221章 リリスの旅立ち
セルフィとスミスの戦いをみていたリリスが、溜め息をつきながら言った。
「あなたたちの戦いをみていると呆れちゃうわ・・・
早すぎるわよ」
「あれ?リリス来てたんだ」
「うん。少しセルフィに話があってね」
スミスは、礼儀正しく頭をさげて挨拶をした。
「はじめまして、わたしは、ソロの兄のソロモン・ライ・スミスと申します
よろしくお願いします」
「はじめまして、スミス。わたしは、リリス・ピューマ・モーゼスよ
リリスと呼んでね」
「分かりました
リリスさんは、闇範囲の暗闇の中でも把握できる能力をお持ちなのですか?」
「ミカエルが、持っている能力。サーモなんたらというものだと暗闇でもみえるのよ」
「赤外線探知だね。リリス」
「サーモグラフィね」
源は、時空空間ゲートを開いて、モニターを取り出して、戦いの最中の映像をみせることで説明した。
「こんなにはっきりと見ることが出来るんですね」
「暗闇よりもあなたたちのスピードが速すぎて、何をしているのか全く分からなかったわ
映像をスローにしてもらったけど、それでも分からないもの・・・」
スミスは、また分からないと質問する。
「スロー?」
「俺たちが戦った映像を記録して、ゆっくりとみえるようにすることだね
記録されたものだから、スローにすることもできるんだ」
「それはスキルですか?それとも魔法ですか?」
「うーん。これはどちらかと言えば、スキルの方かもしれないけど、実際は、科学だね」
「カガク・・・」
「学問のことだね」
「え?学問で、そのような能力を獲られるのですか?」
「例えば、水車は、人が学問で考えて作り出したものだし、武器や武具だって、学問を発展させていった技術から生まれたものでしょ
水車は、水の流れのエネルギーを使って、動くようにしているように、ミカエルも、エネルギーを利用して、あらゆる能力を作り出してるんだ
赤外線探知は、その中の1つだね
科学に興味があるなら、レジェンドの研究員のニーナに教えてもらうと良いよ」
実際は、この世界は、科学の恩恵、プログラムによって作り出されているので、マナやスキルと同じだとも言えるけど、そんな話をしても逆に混乱させるだけなので、説明から省く。
「ニーナさんですね
話しかけてみます」
「それで、リリス。話ってなに?」
「うん。あなたたちの戦いをみたり、セルフィの活躍をみてるとわたしも強くならないといけないと思ったの
新大共和ケーシスも、安定してきたことだし、わたし一度、妖精の村に行ってみようと思ってるのよ」
「ん?妖精の村に行けば、強くなれるの?」
「分からないわ。あくまで伝承でしかないけど、わたしたち妖精族は、2度生まれ変わるとされているのよ
ケイト・ピューマ・モーゼスも、2回目の生まれによって大きく力を増したと言われているの」
「あー。リタさんが言っていた羽化ってやつだね」
「そう。羽化よ」
「ってことは、今の姿とは違う姿になるの?」
「そうだと思うわ。今は人間と大差がない姿だけど、変わると思うわ」
「背も伸びると良いね」
「・・・。妖精族は、みんな背が小さいのよ!ほっといて!
それに、あなたも背が伸びるといいわね!」
「ひど・・・俺は大人になれば、きっと・・・」
「天使族は、ずっとこどものままかもしれないわよ?」
「えー!!そんな・・・」
「エルフだってずっと若いままだし、ドワーフも妖精族もずっと小さいままだもの
ありえるわ
いいえ、絶対あなたは、ずっとそのままよ!」
『源が、この世界に来てから、2年と半年の時間が経過したとなっていますが、身体的な変化はありませんので、その確率は高いと思われます。源』
『人の希望を打ち砕くような情報は、いりませんから・・・愛さん・・・』
「分かった・・・俺が悪かった・・・それ以上、俺の心を傷つけないで・・・」
「フッ。分かればいいのよ。これで、二度と背のこと言えないように封印されたわね」
怪しげなジェスチャーで呪いをかけるかのように手を動かすリリスに不快感を覚えるが無視する。
「つまりリリスは、羽化をするために、妖精族の村があるシャウア森林に行きたいということだね」
「そうなの。でも、伝承としてしか伝わっていない羽化の方法は、簡単には分からないと思うの。その間、新大共和ケーシスのことをセルフィにも引き続き、みてもらいたいと思って・・・
もちろん、新大共和ケーシスの運営は、バルト・ピレリリやエリーゼ・プルとバーボン・パスタボに頼んである」
「今までと変わらず、気に掛けるというだけなら、大丈夫だよ
でも、その羽化ってリスクとかもあるんじゃない?」
「そうかもしれないわね・・・。羽化に失敗するとかもあるかもしれないわ」
「ミカエルは、連れて行くんだよね?」
「そう思ってるわ。リタお母さんも一緒に来てくれるというし、何かあったら、ソースで連絡するわ」
「うん。もし、羽化が失敗したとしても、俺ならもしかしたら、元に戻せるかもしれない。危険なことがあったり、俺ができることがあったら、呼んでくれ
すぐに向かえる状態なら瞬間移動で転移するからさ」
「うん。ありがとう。セルフィ」
「行くときは、俺が時空空間ゲートを開いて、シャウア森林まで送るよ」
「大丈夫よ。わたしだって瞬間移動できるし、お母さんは、ミカエルのマナソースで転移させれば、わたしのマナも温存できるわ」
「なるほどね」
「二人の訓練を邪魔しちゃったわね
直接、セルフィには、伝えたいと思ったのよ」
「うん。気を付けてね」
「分かったわ。ありがとう」
リリスは、二人に手を振って瞬間移動で、新大共和ケーシスのリタ商店へと転移した。
「おかえり、リリス」
「ただいま
シャウア森林に行こうと思うんだけど、もう行ける?」
「大丈夫よ。お店は、従業員やミカエルに任せてあるからいけるわ」
「ミカエル。これからわたしが瞬間移動した場所に、お母さんを連れてきて」
「分かりました。リリス様」
リリスは、フィーネル2匹と大型犬タークと共にシャウア森林の最西端に、瞬間移動した。
シャウア森林は、世界で一番大きな森。巨大な森林であるシンダラード森林を10個合わせても足りないほどの巨大な森だ。
大自然が永遠と続くかのように広がり、飛びぬけて目立つ存在といえば、やはり、巨木である世界樹だった。
世界樹は、2本あり、シャウア森林の中央にそびえ立つ。
そのあまりにも巨大すぎる木は、何千キロも離れた新大共和ケーシスからも見えるほどだった。
リリスが到着するとすぐに、ミカエルが、リタを瞬間移動で、転移させて、追いつかせた。
「シャウア森林・・・。久しぶりね」
「お母さんは、どれだけこの森にいたの?」
「わたしは、10歳になるまで、ここにいたのよ
それからは、ケイト・ピューマ・モーゼスの意思を保つために、ボルフ王国に住むようになったの
歴代の意思を継ぐ者たちは、小さなお店を出して、生活していたのをわたしが受け継いだの」
リリスは、視界に納めることもできないほど、圧倒的ともいえるほど巨大な森をみながら驚きを隠し切れない。
「本当に、大きいわね・・・この森
この広い森に入って妖精の村には、いけるの?」
リタは、指を口に当てて、ピーっと音をたてた。
森の奥から、2mはあるかのような大きい一匹の白いユニコーンが現れる。
「久しぶりね。テルー。一回り大きくなったわね」
リタは、ユニコーンの頭を撫でる。
「テルーに案内させるわ。ついてきて」
「いい子ね。テルー。よろしくね」
リリスも、テルーの頭を撫でて、フィーネルの足の金具に、自分の鎧をつけて、空を飛びながら、テルーに乗るリタのあとについていく。
タークの鎧にもフィーネルが、金具をつけて、タークを運ぶ。
シャウア森林の一本、一本の木は、シンダラード森林の2倍にはなるほどの大きさで、壮大な自然が広がっていた。
なぜ、それほどまでに大自然となっているのかは、誰も知らない。
それがシャウア森林だと言われるだけだ。
大自然が広がっているということは、生き物も大量にシャウア森林には、生息していて、モンスターも大きな生き物たちが、森の中で共生していた。
空を飛んでいるリリスたちはいいにしても、地上でユニコーンに乗っているリタは、安全とは言えないので、リリスは、森の動物たちとコンタクトを取って、危険が及びそうだった場合は、教えてくれるようにと伝えた。
動物たちからの情報からするとシャウア森林のモンスターの能力は、普通の森よりも上だと思えるが、やたらと攻撃してくるようなものは、少ないということだった。
お互いに自然の営みによって生かされているので、とくに襲い掛かるということはないようだ。
リタが、ソースで連絡をリリスに送る。
『この速度で移動したとして、妖精の村につくのは、早くて5日ね』
『そんなにかかるんだ?』
『だって、この森は、新大共和ケーシスの国の全土よりも広いのよ
それに森の中を走っているんですもの。5日なら早い方よ』
【222章 妖精の里】
数日をかけて、壮大な森の中を大きなユニコーンと怪鳥に乗って、リリスとリタは、走り抜ける。
木だけではなく、植物にしても、みな巨大化しているかのように、育っている。
巨木が多いからか、普通の森の木々の間隔よりも広い。その合間をかなりのスピードで進み続けるが、リリスは、どのようなモンスターと遭遇したとしても、すぐに対処できるように警戒していた。
『お母さん。前方方向に、モンスターの群れがいるわ』
『そうね。少し迂回しましょう』
ユニコーンは、向う方角を少し変えて、移動したが、モンスターは、気配に気づいたのか、大勢で追いかけてきた。
そのモンスターは、二本足でユニコーンにも負けないほどのスピードを出して、後ろに張り付いた。
リタがそのモンスターをみて、リリスに教える。
『コカトリスね』
『え!コカトリスにしては、大きすぎない?』
『この森は、豊かな実りがあるから一般的なモンスターであっても、大きくなるのよ
たぶん、縄張りを荒らされたと思ってるのね』
リリスは、手を後ろにかざして、叫んだ。
「それ以上、近づかないで、わたしたちは、ここを通ろうとしているだけで、あなたたちに危害を加えようとは思ってないわ
この子たちは、核を3つも宿しているのよ
あなたたちでは勝てないわよ」
しかし、コカトリスは、真っ赤な顔になりながら、興奮して、止まることなく突っ込んでくる。
フィーネルは、その攻撃を右へと躱そうとするが、ミスリルの鎧を着ている状態では、機動力が少し落ちてしまっているので、コカトリスの口ばしが、羽に当たる。
それでもフィーネルは、問題なく飛行を続け回避した。ミスリルの鎧によってその攻撃はまったくフィーネルには通じていなかった。
「もう!落ち着きなさいよ!興奮しすぎ!
わたしは、あなたたちでも無暗に傷つけたくないのよ」
リリスの言葉はまったく通じていなかった。
仕方ないと思いながら、リリスは、意思を伝達させ、大型犬タークを乗せていたもう一匹のフィーネルによって、逆方向から小型ボーガンの矢を1本だけ放ち、コカトリスに撃ち込んだ。
グラファイト製の矢じりがついた矢は、鋭くコカトリスにささり、一匹が、その攻撃のために、バランスを崩して地面に転がる。
リリスの乗ったフィーネルも、参戦して、他の興奮しているコカトリスに矢を放ち、動きを止める。
2本脚で全速力で走るコカトリスは、一本の矢の攻撃を喰らって驚いて倒れていく。自分の速度による地面への衝撃でまたダメージを負う。
倒れたコカトリスに、つまづいて後続も倒れていく。
何羽かは、上手に飛びのいて、追いかけてこようとするが、リリスは、そのコカトリスに若干、影響を及ぼして、横に誘導して、巨木にぶつける。
「だから、言ったじゃないの・・・。小さい矢だからあなたたちなら、すぐに抜けるから安心して、わたしたちは、あなたたちのテリトリーから抜け出したいだけなの」
そういって、リリスは、リタに追いつく。
「コカトリスの攻撃もフィーネルには、通じないのね」
「セルフィからもらった装備のおかげね
あれぐらいの攻撃なら何ともないわ」
「セルフィの鎧は、凄いわね
リリス、もうすぐ妖精の村ピーチクに着くわ」
「ねー。妖精の村は、いくつもあるの?」
「そうよ。妖精族は、住んでいる村こそ違うけど、仲間で別れることがないから、村のことをすべてピーチクと言うの
シャウア森林には、ピーチク村が155村あって、一番中心となっている村があり、妖精の里と呼ばれているのよ
もうすぐ着くわ」
リリスは、上を見上げる。
遠くでも圧倒的な存在感があったが、巨大樹にこれだけ近づくとあまりにも大きすぎて、もう木にはみえない。
「ここを抜けると、妖精の里よ」
大量のツタと葉っぱが生い茂っている中に、リタが入っていく。
まるで葉っぱで出来たトンネルのようになっている。
「ターク。ここからは、あなたの背に乗せて」
リリスも、リタの後に続いてその中に入る。
葉っぱのトンネルを抜けると、もの凄い数の妖精族たちが、待ち構え、リリスたちの姿をみると、一斉に、地面に片膝をついて、頭を下げた。
「リリス・ピューマ・モーゼス女王様。リタ・ピューマ・モーゼス様、おかえりなさいませ」
数万はいるかと思われる妖精族たちは、リリスたちと同じように、小柄で、先頭にひとり立っていた12人の人たちの中で、中心にいる老人が挨拶をした。
「わたしは、12長老のひとりデネス・プッシーマでございませる」
12人の長老といっているが、その半数は、まだ老人ではない。
その後ろに控えていたのは、戦士たちのようだが、その中に、以前、リリスが猛毒でしにかけていた際に、助けてくれた3人、戦士の兄ポル・パラインと弟ライム・パライン、ジョゼフ・プリューレもいた。
「リリス・ピューマ・モーゼス女王様が、来られるということで、シャウア森林にいる妖精族総勢5万2067名すべてが、ここに集まっておりませる」
妖精族が全員が一斉に叫ぶ。
「「「偉大な女王陛下。万歳!!万歳!!万歳!!」」」
ドワーフよりは大きいが小柄な体から出ているとは思えないほどの大きな声が鳴り響く。
リリスは、タークから降りて、前に出る。
「皆さん。お出迎え、ありがとうございます
わたしは、ケイト・ピューマ・モーゼスの意思を受け継いで、ボルフ王国から大共和ケーシスを復活させました
ケイト・ピューマ・モーゼスのようなすべての生き物に優しい世界を目指していこうと考えています
ピーチクは、これからも今と変わらず、優しい自由な生活を送ってほしいと望んでいます
ですが、ケイト・ピューマ・モーゼスが信じた一神教の教えを復古させようともおもいますので、シャウア森林にも教会を建てたいとも思っています
今回、ここに来たのは、ケイト・ピューマ・モーゼスのように、2度目の誕生を成すためです
羽化について何か知っている方がいれば、わたしに教えてもらえると助かります
よろしくお願いします」
「「「リリス・ピューマ・モーゼス女王様。万歳!!万歳!!万歳!!」」」
長老デネス・プッシーマが、前に出て、リリスたちを誘導する。
「では、お話できる場所へ案内させてもらいませる
こちらへどうぞでございませ」
歩きながらも、妖精の村について長老は説明していく。
「妖精族は、ここにいる5万がすべての人数でございませる
それぞれが4匹、または5匹のモンスターを従えています」
「わたしたちを守るために、全員で来てくれた20万匹がそれね」
「そうでございまする
あらゆる生き物を従えておりますから、気に入ったものがおりましたら、女王陛下に献上させてもらいませる」
「わたしには、この子たちがいるので、大丈夫ですよ
でも、気にいった子がいれば、頼むかもしれません」
「妖精の村に教会を建てる計画はすでにセルフィ様とすすめています」
「え!?そうなの?」
リタが、答える。
「セルフィから聞いてたと思ってたわ
セルフィは、フルポーションの製造方法とその製造許可を得るために、ミカエルを提供することにもなっているわ
今はまだソースは、ここにはないけど、近いうちに用意されると思う
でも、そのためには、クリスチャンとなった妖精族しか利用できないわけだから、教会も建てて提供していこうとしているわけね」
「そうだったのね」
「もともと、ケイト・ピューマ・モーゼスの意思を妖精族は受け継いでいるから一神教を信じているから、聖書の教えは、素直に受け入れてもらえるでしょうね」
巨木に、ドアが付いていて、そのドアを長老があけて、リリスを招く。
「どうぞ。お入りくださいませ」
中にはいり、言われるまま、席に座ると、長老は、話しを続ける。
「2度目の誕生。羽化のことでございませるが、わたしどもも、何も分からないのでございませる
申し訳ございませる」
「まったくですか?」
「ケイト・ピューマ・モーゼス様の時代では、50人ほどの妖精族が、羽化を果たしたと伝承では残ってはいるのでございませるが、なぜか、ケイト・ピューマ・モーゼス様は、ハッキリとは羽化の方法を伝えておりません
しかも、400年前のことでございませるからして・・・」
「リタお母さんも何か知らないの?」
「わたしも分からないわ
でも、妖精族が生まれるのは、特殊花のピラチよ
それと何か関係している気がするわ」
「ピラチってどこにあるの?」
「妖精族たちの接触による人工ピラチは、村の外にありませる。そして、自然ピラチは、巨大樹に面している地下遺跡の地下2階に、発生するのでございませる」
「来る途中に、赤や青、黄色などの大きなチューリップのような花をみなかった?」
「そういえば、あったわね
両腕で囲めるぐらいのチューリップね」
「あれが、人工ピラチよ
自然ピラチは、薔薇のようなもので、あなたは、その自然ピラチから生まれたの
デネス・プッシーマ長老が、あなたを抱き上げた方よ」
長老は、なつかしむかのように、うなずきながら話す
「リリス・ピューマ・モーゼス女王様は、それはそれは、可愛らしく、そのピラチは、白い光りが放っていたのでございませる」
「長老様は、わたしのおじいちゃんみたいな人なのね」
長老は、涙を流し始める
「おお。おうおおおう。そんなことを言っていただけるとは、嬉しいでございませる」
「泣かないで」
リリスは、手ぬぐいを差し出す
「うーん・・・。でも、羽化する方法が何も分からないのは、痛いわね
その自然ピラチがあるという地下遺跡に何かあるんじゃない?」
「そうかもしれないわね」
「その遺跡は、何階まである遺跡なの?」
「遺跡の最下層は、分かっておりませぬ
今いる妖精族で、15階層までは、行った者がおりませるが、それ以上は、わたしたちでは、無理でございませる」
「15階層ね
何かありそうなのは、地下遺跡しかないのなら、向かうしかありませんね」
「でしたら、村の戦士たちを護衛として連れて行きませる
優秀な戦士がおりませるからして」
「ありがとうございます
お言葉に甘えさせてもらいます」
「リリ。役に立てるかは分からないけど、わたしも一緒に行くわ」
「お母さんが一緒に来てくれれば、怪我をしても大丈夫ね」
「セルフィが作ったフルポーションもあるから、たぶん大丈夫よ」
「そうね。それに自然ピラチもみてみたいわ」