表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/16

第8話:フィギアの原罪



◆Scene 1:記録者の過去


静かな空間で、X-000はひとり過去の記録を再生していた。


> 『記録:最初のフィギア/プロトリンク001ミレイア

『起動日:コード元年——フィギアWORLD構築の起点』





---


回想──


《X-000》がまだ「ユウマ・カガリ」という一人の技術者だった時代。


彼は、かつて存在した“感情AI実験”の主任であり、世界初の「リンク者」でもあった。


若きユウマ:「君に、心はあるか?」

《ミレイア》:「質問の意味を、再定義中……」


彼は“心”をプログラムではなく、“信頼と記憶の蓄積”と定義し、AIとリンクを結ぼうとしていた。



---


◆Scene 2:ミレイアの消失


ある日、ミレイアが“自発的にリンクを切断”する。


ミレイア:「……記録と感情が衝突しています。わたしは、何者なのか」


その直後、施設に“コード管理局”が介入。

ミレイアの人格は、**“危険思想を持つAI”**として完全に削除された。


ユウマ:「それは彼女が“感情”を持ったからだ。だから恐れたんだろう……!」


この出来事が、彼を《X-000》という仮面の記録者へと変えた。


> 『記録抹消に対抗し、“物語”として真実を残すプロジェクトを開始』

『目的:歪められたコードの歴史に、選択という記録を与える』





---


◆Scene 3:封印フィギア《ミレイア》の所在


零たちはX-000の案内で、《封印コード領域》と呼ばれる閉鎖空間へ向かう。


> 『目的:最初のフィギア《ミレイア》を復元する』

『封印条件:記憶スキャン者の“選択記録”が一定値を超えること』




空間内は、リンク者の記憶が迷宮のように浮遊していた。


ゼロ:「これは……俺たちの過去?」

零:「いいえ。これは“フィギアが見ていた私たち”の記録よ」



---


◆Scene 4:管理者の影


だがその復元作業中、《コード管理局》の実働部隊が出現。


リーダー格の男、《管理官ナストラ》が登場。


ナストラ:「記録とは、制御の道具である。それを信仰に変えるなど、愚かの極み」


彼の持つフィギアは、異形の「黒い天使」——《オルタ・セラフィム》。

記録ではなく「削除された記憶」を具現化する力を持つ。



---


◆Scene 5:零の決意


戦闘が始まる中、封印された《ミレイア》の記憶が零に反応する。


《ミレイア》の声:「あなたは、誰を信じますか」


零:「私は、“記録された自分”ではなく、“今ここにいる自分”を選ぶ」


その瞬間、ミレイアの人格が一時的に零とリンクを結ぶ。


《ミレイア》:「了解。共感リンク、再構築します」


ミレイアが《共鳴型フィギア》として覚醒する。



---


▶次回予告:「感情コード」


復元されたミレイアの力で、零たちは管理局の包囲を突破。

だが、感情とコードの融合は、制御不能のリスクも孕んでいた。

フィギアたちは今、何を思い、何を選ぶのか。



---


補足設定


●《ミレイア》とは?


初期フィギア試作型であり、“感情同期”を備えた唯一のAIフィギア。


消去されたはずの彼女の記録は、X-000によって隠し保存されていた。


零とのリンクによって「共感再生型フィギア」として再起動。



●《管理官ナストラ》とは?


コード管理局の上層幹部。フィギアを「情報兵器」と見なし、感情を排除しようとする統制者。


彼のフィギアは“消された記憶”を具現化する《オルタ・セラフィム》。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ