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詩集Ⅲ  作者: 蓮井 遼
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詩「天国」


遠く音楽を聴いても天国へ行けるわけではないし

受肉を滴る官能美が行き過ぎても天国へ行けるわけではないし

色は空で太陽の中心のようならば天国は遠くではないし

墓は地下で寝静まるなら天国は最も遠い


地上はまた広大でめまいがするし

生き物がいてそうでないものがいて

男がいて女がいて

囀って掻き鳴らして毛づくろいしてはためいて

コツコツと日の出と日の入りに虚ろに

生活を繰り足していく

私や僕に何があるからといって

安寧じゃあない

満ち足りている事が不幸なら

今が幸せだったりもする

大方は比べることの嘆きや蔑みで

ますます荒んでいく


何章も続く物語を読み終えたからといって

それが血肉になるとは限らず

自分のペンがまだ白紙に着地していず

狂って粗雑になる

だがそれも狂えぬ由縁のことなので

そんなものかと

わだかまりと共に過ごす



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