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⒇『価値観転倒の、夜の鳥』
⒇『価値観転倒の、夜の鳥』
㈠
我々の起源というものは、不可視である以上、良く分からないのだ。分からないのだが、個人が歴史になっていることを考えると、価値観転倒の繰り返しが、歴史ということになる。例えば、戦争をして、戦争を終えて、平和の意味を知る。この繰り返しである。
㈡
そんな折に、夜の鳥が、個人の記録の中で、飛んだか飛ばなかったかということは、今の俺にとっては、殊更に重要な訳なのだが、それもこれも、小説を書く、と言う現象有りきであるから、俺は、萎縮から、跳躍し、ただならぬ場所へと、移動するのだ。
㈢
分かったようで、分からない、というのが、本質的である。分かってしまえば、小説を書く原動力は失われ、天にひれ伏すのであるからして、俺は、夜の鳥を見るために、生きているのだから、価値観転倒の、夜の鳥は、まさに、こうして、概念化され、小説になった、そういうことなのだ。




