Chapter 32 大体集結
モノクルが地面に落ちる音が響く。
振り下ろした剣を振り上げるアルマ。炎の弧を描き、空を斬った。
「……そろそろ十分でしょう」
瞬間移動で回避したソラスが呟く。
「それに……」
突如、ソラスが爆発に包まれる。
「あんさん!」
「アルマ、無事ですか!?」
駆けつけたアネモネとカトレア。二人が魔法を放ったのだ。
大丈夫、とアルマは首を縦に振る。胸をなでおろすアネモネとカトレア。
3人はソラスを包む厚い黒煙に目を向ける。視界が晴れてゆく。現れたのは半球状の魔法盾で守りを固めたソラスの姿だった。
「あなたのお仲間が集まってしまいましたのでね。……まぁ、予想通りですが」
合図1つで魔法盾がパッと消えた。ソラスは懐から紙束とペンを取り出し、スラスラと書き綴りだした。
「あなたの性質はおおよそ掴めました。今後の参考にさせていただきましょう」
軽快に走るペン。その動きがピタッと止まった。
「……この足音。想定より早い到着ですね。少し雑談でもと思ったのですが、仕方ありません」
紙束とペンをしまうソラス。その時、
ガシャ、ガシャ、ガシャ……と大きな音を立てて、足音が接近してくる――
「おー、アル坊じゃねぇか。無事だったか! それと……」
「では、みなさんごきげんよう――」
「ソラスじゃねぇか!! 行けっ、プラムちゃん! ジェットパンチだ!」
携帯獣に指示を出すように、張り上げた声が洞窟に響く――
その声を追い抜く速度でプラムがソラスに肉薄する。放たれる音速の拳。振り抜いたときには、ソラスは、もう、いなかった。
「……逃げられちゃった……」
拳の衝撃が空中を駆け、壁を崩す。穴の開いた壁の向こうから、なんとディーアとガーネットが姿を現した。
「なんだなんだ!? いきなり壁に穴が開いたと思ったら、みんながいたぞ!?」
「アルマに先生にエルさんに、アリウィン王女とその臣下……、そこそこ揃っているようですわね」
とりあえず、合流できたことを喜ぶ面々。
「あとは……、スピ坊とライ坊とルードちゃんの3人か?」
「ソラスが『隠し通路を発見した組がいた』と言っていました。この中に隠し通路らしき物を見つけた人がいないなら、おそらくそこに2人以上いると思います」
通路を見つけた人、その問いに誰も首を縦に振ることはなかった。
「まぁ、ルードも弱ないし、そちらのお二方も腕が立つんやろ? なら大丈夫と違いますか?」
「オレ達がやることは、脱出……いや、親玉をぶっとばす事だ! 四護のソラスがいたってことはここの盗賊団をまとめているのは魔王軍であることは間違いねー。行くぜー!」
奥へと勝手に突っ走るディーア。他の全員も追いかけて進んでいった。
たどり着いた先には1つの扉。先頭のディーアが扉に手をかけたとき、中から大きな声が聞こえてきた。
「えっ、ホント!? それ、ホントなの!?」




