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勇者の息子と魔王の娘?  作者: まあ
ルッケル騒動
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第103話

「無理に決ってるだろ!! こんなの軽く死ねるわ!!」


ジークは石人形の前に出てはみた物の、やはり、5体も1人で相手などできるわけもなく、囲まれないようにするので精いっぱいのようでぎゃあぎゃあと騒ぎながらも攻撃を交わしている。


「……カッコ悪いわね。反撃くらいできないのかしら」


「で、でも、ジークさんじゃないと、あの攻撃を交わし続けるのは無理じゃないでしょうか? 1人で5体の石人形の攻撃を交わすなんて無理ですよ」


ジークの様子にフィーナはため息を吐くが、支援魔法を終えたばかりのノエルはジークの事を応援したいようで両の拳をしっかりと握りしめた。


「アーカスさん、支援魔法を貰っといて今更だけど、あの状況じゃ、私、攻撃できないわよ。今なら石人形の足と一緒に、ジークごと葬れるわ」


「そうだな。先に小僧への支援魔法にするべきだったな」


フィーナは支援魔法で力が溢れているのか、その効果を確認するように剣を振りまわす。アーカスはジークとフィーナを交互に見て、ジークにも支援魔法が必要だったとつぶやく。


「そ、そうですね。ジークさん、速さをあげる魔法をかけます。それまで、生き延びてください」


「は、早めに頼む!! このままじゃ、死ぬ」


ノエルはジークに聞こえるように声を張り上げると、ジークは直ぐに返事をする。


「ジーク、割と余裕なんじゃないの?」


「だろうな。小僧の見切りのセンスはかなり高いからな。それより、小娘、ヒマなら、小僧を手伝ってこい。遊んでいるとせっかくの支援魔法が無駄になるからな」


フィーナは直ぐに返事があった事に眉間にしわを寄せる。その言葉にアーカスは興味がなさそうに頷くとフィーナにも石人形の相手をしてこいと言う。


「それなら、私にも支援魔法」


「支援魔法の重複使用は無理だ。魔法が暴走しても良いなら別だがな」


「……行ってきます」


フィーナはアーカスに支援魔法の追加を要請するが、却下されて石人形とジークの元に向かって駆け出して行く。


「砕けなさい!! って、無茶、硬すぎるわよ」


「フィーナ? 足を引っ張りにきたのか? それとも、止めを刺しにきたのか?」


「……望みなら、後者にしてあげるわ」


フィーナは1体の石人形の右足を剣で薙ぎ払う。しかし、石人形は固く、単発では石人形の足を破壊する事は出来ない。ジークはフィーナが助けに来るなど思ってもいなかったようで石人形が振り下ろした拳を交わしながら悪態を吐く。その言葉はフィーナのケンカを売っているだけであり、彼女の額にはくっきりとした青筋が浮かび上がった。


「冗談に決まってるだろ。そんなに青筋を立てるなって」


「……死になさい」


ジークはフィーナの様子に流石に不味いと思ったようでフィーナを落ち着かせようとする。フィーナはそんな彼の言葉を遮るようにジークの脳天を狙って剣を振り下ろす。


「ちょ、ちょっと待て!? 剣を振りまわすな!?」


「痛いのは一瞬だけよ。だから、大人しく斬り伏せられなさい!!」


「イヤに決まってるだろ!!」


フィーナはすでに怒りで石人形の事などどうでも良くなっているのか、ジークと石人形、周囲に存在するすべての物を攻撃対象としたようで剣を振りまわし始める。


「ノ、ノエル、早く、支援魔法を!? このままだと殺される!?」


「避けるな……鬱陶しいわね。少し黙ってなさいよ!!」


「バ、バカ力女」


フィーナの攻撃力はジークに対する怒りで完全解放されているのか、先ほどまでは破壊できなかったはずの石人形の頭部が彼女の一振りで完全に破壊されて崩れ落ち、ジークはその様子に顔を引きつらせた。


「ジ、ジークさん、行きますよ」


「た、助かった」


その時、ノエルの杖からジークに向かって淡い光の球が飛び、彼の身体を包む。


「……助かった? 本気でそう思ってるの?」


「ま、待った。落ち着くんだ。話せばわかる」


「そう? だけど、その前に1発、ぶちこませなさい。このままじゃ、私の怒りが納まらないわ!!」


「そんなものを喰らったら、死ぬわ!!」


しかし、フィーナの切っ先はジークを狙っており、ジークは再度、彼女の説得を試みるが、そんな事で彼女の怒りが収まる事はない。


「あ、あの。アーカスさん、フィーナさんを止めなくて、良いんでしょうか?」


「気にするな。実際、石人形は砕けて行っているしな。時期に石人形も壊滅するだろ。まぁ、時間も惜しいから、手助けくらいするか」


「手助けですか? ジークさんがアーカスさんは攻撃魔法は使えないって」


ノエルはすでに石人形などどうでも良くなっている2人の様子に顔を引きつらせる。その隣でアーカスは次の行動に移る気のようであり、次の魔法の詠唱に移ろうとする。


「……小娘、過程は別として魔法は大きく分けていくつあるかは知っているな?」


「は、はい。攻撃、回復、支援、弱体化の4つです」


「……そうだ」


ノエルはアーカスの質問に慌てて、答えるとアーカスは小さく頷き、魔法の詠唱に移る。


「ちょこまかと避けるな!!」


「避けるに決まってるだろ……」


そんななか、フィーナは勢いを落とす事なく、剣を振りまわしてジークを追いかけ回しているが、ジークはノエルからの支援魔法に感覚が慣れてきたようで魔導銃の引鉄を引く余裕すら出てきたようで照準を絞り、石人形の足を狙い撃ちしていく。


「……やっぱり、硬い。出力を上げるか?」


「どこを見てるのよ?」


「フィーナ、今更だけど、目的を見失うな」


「どの口が言ってるのよ!!」


ジークの魔導銃は最大出力でないためか、石人形を破壊する事はできず、彼はフィーナの一撃に期待しているようで、フィーナに声をかける。しかし、フィーナの怒りは納まる気配もなく、元気にジークを追いかけ回す。


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