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勇者の息子と魔王の娘?  作者: まあ
ドレイクの少女との出会い
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第21話

「……調べるしかないよな? ここまできて手ぶらでは帰れないし、何がいたかの情報でも買って貰えるかも知れないし」


「……あんたさっきまでビビってたくせにその答えなの?」


ジークは光の正体がわからないなら、確かめるしかないと言うがフィーナはジークの変わりようにため息を吐くと、


「それに先行していたゴブリンが戻ってこない。あまりに強力な何かがいるなら、逃げてくるはずだ」


「……逃げるまでもなく全滅ってのは考えないの?」


「えーと、確かにそれもありそうですね」


ジークは何かが引っかかり始めたようで自分達の前を歩いていたゴブリンが帰ってきてないと言うがノエルフィーナはゴブリンはすでに全滅している可能性だってあると言うが、


「それなら、俺1人で行く。様子を見て戻ってくるから、2人はここで待っていてくれ。で、ある程度、時間が経っても戻ってこない場合は遺跡から出るんだ」


「そ、それはダメです!? わたしが無茶を言ったんですから、偵察ならわたしが」


「……ノエル、それは酷く不安だから、ジーク、ここで時間つぶしてるなら行ってよ。あんまり時間が経つと他の冒険者たちがくるわよ」


ジークは引っかかっているものの正体を確認したいようで自分に何かあった時の事を2人に話すがノエルもフィーナもジークの言う事を聞く気はなく、


「……何かあっても知らないぞ」


「だ、大丈夫です」


「まぁ、こう言う時のジークの勘に賭けるわよ」


ジークは2人の様子にため息を吐くがノエルは両手を握りしめて気合を入れ、ノエルは幼なじみジークの勘を信じてみると言い、3人は遺跡の奥を今まで以上に警戒して進み始める。


「……やっぱり、おかしいな」


「何がですか?」


3人は先ほど、ゴブリンが立っていた位置まで歩くとジークは小さな声でつぶやくとその声をノエルは聞き逃さなかったようでジークの服をつかむと、


「いや、あの赤い光が仮にドラゴン、もしくは高位の炎の魔法だとしたら、ゴブリンはこの先で焼け死んでいる可能性が高い。全滅はないにしても1匹くらいは逃げ遅れるだろ? それなのに肉が焼ける臭いがしない。風は奥から流れてるのにだ」


「まぁ、確かに道も狭くなってきてるし、ゴブリン程度に後れを取る相手だったら別だけどそうね」


ジークはランタンからろうそくを取り出して空気の流れを確認すると、かすかではあるが奥の方からジーク達が入ってきた方向に風が流れており、そこから、ゴブリンが焼け死んではいないと言うとフィーナは歩いている通路が狭くなってきている事に気づき、眉間にしわを寄せ、


「まぁ、そうなるとゴブリン達に遺跡のお宝を取られる前に先に進みたいんだけど」


「そう言うな。問題はこの先なんだから、風の流れがどこかで変わっていて臭いがここまで届いていない可能性だってあるんだからな」


「えぇ、そうじゃない事を祈りましょう。ノエル、行くわよ」


「は、はい」


フィーナは遺跡の奥にあるであろう宝に期待しているようで少し前のめりになりそうになるがジークはろうそくをランタン内に戻して警戒をしたまま、先に進もうと言い、フィーナは駆け出したい気持ちを抑えて頷き、ノエルに声をかけると彼女は大きく頷く。


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