表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/16

1話「ヒーローのいない夜」



◆Scene 1:消えたヒーロー




「……え?」




朝、目覚めた零は、いつも通りフィギュアたちに挨拶するように机を見た。




けれどそこに、


最も大切にしていた一体、「雷凰ゼロ」の姿がなかった。




「……どういうこと……?」




慌てて部屋中を探す。棚の下、ベッドの裏、ゴミ箱の中まで。


だが、どこにもない。




盗まれた形跡もない。窓も鍵も閉まっている。家族もそんなことするはずがない。




違和感はそれだけじゃなかった。


“雷凰ゼロ”だけじゃない。あと二体、かつての人気機体が消えていた。






---




◆Scene 2:動く影




その夜。


零は布団の中で震えていた。


自分がおかしくなったのか、それとも、誰かがこっそり――?




(いや、そんなはず……)




だが――そのとき。部屋の奥から、カチリ、カチリと機械の音。




(え?)




起き上がって目を凝らすと、棚の前で“何か”が動いていた。


暗がりの中、見覚えのない謎のフィギュアが、零の残りのヒーロー機体を抱えていたのだ。




「……なに、それ……やめて!」




思わず叫んだ。




その瞬間、謎のフィギュアたちの赤い目が、一斉にこちらを向いた。




> 「見られたぞ。マズい……この人間、回収するしかない」








「――えっ?」




次の瞬間、部屋が光に包まれる。


重力が逆さまになり、身体が浮かぶ。




「きゃああああああっ!!」




そして――




零のベッドには、空っぽのパジャマだけが残されていた。






---




◆Scene 3:転送先・フィギアWORLD




目を覚ましたとき、そこは知らない世界だった。




宙に浮かぶ都市。鉄と光の塔。空を飛ぶ無人機体たち――


あらゆるフィギュアが“生きて”動いている、機械のことわりでできた世界。




そこにいたのは、零を見下ろす一体のロボットだった。




> 「目覚めたか、人間。お前が、新たな“リンク者”か」








それは、見覚えのある姿――


けれど、どこか違っていた。




「……ゼロ……? 雷凰ゼロなの……?」




> 「ああ、俺は雷凰ゼロ。だが、記憶の一部が……欠けている」








> 「この世界には、お前のような“想いを持つ者”しか来ることはできない。これは選ばれしリンクの証だ」








> 「ここは……《フィギアWORLD》。想いが力になる、もう一つの現実世界だ」








零の異世界での戦いが、今、始まる――。






---




▶次回予告:「リンクバンド起動!」




雷凰ゼロとの本格リンク。


目の前に現れる敵機体リ・ペイントとの初戦闘!


フィギアバトルの幕が、いま上がる!





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ