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メイドだって戦闘職です  作者: カエデ
二章
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いざ!夢のもふもふ計画を!

 ギルドホームが完成してから更に数日がたっていて、その間にギルドの方針なんかを定めていたりと、結構忙しかった。


一、仲間内での殺し合いは禁止

ニ、面倒事は自己責任

三、他人に迷惑はかけるな

四、自由に生きる


 とまぁこんな感じの決まり事、これから増えるかもしれないけどとは言ってたけど、これ決めた時に最後の決まり事で前三つが完全に意味を成してない気がするんだけど。

 まぁ、ギルドの話はこれくらいかな?


 そして私は今、ついにあれに手をつけようと思って今いる王都、商業の国にある始まりの街の外を分身を使って大捜索中、某忍者アニメでそれやってるキャラが居るって?いやいや私は螺○丸とか○獣は使えないから、あ、でも須○能乎の方ならワンチャン……。

 これ以上は止めるとして、さてさて何処を探したものやらと、王都の周囲はまだ分からないけど、始まりの街の周辺の動物達ならある程度の生活範囲は知ってるんだけど、お目当ての子か居ないんだよね。


 それからあれって言うのは島の事です。何やかんやでだいぶ放置していたからね。

 ユウナさんが植物を育ててるのを見てたら面白そうだったし、そろそろ私も何か育てたいと思ったので本格的に動き始めることに。

 今候補に上がってるのは鶏と羊、それから出来るなら牛とか、あとは蜜蜂的なのも居たらいいな〜と言ったところです。


 そこで私が目を付けたのが、最近召喚師やテイマーの間で話題になっているとあるダンジョンなのである。

 そしてこのダンジョン、実は私達が前に使っていたゴーレム乱獲所と化していたあの洞窟の奥にあるらしい。

 前に無かったことを考えると、多分だけどアップデートで追加された場所だと思う。

 そんな場所で何をしてるのかって、それは召喚契約か従魔契約に決まってる。


 だけど今回の私がやりたいのは契約じゃなくて飼育、要は捕獲がしたい。

 だけど普通の動物達ならいざ知らず、モンスターの飼育なんてどうしたらいいのか、そこで今回用意したのが捕獲、飼育の2つのスキル、なんとこのスキル今なら2つ取ってもかかるスキルポイントはたったの10Pt、安くないですか?

 それは貴方にだけだって?だって仕方ないよ、今取得可能なスキル全部取るようなことしたって使い切れなさそうなレベルで溜まってるんだもん、これは運営がやった事です私は悪くない。


 話を戻して今回やる事は、まず第一に捕まえたい対象を探す事、次は見付けたらスキルで捕まえる、最後はその捕まえた対象を島に予め作って貰った飼育施設に登録して放すだけ。


 思いのほか簡単そうで安心した所で、早速行きますか。

 それから私は、ダンジョンに潜ってからはただただ階層を進み続けた。

 その場にパッと見で居ない場合は、念の為の分身を残して次の階層へ、その途中に周りを見ると、チラホラと契約作業をしているプレイヤーと、その仲間だと思う人達を見掛けた。

 今で丁度三十階辺りかな?次の階に降りるためのボス部屋がそろそろ見えてくるかなと思っていると、扉の前で人集りが出来ていた。


「だから言ってるじゃない!!」

「関係無いね、先に入ろうとしたのは僕らさ」


 うん、明らかに面倒な事になっていますね。

 だけど私もこの先に進みたいし、早く何とかしてもらわないと。


「あの」

「何だい君は」

「それはどうでもいいんで、早く行って貰えますか?私もそこ通りたいんで」


 するとしばらくの間時が止まったように静まり返ると、無駄に態度の大きい男とそのパーティーメンバーが吹笑しだした。

 何かおかしかったのか分からずにいると。


「ははは!!君まさか1人でここを攻略する気かい!」

「おいおい無理だろ、大体なんだよその装備コスプレか?」


 ふむふむ、なかなかに感じの悪い集団ですね。

 するともう片方のパーティー、さっき怒鳴ってた女の子に隣の子が何か相談してて、その後すぐに頷くと話し出した。


「それならその子をパーティーに入れれば、さっきの話いいわよね!」

「ははは、まさかこのお荷物を連れて行くと?君頭は大丈夫かい?」

「勿論よ!前のボスだって余裕はあった。別にそれくらい平気よ!」

「ああ、それなら構わないさ、まぁ無理だろうがね」


 あのー……、どっちでもいいから早くしてもらえますか?

 そう思ってると、さっきリーダーっぽい子に相談してた子が近ずいてきて説明してくれた。

 どうやらボスの攻略順で揉めてるらしくて、なんで揉めるのかと言うと、このダンジョンは、初めてその階層のボスを討伐したパーティーの1人だけに、初回限定で強力な武器をくれるらしい。

 見ると確かに、あっちの嫌なパーティーは既に何人かがやたらと豪華な装備品を装備していて次も狙っているのが丸わかりほど。

 それで揉めてたのは、先に着いたわいいけど、メンバーが空腹になってしまったため休憩をしていたそうで、いざ入ろうとすると声をかけられ、挙句自分達は攻略組だとか、自分達の方が早く攻略出来るとか言って順番を脱がそうとしてたらしい。

 それは確かに揉めますよ。そもそも前回のイベントでも思った事だけど、攻略組の治安悪過ぎないですか?


「そういう訳でお願い出来ませんか?」

「まぁ、通りたいだけなので構いませんよ」


 そういう訳で早速パーティー登録をして部屋に入る。

 今回の御相手は上の洞窟に居たゴーレムよりも大きいロックゴーレムだった。


「あなたはそこでアリア達と一緒にいて」


 それだけ言うと、リーダーの子と前衛の人が2人一緒にボスへ向かって行った。

 このパーティーの編成は、前衛に居るのが多分上級の剣士、盾使いに格闘家、後衛が魔法使いと、さっきアリアって呼ばれた子はどうやら人形を使う職業らしい、数人の人形が戦ってるのは見てて面白いです。


 ただ回復役が欠けているのと、この階層のボスの強化が思いのほか大きかったのか、徐々に押されてきてる。

 剣士の子が攻撃の為に時々前に突っ込んで、危ない状況は人形がその身を呈してガードして難を逃れて、数が減れば新しく追加、そんなループを繰り返す事早数十分。集中が切れて来たのか、動きにムラが出はじめて、気が付けばダメーを貰うことが増えている。

 もう少し見ていてもいいけど、パーティーに入れてもらって手伝わないのも罪悪感があるし、そろそろやりますかな。


「ちょ、危ないよ?」


 そう言って、アリアさんが人形を動かしながらも止めてくれるけど、正直問題は全くない、なんなら一撃で沈めてしまおう。

 と言う訳で私の十八番、スキルで槍を形作ると、それをスピードをつけてゴーレムの胸に投擲。するとあら不思議、全くの抵抗を見せること無く槍が胸を核ごと貫いた。


「な……!?」

「え……えぇ!?」

「どうなってんだ?」

「一体何が?」

「今の攻撃って……」


 ゴーレムが倒れるなか、決定打になった風穴と私を交互に見るメンバー、質問攻めされても面倒だし次の階層に行っちゃおうかな。


「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!?」


 ですよねー。知ってましたよ、ありがちなパターンですし。


「さっきの攻撃と言いあなた何者……?」

「もしかして掲示板で有名なメイドさんですか!!」


 剣士の子が代表して質問しようとしたら、それを遮って予期せぬ質問が飛んできた。

 掲示板で有名?


「良く知らないけど、このゲームだとメイドは私一人だと思うよ」


 するとパーティーの男メンバーが驚いたり何かガッツポーズしてたりとカオスな状況に。

 すると騎士の子が、多分私の事だと思うけど知っているらしいパーティーメンバーに聞いている。


「まさかそんなに強いプレイヤーだったなんて……」

「驚きね」


 私の事に驚いてるのもそうだけど、説明の途中途中で変な単語も出てきた事に私は驚いてる。


「あの、そろそろ私は行きますね」

「あっ、ちょっと!」

「用があるのなら、リネルティスに私のギルドがあるのでそこに来て下さい」


 面倒だからそれだけ言って直ぐに出て行った。その時確りパーティーは抜けて来た。


 その後も階層を下へ下へ降りて行ったけど、結局それらしいモンスターは見つけられなかった。

 明日はこの続きから頑張ろう。

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