「物語の前に」
初投稿作品ですが、皆さんの心に少しでも
暖かい光を灯せたら嬉しいです。
西暦20xx 年
その年、世界ではちょっとした事件が起きた
本の些細な事だったんだけど....
その年を境に水面下で世界は変わり始めた
少なくとも、その年以降生まれた人間と
その前に生まれた人間には1つの大きな溝が出来てしまっていた....
そして、それは僕か丁度背伸びをして絵本から難しそうな小説を読もうとした時の事
"事件は起きた"
それは、余りにも唐突に起こって
それは、余りにも自分勝手で
そして、圧倒的な力による・・・・攻撃
今まで僕達は、護られてきた事
それ以前に奪われる事の意味を知らなかった
その年、世界で同時に起きた
Xx年以降の人間の拘束、及び施設へ強制移住
親達は泣いた、喚いた、絶叫した
ただ、その年以降に生まれただけで
運命を奪われる事実と理不尽さに・・・
大人は渇いた音のする無機質な何か、
で応じるだけだった・・・
それはとても恐ろしいモノで、でも・・・
親は家族は護ろうとした
けれど、渇いた音が一声して
何かが動かなくなった
それ以降誰も、何も、声はしなくなった
僕はただ、すがりよって買って貰ったばかりの本を抱き抱えてそしてーーーー
「初めて何かを壊したいと思った」
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