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メイドだって戦闘職です  作者: カエデ
一章
29/111

イベント告知とメンバー探し

 今日ゲームにログインしてみると昨日リズさんが言ってた通り、運営から新しいお知らせ、と言うか次のイベントの告知が来てた。



【告知】

大変お待たせ致しました。今回のことを踏まえ我々運営はこれからも皆様のプレイしやすい環境作りに取り組んでいきます。


さて今回の告知は前回行った小規模イベントの続き、本番となる大規模イベントについてとなります。


ルールは一部代わり、前回は探索がメインでしたが、今回は戦闘がメインとなります。

今回は7日間のサバイバルと島の防衛、アイテムの持ち込みに制限はありません、ただし一度入ればイベント終了まで元のフィールドに戻ることはできません。

当イベントは全プレイヤーが参加の対象となります。またログアウトなどはマップないに存在するいくつかのセーフエリアでのみ行う事ができます。

そしてイベント開始までに、パーティーを最大6人まで登録し申請することで、同じ地点からのスタートが可能になります。


当イベントの映像は記録し編集した後にイメージ映像として使用する予定になります。

イベントにご参加の際はご了承ください。


〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~


イベントの開催期間は4月29日〜5月6日となります。



 その後もいくつか説明があったけど、そっちは前回のイベントに参加してないプレイヤーようってことなのか内容自体は全く一緒だった。

 するとトムヤムクンから通知が来てた。


『防具完成したよ、リズさんのところにみんな呼んだから来てね』


 結構早く防具が完成したらしい、それなら私も行ってみようかな。


お店に着くと、そこではやたらキラッキラした防具着てる聖騎士がいた。


「聖騎士にでもジョブチェンジしたのかな?」

「もうそれ聞きました」


 だってどう見ても今の格好は大盾構えて味方を庇う重戦士じゃなくて、片手剣とそこそこ大きな盾を両手に佇む聖騎士よりなイメージ。


「やっぱ鎧はかっこよくなきゃ!」

「見た目が痛々しいわ!?」


 痛々しい見た目は兎も角性能は確かなもので、防御力の上昇が凄かった。

 それからワイワイガヤガヤしながらトムヤムクンを一通りいじり倒してから、さっき見てたイベントの話に。


「できることなら皆のパーティーに入りたいところだけど、私はちょっと今回知り合いと参加することになったから、途中で合流するわ」

「僕もパーティーはちょっと宛があるし、そっちダメだったらってことでお願い〜」


 ふむふむ、皆既にパーティーメンバーを探してるのね、ところでクレイさんはと言うと、鍛冶師仲間とパーティー組んで参加するらしい、それで今回はイベントの島から出られないから、仲間同士で道具を持ち寄って簡易的な移動型の工房を開くらしい、名前だけならいいんだけど、場所がおそらく無人の島なんだよね。


 まぁクレイさんの生死を今気にしても仕方ないし、私達も1人入れられるから少し当たってみようかな?


 という訳でいつものメンバーで噴水の前、普段は野良のプレイヤー同士がパーティーを組むための募集用紙が大量に並んでる掲示板の近くに来てる。


 周りではさっきのイベントの事で、当日にパーティーを組むために、既にパーティーメンバーを募集してるプレイヤーでごった返してる。


 見ると引き抜きとか、広場に入ってきたプレイヤーの品定めとか、おそらくああいう人達が攻略組の人達なんだろうけど、楽しんでプレイしてる側としてはあまりいいイメージがないかな。

 噴水を歩いているとラムネ、氷菓、トムヤムクンが声をかけられてて、格好が非戦闘職っぽい私と、格闘家のビルドは普通に無視されてる、それでも偶にナンパ目的で声掛けてくる人はいるけど。


 私はわかるけど、ビルドも声をかけられないのが不思議で、本人に聞くと格闘家はコンボと安定した持久力と耐久力が売りでダメージがなかなか稼げない難点があるらしい、攻略サイトなんかだと評価が低かったりしてるみたい。

 まぁ普段から目の前でモンスターを一撃ミンチにしてる格闘家見てなきゃそりゃ強いとも思えないよね。


 その後も3人は結構誘われてたけど返事はきまってお断り、あの人達には悪いけど、自己中心の考えでパーティーメンバーを使い回す気しかないやつのメンバーには私はもちろん皆もついて行くつもりは無い。

 時折純粋に誘ってくるプレイヤーもいるけど、人数的なところで結局はボツに、というか私達は誘われる側じゃなくて誘う側なんだよね。


「あの!パーティーメンバーを募集していませんか?」


 しばらく3人がお誘いに断りを入れつつ、一緒に噴水周りをブラブラしてると、1人の女の子が少し必死な感じで声をかけてきた。


「えっと、募集はしてるけど君は?」

「えっと、私はフィロって言います、職業は……えっとぉ……」


 声をかけてきた女の子、フィロさんは、何故か職業のところでどうしようみたいな感じで黙ってしまった。

 と言っても装備を見ればわからなくもないというかもう確定。


「聖職者の人ですか?」

「えとっ、えっと、そうです……」

「あぁだからね」


 何か知ってるらしい氷菓から聞くと、聖職者のプレイヤー達は現在光の初級魔法のヒールしか使えないみたいで、それなら攻撃魔法も色んな属性を覚えられて回復量もそんなに変わらない魔法使いの方が優秀ってことで、こういったパーティー募集やネットの掲示板など場所によっては叩かれるらしい。


 職業が少し不遇なだけなのにそれを選んだプレイヤーが何故か酷い言われようと、どこのゲームにもあるんだねそういう書き込み。


「あ……」


 そう言えば最近神聖魔法ってスキルを覚えたよね、本来聖職者の覚えるスキルなんだろうけど。


「どうしたんだ?」

「ラムネこの人入れよ」

「は?」

「え?」

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