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詩「この長い夜に」
感染症によって、足踏みしないとならない方はいるでしょう。これはそんな方への現在を応援する詩です。日々、お疲れさまです。
この夜は
いったい
いつの夜だっただろうか
換気扇の音と
ギターの音色以外は
電車が通り過ぎる音くらいで
明日に向かう前の
ゆらめいている60分
いつになれば長い夜は明けるだろうか
街路は暗くて
遥か遠くまで歩いたら見えなくなった
この長い夜に
どれだけの人の人生が狂わされただろうか
苛立ちは積もっても始まらない
ずっこけるには笑える年頃だ
何に吹かれようと
今に縛られて飛び出せない
どの地点であっても幸せにも不幸せにもなる
その峠に続く道は
あなたしか知らぬ道のり