表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/70

Chapter 18  王族

 吹き飛ばされ、地面に倒れるアネモネ。


「バッカ、アイツ何考えてんだ!?」


 ディーアは焦ってスピナーの元へ駆け出す。それを追いかけるようにガーネットも走り出す。

 拳を振り切ったスピナー。一瞬にしてルードの瞳に血走る――


「言葉は要らん! キサマは極刑だ!」


 その心臓に狙いをつけ、レイピアを突き出す。その一撃は空を斬った。レイピアの軌道から消えたスピナー。その身体は地面に強く叩きつけられていた。ディーアがスピナーを地面に押し付けて、拘束したのだ。馬乗りになって、頭をがっしり掴むディーア。激しく藻掻くスピナーを制していた。


「離せ馬鹿!」

「バカはオマエだ! 相手は王族だぞ!?」

「王族だから殴ってんだ! あと2、3発殴らせろ!」


 怒号が響く。その声で目が覚めたアネモネが殴られた顔面を押さえながら、倒れた身体を起こす。すぐに声をかけるカトレア。


「御無事ですか? 今回復魔法かけますさかい――」

「いえ、自分でかけるので大丈夫です。それより……」


 のしかかられ、地面に伏せながらも、物凄い形相でアネモネを睨むスピナー。


「何が王族だ。人手不足? 後回し? お前等の怠惰で何人死ぬと思ってるんだ!? てめぇの仕事も満足にせず、ふんぞり返っている糞野郎なんか殴り飛ばしてやる」


 声を荒げ、張り上げる。見たこともない怒りっぷりに、スピナーをよく知るパーティメンバーは愕然としていた。

 スピナーに匹敵する形相で拘束された男を見下す者が1人――


「遺言はそれで充分か?」


 ドスの効いた声。スピナーの脳天にレイピアを突き立てる――

 金属音が響く。放たれた突きをエルさんの大剣が弾いた。


「おっと……。どんな刑も受けさせるが、殺すのだけは勘弁してもらえねぇか?」

「フザけるな。キサマも不敬罪で極刑だ!」


 目にも留まらぬ素早い突きを連続でエルさんに放つ。それを全て盾で受けきった後、反撃に大剣を叩きつける。避けるルード。流れるように、一直線にレイピアを鎧の隙間に差し込む――


「”ファイア”!」


 鎧の中に放たれた魔法。鎧のありとあらゆる隙間から炎が吹き出す。火炎の中でも意にも介さないエルさん。叩きつけた大剣を水平に薙ぎ、ルードを吹き飛ばした。

 一定の距離を保ち、睨み合うエルさんとルード。一触即発の空気が漂っていた。

 その時――


空駆フロイ


 二人の身体が無防備に宙へ浮く。空中で藻掻いても身動き一つとれるはずがなかった。


「お二人さん、そこまでや」


 カトレアの言葉。それに従い、二人とも渋々、剣を収めた。カトレアはそれを見て、軽くうなずき、指先を少し下げて、二人を宙から降ろした。

 真っすぐスピナーの元へと歩くアネモネ。スピナーの目の前で停止した。


「先ほどの件は不問とします。……確かにあなたの意見はもっともです。地方が税を納める、国が地方を守る。それが国の在り方です。私は本件で初めて、一軍を指揮することを許された身。あなたの言葉を胸に精進していきます」


 深々と頭を下げた。

 幼い見た目とは対象に立派な態度を示すアネモネに、全員驚く。


「どーすんだ、スピナー。初陣じゃ、さっきの八つ当たりみたいなモンじゃねーか……」

「と、とりあえず謝罪なさい!」


AIイラストでこの3人を出力してみました。


アネモネ=フォン=アリウィン

挿絵(By みてみん)

ルード

挿絵(By みてみん)

カトレア

挿絵(By みてみん)

使用した生成ツール:PixAI(モデル:Anything V5 (free!))

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ