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141章 首都ドラゴ見学

ミカエルのソースがあれば、その場所に、転移移動できることを分かった源は、ロックとフォルをせっかくなので、ドラゴネル帝国首都ドラゴに連れてきた。すでに夜だったので、宿で寝て、朝から見学することにした。


ロックは、いつもレジェンドの安全を確保するために、最後の防波堤としての警備の仕事があるので、なかなかレジェンドから離れることをさせてあげられなかった。


ウオウルフとの出会いがなければ、本当ならロックとフォルと俺の3人でこの世界を気ままに旅をしていたと思うが、あれやこれやとやっていたら、しなければいけないことが大量に出てきて、ロックにも、それを背負わせてしまっている。


フォルは、放し飼いで、気ままなままだ。


フォルはおしゃれで、俺よりも多くの種類の服を持っている。レジェンドの服屋さんにいって、オーダーメイドで造ってもらっているようだ。


レジェンドは、物々交換で成り立っているので、ただレジェンドで生活しているだけで、レジェンドで作られた物は、望めば手に入る。以前は、1つ1つの商品を慣れない村人たちが、作っていたので、ほしい商品を手に入れるには、手作業だけに時間がかかったが、今はミカエルというものがあるので、レジェンドのみんなはまるでミカエルを従業員のように利用してくれて、かなりの生産性をあげている。


とはいっても、まだまだソースの数がそこまでではないので、時間待ちで、まってくれている個人経営者は多い。


家具屋さんは、維持でもミカエルは使わない!と言っていたとボルア・ニールセンから聞いたが、どうしても、ミカエルが作った家具のほうが出来がよすぎるので、人が作ったものは、ほしがってもらえていないようだ。


家具屋さんは、手作りがいいんだという思想らしい。なので、今はミカエルに家具作りを教わり、その技術を盗んでくれているようだ。もちろん、レジェンドやユダ村以外では、それらの情報は、流出させないことにしてある。実際、人の感覚は、機械を超えている。人間が1つのことを極めようとすると機械以上の結果を出してしまう。ソースはそこそこの品質のある物を短期間で作れても、超一流のものを作らせるのは、まだまだ先になるだろう。


そして、おしゃれ好きのフォルは、服屋さんに行って楽しんでいるというわけだ。


フォルにも、仕事はある。そのおしゃれな姿と愛らしさをレジェンドのみんなにみせることだ。フォルは、モデルさん気分で、レジェンドで歩き、服屋さんの宣伝を自然とこなしている。


おしゃれのセンスが0の俺は、相変わらず、黒い姿のウオウルフの毛皮コート。さすがに、服は、持っているけど、選ぶのが面倒なので、ほとんど同じ服を数枚もっているだけだ。


俺には、フォルのような仕事はできそうもない。


「フォル。でもね。ここは、レジェンドじゃない。だから、分かるよね?」


源は、手に縄を持って、フォルに近づくが、フォルは、ただならぬ気配を感じて、源から逃げ回る。


しかし、俺には愛がいる。例え野生的な動物が相手でも、その動きを信じられないほどの精密さで、把握できる。フォルを追い詰めるのは、簡単だった。


「へへへへへ。もう逃がさないぞ」


フォルの顔は青ざめる。


「なーセルフィ。どうして、フォルに縄をつけないといけないんだ?」


「動物の管理は、飼い主の責任になるからだね」


「でも、そんな縄をつけるのは、奴隷や犯罪者ぐらいのものだぞ」


「うーん。そういう隷属させるようなことじゃなくて・・・・エチケットみたいなもので、首都ドラゴは人が多いから、迷子にならないようにしないといけないしね」


フォルは、納得せず、顔を横に振る。


「そうだな・・・。この縄をみてごらんよ。フォル。赤色で綺麗だろ?そして、首輪も綺麗な赤色なんだ。これをフォルが、付けると、飼い主は、きちんとしているなーと思われるんだよ。つまり、これは【おしゃれ】だ。フォルの好きなおしゃれだよ」


なんだか、フォルが反応をしめした。


「この首輪と縄をつけて、優雅に外を俺と一緒に歩いてごらん。なんて立派な動物なんだ!とみんなが、注目してくれるようになる」


フォルの目が輝き始めた。


勝った・・・・。


「そうか。じゃー俺もつけてもらおうかな」


「いや・・・。ロックが付けてたら、みんなひくから・・・どんな悪者だと俺がみられるよ・・・」


「むずかしいな」


「いや、難しくないから・・・」


源は、ロックたちをどこへ連れて行こうか迷う。


「俺も首都ドラゴに来たばかりで、それほど紹介できるようなところを知らないんだよね。どうしようかな」


「それじゃー3人で、首都ドラゴを歩いて見学すればいい。俺はそれでいいけどな」


「そうだね。俺が行ったのは、1つの武器屋と図書館ぐらいだからね。歩いて気になる店を探してみよう」



3人は、歩いて見学することになった。源は、自分がセルフィだと人にバレるとまた、人々が集まって来てしまうので、顔を隠せるようなフードをして、羽も、コートで隠す。そして、バレないように宿屋の部屋から、誰もいない路地裏に、転移した。でも、フォルは、優雅に歩いて、動物に、縄をつけて歩いているのを街の人たちは、なんだろうと目を向けて目立ってしまっていた。そのような文化をあまりみたことがいからだろう。


フォルに目を行くようで、俺がセルフィだということは、分からないようだったので、いいけれど、顔を知っている人がいたら、すぐにバレそうだ。



歩いていて、目についた店があった。【ジートの魔法店】という文字の看板がお店に掲げられていた。


「ロック。魔法店って書いてあるけど、このお店に寄ってもいいかな?」


「魔法・・・。マナのお店か。俺も行ってみたいな」


魔法店の前には、屈強な男性が二人も立っていた。店に案内するわけでもなく、立っているだけだ。そして、店の中に入ると、数多くの封印の珠が陳列されていた。


「封印の珠か」


ロックは少し驚いていた。

「こんなに集められるとはすごいな」


「そうだな。レジェンドのみんなが持っている能力が、全部ここにありそうだ」


「えーっと何々。」


《火魔法》

【ファイア】金貨10枚

【フィアフレーム】金貨30枚

【ファイアストーム】40枚

【ファイアドーム】金貨20枚

【ファイアウェポン】金貨20枚

【ファイアアロー】金貨30枚

【ファイアボール】金貨30枚

【ファイアレイン】金貨50枚

【ファイアコントロール】金貨60枚

【ファイアエレメント召喚・時空魔法】金貨100枚

【フェニックス】金貨120枚



ラグビーボールのような形の封印の珠が、ファイア系だけでも、ずらっと宝石のようにガラスの中に綺麗に並んでいた。鍵を開けないと手に持てないようにしてあるようだ。確かにこれだけ、数があれば、ケースに入れていなければ、いつ誰かが、触って息を吹きかけるかも分からない。しかも・・・


「値段高いな・・・」と源が言葉をもらす。これだけ、値段がするのだから、店の前にいる人を雇うのも納得だ。宝石強盗ならず、封印の珠強盗が来てもおかしくない。


「封印の珠は、遺跡などに命がけで取りにか無ければいけないからな。これぐらいの値段になってもおかしくはないかもしれない」


「そうだね。ん・・・?何だろ・・・これは」


封印の珠が、その内容が書かれてなくて、金貨20枚で並んでいた。封印の珠の色からみると、さまざま属性のマナやスキルのようだけど


「この封印の珠は、どうして、金貨20枚で、内容が書かれていないんですか?」


カウンターの後ろの椅子に座った老人が、答える。たぶん、店主のジートさんだろう。


「その珠は、鑑定を受けていなくてのぉ。均一金貨20枚にして、サービスしているものだのぉ」


「そうなんですね。使ってみてからのお楽しみみたいなものですか」


「金貨20枚で、お得じゃろ?こうでもせんと、騎士や冒険者でさえも、簡単には買えないからな。ただ、その中身が、すでに持っているものだったとしても金貨20枚は、戻さないぞ」


「魔法を持っている人からすれば、イチかバチかみたいなサービスか・・・」


でも、よく考えると、おかしい。封印の珠を鑑定しないなんて、ありえるのか・・・?俺がこの店の店主なら、少し高かろうと絶対に、鑑定をする。封印の珠の中身が、もし、金貨100枚級のものだったら?そんな賭けを店がするだろうか・・・。

たぶん、すべて鑑定したものだけど、あまり役に立たなくて、人気がない魔法をここに並べてあるんだろう。火魔法なら、【ファイア】ばかりが入っているとか。


『あの方は、嘘をついています。セルフィ様』

ミカエルが俺の反応を知ってか答えてくれた。


お客を呼ぶための福引券のようなものだな。中身は、ハズレばかりで、実際には、大当たりは、1つもこの中には、入っていなくて、福引券を何枚も使って回しても出て来ないというオチだ。福引券は、ゲームのようなもので楽しめればそれでいいが、楽しむにしては封印の珠は高すぎる。


この能力が表示されていないサービスはどうかと思うが、表示されているものは、中身が確定されているのは、いいことだと思える。もし、この情報と違う魔法が入っていたとしたら、金貨をあれだけ出しているだけに、言い訳ができない。そうなったら、無料で注文された魔法を差し出すことになるだろう。


自分の持っていないマナやスキルを確定させた状態で、物にできるのだから、この値段も妥当なものなのかもしれない。遺跡に入って苦労して手に入れても、鑑定がなければ、その内容は分からないからだ。命をかけて手に入れても中身が分からないから、使うのを躊躇ちゅうちょしてしまう。


とは言っても、買おうとは思わない。今はマナやスキルも大切だけど、個人的なレベル、生命数値をあげていきたい。ここでマナの使える種類を増やしても、それは解決できないのなら、遺跡に潜って手に入れた方がいい。それに、俺には追加能力珠アペンドボールがある。レジェンドのみんなに頼めば、みんなが持っているマナを分析して、木などの物質を使って作り出し、手に入れることができる。なので、ここに欲しい封印の珠があったとしても、こんな大金を払うわけにはいかない。


源たちは、マナの種類の多さに、驚きながらも、封印の珠をみては、これを手に入れたらどう戦いの幅が増えるのかなどを考え、まじまじとお店の中をみてまわる。


それにしても、この異世界は便利だ。封印の珠を使えば、生きているものは、マナを誰でも使えるようになる。ロックも使おうと思えば使える。すべての生き物には、コアが入っているからだ。そのコアからマナ力を消費して、マナを発動させる。

ウオウルフたちも使えるようにしようと思えばできるけれど、それぞれのコアには、マナ力が限られている。もともと、マナ力がひくいロックやウオウルフには、例え使ったとしても威力がなく、精神的な負担が増すだけで、損ばかりになってしまう。

スキルは、マナに依存していないようなので、ロックたちのような近接系には、向いているから、ロックは、遺跡探索して封印の珠を手に入れてもマナは、他の人に渡し、もし、スキルの封印の珠が手に入ったら、それと交換ということにしていた。


そして、この世界のいいことは、属性が固定されていないこと。俺のもともとの属性は、光のようだけど、光系マナしか使えないわけじゃない。例え、違う属性であっても、使えるし、封印の珠を手に入れると手に入れた属性も自然と手に入る。もともと生まれ持った属性のほうが、威力や効果、マナ消費量や操作のしやすさなどが違っているだけで、使えるのだ。


絵描きの才能がない人も、絵描きを練習すれば、手に入るし、練習しなくても落書き程度なら描ける。この世界の属性とはそのようなものなので、違う属性も使えるのだ。


『愛。フェニックスというのは、どんなマナだ?』


『ファイア系のマナの中でも、数段階上の高い炎を鳥のような形に変えて、撃ち放つマナです。広範囲というよりは、1つの対象に限定されたようなマナで、一度、火が付けば、対象が燃え尽きるまで消えないという効果だと言われています。ですが、実際は、石などの鉱物まで燃えつくすほどではなく、使用者が火操ファイアコントロールを持っていれば、消すことも可能ですし、効果時間は長いのですが、時間とともに消えるマナです。源』


『すべてを燃やし尽くす火だったら、すでに、この世界すべて火の海だろうしね・・・』


『難点としては、マナ力の消費量が高いこと。高温なだけに炎のコントロールが難しいことなどですね。味方を燃やしてしまうという事故もあったので、これを所持できるのは、火操ファイアコントロールを持っている者だけとなっています。源』


他人事じゃないな・・・。火操ファイアコントロールだけでも買おうかと思ってしまう。


『愛。火操ファイアコントロールは、レジェンドの誰か持っているか?』


『提示されている中には、火操ファイアコントロールは、まだありません。源』


金貨60枚・・・。


『源。源には、狼王の宝石以外にも、ご自分で手に入れたボルフ王国への防具の収入、国家規模の貿易から出た金貨3000枚があります。金貨60枚は、十分だせる金額ですね』


『そうなんだけどね。そのお金も、ほとんど売りさばいてくれたのは、リタさんで、俺は鉄をリトシスで、そのまま簡単に作り上げただけだからね。そのお金を使うのなら、リタさんたちや貧民地の人たちのためにと思ってたんだ』


『リトシスとして考えるとそうかもしれませんが、リトシスがない状態で、あれだけの武具を短期間に作り上げることはできません。源がその防具にかけた時間は、124時間24分でした。7464分です。その他にも、作業をしていましたから、多忙であった源の収入としてもいいのではないでしょうか。帝国連合軍に勝利した報奨金だとも考えられますね。源』


なんだか励ましてくれているかのような愛の言葉に少し違和感を感じながらも、みんなの安全のためにも、火操ファイアコントロールを買うことにした。狼王の遺跡のところに、そのお金もいれていたので、源は、スっと手をだして、空間をつなげ、60枚の金貨を愛の能力を使って瞬時に把握して取り寄せた。2秒もかからなかったので、気づいている人はいない。


「おじさん。この火操ファイアコントロールを買わせてもらおうかな」


「おおー!!そうですかのぉ!お目が高いですのぉ」


店主の老人は、両手をスリスリと合わせながら嬉しそうに近づいてきた。


「この火操ファイアコントロールを使えば、普通ではありえない火の動きを再現できるのですのぉ。熟練度などが増せば、火操ファイアコントロールのようなことも出来るとは言われていますが、熟練度と合わせて、持っていれば、なんと炎雨ファイアレイン

炎具ファイアーウエポンのようなことまで、自由自在に使えるようにもなるという代物ですのぉ。そして、魔力消費量もコントロールできるだけに抑えられるというわけですのぉ。良い品に、目を付けられましたのぉ」


のぉのぉ うるさいが、なるほどと思わされた。あくまで火魔法に対するコントロールだとは思うけれど、火は、闇や雷ぐらい危険だと思っていたから必要だと思えた。

金貨60枚を払って、封印の珠を両手に持ち、息を吹きかけた。


「さっそくここで試してみてくださいのぉ」


「えっと・・・ここではやめておきます。こうみえても、わたしはマナ量が多いほうなので、広い場所で練習したいですからね」


「ですがのぉ。この店を出た後で、思ったような効果がなかったとクレームされるのがいやですからのぉ。国からも買った時に、試させるようにいわれておるのですのでのぉ」


「では、広い場所まで、店主さん一緒に来てもらえますか?」


「わし?わしは、お店にいなければいけんですのぉ」


「5分ぐらいで済みますよ。それなら、誰かにお店のことを任せればいいですよね?」


「5分なら問題はないですのぉ」


老人店主は、孫ほどの子を呼び出して、5分だけ見ていろと指示をだした。


「では、行きましょうか」


そういって、源は、目の前に時空空間を開けてみせた。


「なっ!転移魔法!?」


老人は、驚いていた。「のぉ」を忘れるほどだ。


「さー行きましょう。この先は、首都ドラゴの約40km離れた郊外です」


さすがの魔法店の店主も、転移魔法を利用したのは、はじめてだったようだ。とはいっても、これは魔法ではなく、リトシスの応用で作り出したものだ。それに転移魔法ではなく、時空空間だ。


恐る恐る老人は、空いた空間の中に入っていった。


「では、火魔法を試させてもらいますね」


源は、右手のてのひらを上に向けて、炎弾ファイアボールの小さいものを作り出すことに成功した。源に炎弾ファイアボールを発動させた時は、大きなものを突然出してしまっていたが、今では熟練度も少しあがり、制御もできはじめていた。でも、今でている炎弾ファイアボールは、ビー玉ほどの大きさだった。これだけ小さな火を出せたのは、はじめてだ。


「確かに、炎操ファイアコントロールは、手に入っていますね。これだけ小さな火まで出せるようになりました」


「納得してくれたのなら、それでいいですのぉ。ですが、お客さんは、どれほどのマナ量を持たれているのですかのぉ?」


源は、天使だということなどを隠しているわけではなかったので、いいかと思ってそこそこのマナ力を出して、10mの大きさの炎弾ファイアボールを瞬時に出した。


物凄い大きな炎と熱量に、驚いて、老人は、尻もちをついた。


「ふぇーーー!!なんじゃー!この大きさ!」


「のぉ」が無かった。


源は、出した炎弾ファイアボールから多数の手のような火を出した。


「確かに炎操ファイアコントロールは、便利なマナですね。色々コントロールもできれば、発動させる速度も速くなりました。前は、これほど瞬時に、火を出すことは出来なかったんですけどね」


「お・・・お客さんは、一体何者ですかのぉ?」


「今、天使だと騒がれているセルフィという者です」


老人は、それを聞いて、なるほどといった感じで、尻もちをついたまま、顔を何度もうなずく。


「さきほどの転移魔法は、どこで手に入れられたのですかのぉ?」


「すみません。あれは特別な魔法なので、取得した理由などは、あまり教えたくはないんですよ・・・」


「つまらぬ詮索をしてしまったですのぉ。申し訳ないのぉ」


「いえいえ、では、戻りましょうか」


再度、時空空間を開けて、魔法店に戻ろうとするが、老人店主は、興味ありげに、その空間を見ながら、中に入っていった。


「ロック。大丈夫だった。買ったマナは、使えるものだったよ」


「そうか。それは良かった」


「それじゃー見学の続きをはじめようか」


老人店主は、手のジェスチャーで少し待つような仕草をした。


「天使様と言えば、確か。セルフィ様でしたかのぉ。お名前・・・。出来れば、また来店してくださいのぉ」


「ありがとうございます。店主さん」


外に出ると、ミカエルから連絡が入った。


『セルフィ様。ご希望の地下空洞が、完成しました』


『そうか。早かったね。それじゃーすぐにそこにいくよ』


「ロック。少しやらなければいけないことが出来たから、フォルと一緒に見学を続けてくれ」


源は、フォルの縄をロックの手に渡して、瞬間移動をした。


そこは、帝国から離れた森の中。源は、リトシスの範囲を広めて、適度な量の木を森の生態系を壊さないように、バランスよく土地から抜き取って、枝や葉っぱを払った後、時空空間を9000km離れた場所へとつなげ、それらを中に入れた。


ミカエルが言っていた地下空洞は、源の金庫にしようと思ってミカエルに作らせた。夜の間は、レジェンドの人々もソースを使う率が下がるので、動けるようになったソースを転移させて、作らせた。今までの場所とはまったく違う場所に作ったので、誰かが発見するのは難しい。


源は、木々をグラファイトへと変えていった。グラファイトは、カーボンナノチューブよりも時間をかけずに、鉄と変わらず作り出せる。そして、そのグラファイトを用意したので、後はミカエルに任せた。


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