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詩「庭の結晶」
久しぶりの更新でした。
つまらない人生に見えるわたしの
人生を誰かと取り替えたらそれは
更に詰まらなくなるだけで
波濤がない
とすれば自らに語る声のままに
行けばよいが
幾重にも重なる声の中から
赤子のように唯一を聞き逃せぬものだろうか
買い物袋を手提げに
もう片手で視界を広げると
雪の礫が
容赦なく上着にぶつかり
ただ、人のいない公園の樹木は
この静けさで本来の沈黙を遮られることなく
楽しそうである
よく眠った一日だった
月の住人は
硝煙と燃えさかる炎が頭上でちらついて
何を思うのだろう
ちいさな棲家しかないなら
そこで仲良く暮らすしかないよって
そう思うのだろうか
またしばらくは働くのでしょう
いつもなら高く月が昇る頃に
おやすみ前のご飯を考えて
お気に入りの音楽を聴いては
黙々と歩いているところだ




