洞窟の蹂躙再び
私の提案にフィロさんが1番驚いてる、一応は考えあっての行動なんだけど、それをわかってくれたみたいで、ラムネもフィロさんに着いてきてもらって移動する。
場所は冒険者ギルドの個室、本来この国や他国の要人との話に使う完全防音の場所だけど、少し高めのお金を払えば私達みたいな一般人にも使わせてもらえる。
「さてライム、フィロをパーティーに入れる理由、説明してくれるよな」
「説明しなくても入れるくせに、素直じゃないなぁ」
「よし氷菓、そこに正座な」
「なんで!?」
「はぁ、まず私は聖職者の人が覚えるものだと思う神聖魔法を覚えてる、それとその条件も多分分かってる」
「「え?」」
「「は?」」
「だから光の上位スキルだと思うけど、覚えたって言ったの」
私の新しい魔法覚えたよ発言にまっさきに反応したのが今も驚いてるフィロさんとめっちゃ目をキラキラさせてる氷菓、その後に訳わかんないみたいな反応したビルドとトムヤムクン、もう1回言うと静かになってしまった、どうするのこの空気。
「光の……」
「いや3回目はいいから、それでどうしてそうなった」
「条件は多分掃除スキル」
私の持ってるスキルの中で聖職者のスキルに関係あるのってこれくらいしか思い当たらない。
この掃除スキル、なんだかんだで今のメイドの職業の解放条件にも関わってたし、こんな中盤もいいとこの魔法に他にも細かい条件がなければそれで解放できるはず。
「それで、なんでここでそんな話をするんだ?」
「最近リズさんと怪盗から情報の大切さを勉強した」
「お前は俺達の知らない間に何してるだよほんとに」
それはこっちのセリフだよ?個人で行動始めるなり森の木を剣で殴り続ける修行をしてた人には言われたくない。
「てなわけでフィロさん達聖職者は知らないだけで割と簡単に取得でき、え?」
私がフィロさんの方をむくと、まさかのまさかで泣き出してた。
「ありがとうございます……私戦いはあんまり得意じゃなくて、でも役立たずにはなりたくなくて……」
本当に困ってたんだね、まぁここはリーダーにビシッと決めてもらいますか。
背中を軽く叩いて擦り付ける、嫌な顔しながらもちゃんと行くラムネはさすがだね。
「あぁ、フィロ……俺らのパーティーで良ければ一緒に来ないか?」
「は…はい!私を……私を連れて行ってください!」
あれ?なんか2人の間だけ空気違くない?
あとラムネ、その言い方だと告白してるみたいになってるよ。
その後掃除スキルを無事に取得したフィロさんは、神聖魔法を無事に取得出来ました。
ということでイベントまでの残り1週間と少し、できるだけ万全で挑むためにこれからはできるだけ皆でレベル上げと自由という名の陣形の練習のために、時間が会う時もしくは誰かしらいる場合は1人で行かずに一緒に行動ってことでとりあえずの予定は決まった。
先ずはフィロさんの進化を優先させたいから皆でゴーレムの洞窟に、現状あそこ以上のレベル上げスポットがないからね。
前にも話したけどこのゲームのモンスターと動物達は個々の思考がある程度あって、少しずつだけど群れの場所が移動してるから、安定して経験値の入る場所となると現状ここだけなのだ。
そんなこんなで現在戦闘中、出てくるゴーレムは顔を晒した瞬間にラムネに両断されるかビルドに鉄くずにされるか、氷菓に魔法の実験台にされるかの3択になってる。
私は何してるかって?メイドらしくフィロさんの護衛もといパーティー登録で経験値が入ることをいいことにおサボり中、それでもいくつかのスキルは常時使用し続けてるからそっちのレベルも上がる。
「皆さんすごく強いですね」
「はは……さすがに俺も引いてます」
「まぁ切捨て侍と脳筋と爆弾魔だからね」
トムヤムクンが引くのもわかる、多分動物型のモンスターが倒されてる時の私も同じ顔をしてるからね。
少しするとおサボりがバレたから私も戦闘に参戦、フィロさんの護衛は結局トムヤムクンに丸投げ。
「少し試してみるかな、『魔魂装【槍】』」
私は自分の手元に少し大きめの槍をスキルで作り出して、それに斬鉄を付与してゴーレムにぶん投げる。
するとゴーレムの身体は私の投げた槍に対して全く抵抗しないですんなり核を貫かれる。
「斬鉄ってやっぱり便利だね」
「いや使い方おかしいからねそれは」
これが私なりの使い方だからねしょうがない。ただいちいち投げるのは面倒くさいから左右に2本槍を作って空中に浮かせてる。
そこから先は出てくるゴーレムは全てが一瞬のうちに核を貫かれて即死する。
「ライムさん強いんですね」
「格好は1番ふざけてるけどステータスと本人の能力もろもろで強い方だそ」
普通に話してるだけだよね?普通に、再び謎の空間を作り出した2人はとりあえず置いといて前行った終点まで進む、このまま洞窟の奥と入口までを何回も往復してればレベルはすぐに上がるでしょ。
難なく前回の行き止まりに到着して、今度は入口に向かってまたゴーレムを倒してると、フィロさんが早速進化できるようになったみたい。
「えっと、プリーストという職業に進化できるみたいです」
へぇ、聖職者だからてっきり司祭とかになるのかと思ったけど。
進化したフィロさんは氷菓よりも魔力値の伸びがすごいらしい、聞くと魔法使いは複数の属性を覚えて使うために魔力と器用が伸びやすくなってるのに対して、光魔法と神聖魔法、まだ見てない光系統の魔法しか使わない聖職者は、スタートから魔力に極振り状態らしい。
現に進化したフィロさんのステータスは全体的に500に届いてないのに魔力だけは1,000を素で超えてるんだよね、ちょっとした事情、主に称号でステータスがバグり始めてる私達じゃ無ければ普通に強いと思う。
フィロさん……末恐ろしい。
後で魔核のペンダントフィロさんにもあげようかな、魔鉱石も今回の探索で手に入ったし、糸も針もいいもの貰ったし。
ふふふ、フィロさんの装備作りが今から楽しみです。
この時確認を忘れたけどいつの間にやらステータスの伸び方が以上に高くなってるけど、この時はフィロさんの初進化に全員で喜んでたから気が付かなかった。
名前 ライム メイド Lv19→25
生命4,852→622,252
魔力9,498→12,357,498(+6,860)
筋力4,852→622,252
防御4,852→622,252(+500)
敏捷16,998→1,251,798(+6,860)
器用11,438→1,246,238(+6,860)
スキル
短剣Lv50、片手剣Lv50、細剣Lv50、大剣Lv21→42、鞭Lv50、鎌Lv50、槍Lv50、弓Lv50、盾Lv50、大盾Lv23→45、曲刀Lv50、片手斧Lv42→50、大槌Lv20→41、長杖Lv50、格闘Lv21→36、暗殺Lv50、斬鉄Lv26→45、分身Lv1、気配察知Lv100、魔力察知Lv100、気力操作Lv60、魔力操作Lv60、料理Lv42、裁縫Lv45、掃除Lv34、錬金Lv60、細工Lv1、採掘Lv27→36、採取Lv24、火魔法Lv30、水魔法Lv30、風魔法Lv30、土魔法Lv30、光魔法Lv30、闇魔法Lv30、氷魔法Lv30、雷魔法Lv30、爆魔法Lv30、木魔法Lv30、無魔法Lv23→30、神聖魔法Lv30、霊獣魔法Lv30、範囲拡大Lv23→36、知覚上昇Lv25→48、処理能力上昇Lv27→51、魔魂装Lv58→73、生命魔力超回復Lv100、魔魂吸収Lv77→90、魔力物理反射Lv39→53、半獣化Lv27、メイド秘技
加護
亜神の加護、メイドの加護




