っている姉さんの・・・・想いが詰まってる


こんなところで私は負けられない。

私はもう人に迷わない・・・



緊張感が緩んだのか、それとも私は安心したのか・・・・

寒さを凌ぐように・・・楽器に掛けられていた薄い布と一緒に彼の体を暖めるようにして

眠りについた。







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