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9話「出会いと文明の差」

久しぶりだったので少し心配もあったが、魔力も精霊たちの力も問題なく使えたので満足してアルの元へ戻る。


「どうだったかしら?あなたたちの召喚した魔女様の力は」

「あぁ……正直予想以上だ……」

「満足いただけたのならよかったわ」

「……春は、すごいな」

「あら、どうしたの?」


得意げに微笑んだ私に、どこか寂しそうな……悲しそうな表情をするアル。


「……いや、なんでもない。忘れてくれ」

「そう言われると気になるじゃないの……まぁいいわ、そろそろ日も落ちてきたし戻ったほうがいいかしら」

「ん?……あぁ本当だな、それじゃあ……帰りもお願いできるか?」

「えぇ、もちろんよ」


空に慣れた様子のアルを乗せた箒に再び跨り、ちょっとの遊び心で行きの倍の速度で城へと戻った。

















「……」

「えっと……大丈夫?」

「な、なぜ帰りはあんなにスピードを……」

「楽しいから」

「……そうか……」


流石に慣れたとはいえ倍の速度はきつかったらしく、城に着くなりアルは座り込んでしまった。


「あー!!!」


スピードを出してしまったのは私なので、疲れ切ったアルに付き合っていると一人の使用人らしき女が大声をあげてこちらに走り寄ってきた。


「あなた!魔女様ですよね!今日召喚されたという!」

「え?え、えぇ……?」


あまりの勢いだったので、少し押されながらも対応する。


「あぁよかった!初めまして魔女様!私はリーファ・トルリアと申します!この度魔女様付きのメイドになりましたのでこれからよろしくお願いいたします!」

「私付き……?」


止まることのない勢いに戸惑ってしまい、横目でアルに助けを求める。


「まったく……リーファは相変わらずだな……」

「なぁに?知り合いなの?」


私付きだと名乗った元気なメイドに呆れた様子のアル。

落ち着いたらしい彼は立ち上がり、私とメイドに向かい合った。


「あぁ。リーファを春付きにと提案したのは俺なんだ。色々と関わりがあってな、一番信用できる」

「そうなのね」

「っていうかアル様いたんですね」

「おい!」

「ささっ、春様そろそろドレス選びに行きましょう!アル様から暗めの色が似合うと聞いていたのでいっっっぱい準備してますので!」

「そ、そんなにいらないのだけど……」


いつまで経っても興奮がおさまらないメイド……リーファ?の勢いのまま、私はあっという間に割り振られた自室へと連れて行かれた。

















「……疲れた」

「ドレスは決まったのか?」

「えぇ……一番シンプルで動きやすい黒色のものがあったからそれにしたわ」


リー……リータ?違うわね、リー……あーもういいわ、私付きのメイドにあれやこれやとドレスを試され、ようやく決まった私は急いでアルの元に逃げてきた。


「それで……わざわざここにきたってことは何か聞きたいことでもあったのか?」

「ん?あぁ違うわよ、侍女から逃げてこいただけ。強いていうなら街案内の礼くらいかしら」

「礼をいうのはどちらかと言えばこちらの方なのだがな」


私の言葉に苦笑しながらそう返すアル。


「本当に助かった。村のものたちも感謝しているそうだ」

「……そう。ならやっぱり礼を言うのは私であっているわね」

「な、なんでだ?」

「……今まで、魔法を受け入れてくれた人間がいなかったからよ」

「……!……そうか」

「ということだから」


過去の話が出てくるたびに申し訳なさそうな顔をするアルを見なかったことにして、収納魔法の魔法陣から一つの板を取り出す。

黒くちょうど手に収まるサイズの長方形。

そう、スマホだ。


「……なんだこれは?ガラス……ではなさそうだが」

「これはスマートフォンっていうのよ。私の前の世界……二つ目の世界で普及していた機械よ」


案の定、あの世界よりも技術が進んでいないこの世界にはスマホのような便利な機械はなかった。

そのため、新しい技術であり尚且つ便利すぎるということであるが興味を示した。


「なるほど……これ一台で連絡も健康管理も娯楽も楽しめるのか……」

「えぇ。大抵のことはこれがあればなんでもできるわ。例えば……」


スマホのことを説明しながら、私はスマホに一枚のイラストを表示する。


「これは……なんだ?絵……なのか?」

「えぇそうよ」

「すごいな……写真みたいだ」

「でしょう?私が描いたのよ」

「そうなのか!?」


あまり上手くはない……まぁ下手でもないが、私の描いたデジタルイラストを見て天才を見たかのような反応をするアル。


「こういう機械には、こんな感じの絵が描ける機能がついてたりするのよ」


ちなみにこういう感じの肖像画のようなものとは違う絵をイラストというのよ、と教えるとさらにそれにも食いついてきた。


「そ、それは誰でも描けるのか?!画家でなくても?!」

「まぁそうね、練習すれば描けるんじゃないかしら。多少の絵心はいるけれど」


そんな感じで色々とアルに教えているとあっという間に時間が過ぎていき、気づけば日は落ちていた。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

昨日は投稿時間に間に合わず1日遅れての更新となってしまいました、すみません。

今後このようなことがまたあるかもしれませんがご理解いただけると幸いです。

よければ次回も読んでいただけると嬉しいです。

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