壊れた世界
永遠に続くものはない
だから、今を生きられる
それは、現実への回帰。
リリリリーーー!!
目の前にはいつもの白い天井。
再びの目覚め、意味のない世界へ
私は戻ってきた。
あれから何度後悔したか・・・私には分からない
けれど....、時と言うものは怖い。
私の心の中にある、記憶・想い、はこの4年と言う歳月の中で、少しずつ色褪せていった。
私の名前は、
詩を望むで「詩望 希」(しの のぞみ)
今年で19歳と2ヶ月。
現在は、新都から約10キロほど離れた
所に住んでいる。
ギリギリ安全圏内、C級汚染区域。
ボロボロの、石の建物。
かつては病院だったのだろうか?
今は見るも無惨な姿へと変貌している。
ここに滞在するのも今日で10日目。
そろそろ、ここも危険だ・・・
何処にも所属していないフリーの女性。
それも、若い女性など・・・・
ペットボトルの水、汚染されていない水を頭にかけ、意識を覚醒させた。
(・・・よし)
過去の地図を広げ、今の場所に新しく×印を
マークする。
地図の至るところに×印がマークされているのを見ると、かなりの場所に彼女が行った事が窺える。
長い黒髪を後ろへ縛り、更にそれを縛る。
彼女の髪は綺麗な漆黒の光沢を放つ。
動きやすい、服装。
下は迷彩柄の軍用服、上は黒の伸縮自在のシャツの上に少しお洒落なベストを着る。
長い睫毛に切れ長の相貌、少し頬が痩けていても、強烈な力を放っている。
何が彼女をこうまで変えたのか?
それを語るのは、もう少し先になりそうだ