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メイドだって戦闘職です  作者: カエデ
二章
63/111

ギルドハウスを造ろうか!

 と言うことで、さっき買ったばかりの土地を見に来た私達は、思っていた以上に広かった土地を見て驚いていた。

 この街の造りは、王城とだと思う大きなお城を中心に、その周りが貴族等のお金持ちが住むエリア、そのさらに周りを覆っているのが一般の市民で、大まかな区切りでは住居は西に、職人が集まっている工業区は北に、残りの東と南にお店が並んでいて、宿屋なんかは基本的には南に。

 そして私達が今来ているのは、商業ギルドから歩いてもさほど遠くは無く、街の中心に近い場所、貴族街に来ています。


 いやまさかね。貴族街の、それも王城が割とすぐそこに見える様な場所を買ったとは思わないよね。

 通りで高いわけだよ、だって如何にも貴族が買いそうな土地の広さしてるもん、なんなら周りの土地よりも余っ程大きいと思う。


 土地も買ったことだり早速、と行きたいところだけど、私達の中で建築の出来る人は居ない、なので今回リズさんの伝でいい大工氏を紹介してくれるらしい。


 造り手の心配は無いとして、建てる建物の内装を決めて行く。


「闘技場が欲しい!!」

「錬金のために研究室が欲しい」

「図書館」

「お裁縫の部屋が欲しいです」

「大きなキッチンは欲しい」

「当然鍛冶場もあるよね!」

「お前ら自由か!」


 その後にも、恐る恐ると自分も専用の作業場が欲しいと言うテルと、自分は特に作業場は必要無いと言ってるのがギデさんにティスさんとユウナさん。

 ティスさんは木材を切るくらいだから特に必要は無い、同様にギデさんも採掘しか基本はしないし、ユウナさんも自分の島があるから特には必要無い。


 という具合に皆が皆、自分の欲しい施設なんかを言うだけになったので一旦落ち着く。

 そうして話を少しずつ進めて行き、ある程度の案は纏まっては来た。

 結果的に作ることにしたのは周りに合わせた洋館で、中庭ありの上が2階に、要望があった施設のうち幾つかは地下に作る事になったため、最終的には全部で4階建てが本館の話。別館という訳じゃないけど、本館裏から幾つか枝分かれした通路を敷いて正面にフィロの管理になると思う教会を、その右隣に裁縫の為の施設、一番右外にミューの鍛冶施設、続いて左にテルさんの木工施設を、その隣の左端に錬金用の施設、その木工施設と錬金施設との間に植物園を作るらしい。

 この植物園はユウナさんの提案で、庭も作るのにも、錬金術で必要な薬草を栽培するのにも丁度いいって事で直ぐに決まった。

 鍛冶施設と錬金施設を両端に建てるのは、中央に教会を置く為出来るだけ静かにしようとした結果と、万が一が起こった場合に備えて離そうとしたら、この配置になった。


 という事でこの設計案をリズさんに渡すと、なんでか苦笑いしてたけど届けてくれるみたい。


 さて、設計案も出し終わった事だし。

 という訳で私は、早速この街の探索に出ようと思う。するとビルドは兎も角、珍しく氷菓も一緒に着いてくるそうだ。


「氷菓が本読まないで着いてくるの珍しいな!」

「まあ、この街の図書館を探しているだけ」


 そういう理由ならば寧ろ納得した。でも私が行こうとしているのは出店や普通の店舗が並んでる場所だから、図書館は余りあてにはならないと思う。

 という事を伝えては見たけど、それはそれで別に大丈夫らしい、というかさっきから氷菓はどこを見ているんですか?


 さっきからずっと下を気にしてる事が不思議で聞いてみるけど、気にしなくていいと適当にはぐらかされた。


 その日は買い物をして終わって、それからは街に馴染むために色々と街中を探検してみたり、周辺の平原や森へ出て、冒険者ギルドの依頼を兼ねてモンスターの討伐を行ったり。

 最初の街と何も変わらないのんびりとした生活を、ゲーム世界でだけど非日常的なこのファンタジー世界で過ごしていると、ギルドハウスが完成したという知らせをリズさんから貰ったので、早速向かって見る事にした。


 ようやくと完成して、その堂々とした佇まいで、周りの建物にも決して負けない威圧感を持つ巨大な建物が出来ていた。

 皆ももう来てるみたいで、それぞれ入口で出来栄えを見て感想を言い合ってる。


 全員が揃ったって事で早速中へとご案内、まだ庭らしい庭は出来ていないから、ただただ広い土地って見た目だけど、これからきっとユウナさんが植物を植えてくれるらしい。


 入口に向かっていくとそこには、背の高い青みがかった黒髪が反り返った男の人と、背はミューと同じ位の茶髪の女の子が、2人並んで玄関だと思う大きめの扉の前に立っていた。

 流れから読めた人は果たしているかな?何を隠そうこの2人が今回ギルドハウスの建設を行ってくれた人達なのだ。

 初めは2人でこの規模の建築が出来るのか心配してたけど、2人的には寧ろ自分達だけでやりたいみたいだった。

 リズさんに聞くと、2人はスキルの熟練度稼ぎが上手くいってなくて、最近までは自分達の店の為に少しずつ戦闘して小金稼ぎをしていたらしいけど、前から関わりがあったからその腕前も知っていて、今後の付き合いもあるだろうと今回の依頼を任せたらしい。


 玄関にたどり着くと、リズさんに続きながら2人に今回のお礼を言って、早速中を案内してもらう事に。

 中に入ると、そこには二階に続く大きな中央階段があって、今はそこをスルーして洋館の左側に。


「まず初めに紹介するのはここだな!」

「ここは大きめに作った食堂よ、庭を自分達で作るって聞いたから、そこは開放出来るような造りにしたわ」

「そしてこっちがこのギルドの厨房だ!」


 それを聞いて早速中へ、やっぱり自分が使うんだから、こう言うのは自分の目で確りと確かめないと。

 そして厨房と言われたそこに広がっているのは、正に完璧の一言に尽きる。そんな立派な厨房に仕上がっている。


「結構拘ったんだぜ?何せ予算からしてだいぶ注ぎ込まれていたからな」

「全部使い切っても良いって言われちゃあね。こっちも手は抜けないよ」


 そう言って誇らしげな2人、実際ここに関しては文句無しの合格点。

 早速使いたかったから、厨房に分身を残して次の部屋に、その間の廊下では各個人用の部屋の紹介も、相当広い敷地に合わせて作ったこの洋館は、ひとつの階でも軽く40の部屋が、更にニ、三人で部屋を共有するならその倍の人数が生活可能なとんでもない許容量をしているのだ。

 そんな中次に案内されたのは、2回に移動して左のエリア、ここは場所的には食堂と厨房の上に位置する部屋で、例えば会食や、祝いの席等その目的は様々だ。

 隣には雰囲気で作ったらしいスタッフルームがあった。


 次に向かう先はこのギルドハウスで最も重要な場所でもあるギルドマスターの執務室。ラムネは、これからここで書類仕事なんかもしなきゃ行けなくなるのかと思っているのか、感動している様な肩を落としてる様な、なんとも言えない雰囲気に1人でなっている。

 フィロが自分も手伝うと慰めた事で割と直ぐに立ち直りはした。

 それから順番に紹介されたのは三部屋の客間と会議室的な話し合いをする部屋に、金庫があった。

 この金庫を頼んでいたのはリズさんで、互いに協力する関係になった事で、リズさんもこのギルドの一室を使う事に、その上で今後の資金のやり繰りとしていく上で使う可能性もあると言う事で作ったらしい。


 残りは一階同様に居住スペースになるので残り、地下を早速見に行く事に、玄関ホールの中央階段裏に作られた階段を降りていけば、直ぐに地下闘技場が見えてきた。

 広さも中々である程度地下に、氷菓の協力の元地盤を強固に固めて作られた地下闘技場は、正にコロシアムそのものの様な見た目だ。

 しかしこれで終わる訳では無い、実はこの地下は更に続いていて、再び階段を下れば、そこにはまだ何も収まっていない本棚の並ぶ空間が、ここは氷菓が自分で家具を揃えた場所で、この本棚の奥には自分用の部屋を作ってあるらしい。


「これからここを一杯にする。ありとあらゆる本を入手してここに収める」

「さいですか」


 思っていたよりも広く造ってたからか、トムヤムクンからはいつものキレが死んでいる返答が返ってきた。


 地下の冒険が終われば、今度は当然外に、建物の裏から外に出れば、そこには立派な教会が、その隣には設計道理に左に裁縫用のログハウスのような見た目の建物が、その反対側には木工施設を初めに全面がガラス張りのよく見る植物園的な建物が、更に外に行けば鍛冶施設に錬金施設、互いに石造りになっている。


 建物内の紹介が終われば、全員が自分の好きな部屋に行って荷解きー解くものなんで何も無いけどーをする事に、それとさっきの説明で氷菓が何処に部屋を作るかは決まってるとして、ラムネも執務室から出来るだけ近くの部屋に決まった。


 私は一階に部屋を決めた、理由は簡単、厨房と出来るだけ近くの部屋にしたかったからです。

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