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メイドだって戦闘職です  作者: カエデ
一章
46/111

第2回イベント7日目 前半1

 全く、昨日は凄い恥ずかしい思いを何故かする羽目になって少しモヤモヤが溜まってるし、何か強そうなのと戦いたいな。


「はぁ」

「なんだ?寝不足か?」

「いや、昨日のことで少しモヤモヤしてるだけ」


 とは言っても、気が晴れるなんてことも無いし。

 なんだかんだ問題なく最終日までま来てるけど、流石にこのまま終わるわけが無い、そう思うのは多分私だけじゃないはず。


「一晩でここまで変わってるなんてね」

「真っ暗だな」


 今私とビルドは、昨日と同じようにリズさんの拠点にログインしてるはずなんだけど、ほぼ全くって言っていいくらい何も見えない、もう少しすれば木々の上から日が差すはずだけど、それまではこの暗さだと探索は無理そうだね。

 すると近くにラムネ達の気配がする。


「お、2人もいたんだな」

「むしろなんで最終日でやっと全員が揃ってログインできるのか、俺はこのメンバーのマイペースさに驚くよ」


 いやいや何を今更、どういう縁かそこそこ長い付き合いなのにそんなことを気にするのかねトムヤムクン。

 こんな状況なのもあって、日が昇るまでの少しの時間話しながらこの後のことについて少し考えていると、リズさんの気配が引っかかって、ログインしてきた事を教えてくれる。


「これはまた……随分と酷い状況ね」


 リズさんが来たところでそっちに向かう。

 こんな状況になんまで何もしなかったわけじゃない、私だったら分身を使って拠点の人達に料理を作ったりもしたし、この島だってくまなく探した。

 それこそ前回に見つけた村とか、海の無効に見えた何かの城とか、だけど崖上の家も村も知っての通り、村の石碑も前回と書いてあることは全くおんなじ、城も相変わらず行けなかったし、このイベントに関するヒントは全くと言っていいほどない、ただここまで相手してきたモンスターなんかはそこまで強くなかったから、実は相手もそこまでなのか、それとも私達でも難しいくらい強い相手なのか、どっちにしても情報が少なすぎる。


「確かに情報が少ないのは厳しいわね」


 するとこれまた知ってる気配が、入ってきたのはクレイさん、ゲームだから体力的には疲れないと思うけど、方で息をしながら呼吸を整えようとしてる。


「大変だリズ!」

「ちょっと!どうしたの!?」

「あいつら、攻略組の奴ら、貴重そうな情報隠してやがった!」

「はぁ!?どういうこと!?」


 クレイさん曰く、攻略組の人達が拠点にしてたモンスターを呼び寄せる花が自生してる場所には、近くに拠点にも使える場所があったらしくて、そこにある湖のそこにちょっとした空洞があって、そこにこのイベントの重要そうな情報があったらしい。


「やってくれたわね」

「全くだ」

「クレイさんはそれどこで知ったんだ?」


 確かにそれは気になる。


「ああ、それは現実側の掲示板であいつらがひっそりやり取りしてたとこがあってな、それをたまたま見つけたんだ」

「よく見つけたわね」

「まぁな、苦労したんだぜ?あいつらこの掲示板隠すためだけに意味もないスレッド立てまくってて、たまたま見つけたヤツだって訳わかんねぇタイトルでよ」


 それは本当に頑張ったんですね。


「ただそこの情報はないのよね」

「すまねぇ、流石にそこまでは見つけられなかった」


 それは仕方ないと思う、それに見つけたんだったらもう探索はしたんだろうし、それだって多分だいぶ前のことだと思うから、今更情報は出てこないでしょ。

 だけどそういう情報が見つかったならやれる事はやらないとね。


「なぁリズさん、それ俺らが行ってこようか?」

「大丈夫なの?」

「見つからない保証はないが、今日でどの道最終日だ、なんの情報もなしにボスに挑むのは、1人のゲーマーとしてはする気はなくてな」

「そうね、それなら、お願いできるかしら」

「おう」


 という訳で現在、全員が一時的にステータスを元に戻して全力疾走中。


「やっぱ早いなぁ」

「ライムはなんの強化も無しに俺らと並走出来んのな」

「素早さと器用さは私の武器だからね、そうそう取らせないよ?」


 クレイさんから細かな場所を聞いた私達は今、目的の場所を目指してるわけだけど、場所的にはそこまで遠くないからすぐに着くと思う。


「そんで今からぶっつけ本番の探索に行くわけだけど、どうしたものか」

「考えてなかったんだな」


 そりゃそうだよね、情報が欲しいからって速攻出てきたんだから、だけどやることが潜入なら。


「それなら私が先に行くよ」

「大丈夫なんか?」

「むしろ得意」

「いやどういう意味だよ!?」

「そろそろ着くんだから騒がしくするのもその辺にね」


 氷菓の言った通り、目的の湖が見えた。

 後は水の中を潜って中を探索するだけなんだけど。


「なんかおかしいな」

「なんか人多いぞ?」


 これはもしかしてまだ探索が終わってないパターンですか?

 そうなると少しどころか結構面倒くさくなりそう。


「どうする?」

「まあ慌てるな、ここは私が『スリープ』」


 氷菓がご自慢の魔法を放つとあーら不思議、湖前の人達が全員夢の中、てなるはずなんだったんだろうけど。


「2人か?」

「あれ?まだ足りないのかな?それなら次は全力で」

「ああ待て待て、少し様子を見よう」


 そう言って様子見をしてると、今問題の2人が私達とは反対の茂みから出てきた。


「ありゃりゃ、全員寝ちゃった」

「どうなってるんだ?」


「あれは……」

「兄さん?」


 あっ、フィロ今立ったら……。


「「ん?」」

「「あ……」」


 そりゃあ、バレるよね。

「いやぁ、やっとイベントが最終日だ。」

「自分の計画性のなさと酷すぎる飽き性には呆れるなぁ……(ははは)」

「なあ〜さっきから何1人で喋ってるんだ?」

「!?あぁなんだビルドちゃん来てたのね」

「ああ、それとライムがもっと頑張れだって」

「あははは……頑張るようにはします………」

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