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メイドだって戦闘職です  作者: カエデ
二章
75/111

どうしてこうなる!?

(ラムネ視点)


 本当に面倒だよ全く。


「ラムネ、早く、着替えて」

「わかってるよ」


 たく、ギルマスだからって出来ることと出来ないことくらいあるんだっての。


 今日も少し走って家に帰った訳だが、帰ってゲームにインするなり、俺の部屋の前でスタンバってたライムに捕まって、色が一新された着物に、うちのギルドのエンブレムが縫い付けられた羽織を渡された。

 詳細を見ると、前より何段階もすっ飛ばしたような性能してるし、てかなんだよこの見た目は、全身真っ黒とか俺は何処ぞの死神か!


「なぁライム、この色どうにかなんないのか?」

「めんどい」

「いやそこは頑張れよ」


 俺の後に続いて歩くライムに聞いては見たが、帰ってくるのは案の定めんどい宣言、こん時は何言ってもやらないから諦めるが、マジでこの色の着物着ていくのか。


 俺らが向かう先は、ギルド内に作った大広間だ。今回の大量募集で増えた人数でも問題なく全員が収まる。

 そして人数が増えたことで、改めてギルド結成を祝うための宴会のようなものをすることになった。ここまではいい、だがなんでギルマスだからと団員達に向かって壇上から演説をしなくちゃ行けないんだ……。


「頑張れよ、サポートはすっから」

「ほうほうドM仲間として俺も手伝うって?流石トム私達とは器量が違う」

「おい氷菓ふざけんなよ!?誰がドMだ!」

「えっ、自覚ないの?」

「ないわ!当たり前だろ!」


 ああうるせぇな、別に頼れることは頼るつもりだし、トムがどうしようもなく世話焼きでドMなのはよく知ってるよ。


「おい待てラムネ今何考えてた」

「はいはいもうすぐ着くよ」

「ラムネくん頑張ってね」

「おう」


 やっぱフィロと話すのは落ち着くな。入る前に一つ深呼吸でもして……。


「開けるぞ!」

「はあ?」


 深呼吸なんてする暇は与えられず、いきなり開けられた扉の先には、既に何人もの団員が揃っている。


「お、来たみたいだぜ」

「頑張って〜」


 ガヤがこんなだと、ある意味冷静になれることもあるもんだ。

 俺は意を決して壇上に進む。


「まずは集まってもらってありがとな。うちはこれといった決まり事なんて無いが、いくつかあげるなら、同じギルドに所属する者同士協力すること、自由とは言ったが他人に迷惑をかけるのは御法度だ、そしてこの世界で生きる以上、自身が楽しむことを忘れるな、自身の心に背くな、自身の生き様を、その結果を、この世界そのものに認めさせろ!」


「「おぉぉおおお!」」

「いいぞーギルマスー!」


 取り敢えずこんなもんでいいだろう。その後はそのまま解散になった事だし、俺もリズさんに教わったギルドの運営でもしてみるか。


 そう思ってた矢先に……。


『少し面倒事持って帰るから、ギルド一同の首洗って待ってて』


 なんだ、この圧倒的な説明不足と嫌な予感は……。


「ライムお前……」


 これからギルドとしての活動開始って時に……。


「何やらかしたんだよーー!!」

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