コンラッドとミューズの協力体制
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「光の洞窟の今の状態を確かめに行ってくる」
コンラッドが立ち上がった。
「僕も一緒に行く」ミューズ
「僕たちも」ゴン&ボロン
「わしも行きたい」ノーム
コンラッドは肩をすくめ 全員で 光の洞窟に戻った。
ミューズは 素早く ゴーストの洞窟の入り口にあった場所に移動した。
そこには 岩がすっぽりとはまっていた。
「君が この岩をはめたの?」
ミューズがコンラッドに尋ねた。
「もちろんじゃ。
消滅させたところには何かを入れぬと大崩壊するじゃろうが」コンラッド
「さすがだね」ミューズ
「わしはお主ほど素早く消滅魔法は使えぬが、
お主が使えることは知っておったので 穴埋めの用意だけはしておったのよ。
一応 万が一に備えてな」コンラッド
「よかった。
奴に悟られる前に 消滅させなきゃいけなかったから」ミューズ
「わかっておる。 こういうことは互いに助け合うことが必要じゃ」コンラッド
「よかった! 君が居てくれて!!
これからも 君の傍にいさせてよ!」
「わしはゴンの傍にいるから お主がゴンの守り手の一人になってくれるなら
わしも もれなくついておるわい」コンラッド
「もう! いじわる!」ミューズは ぴしゃりとコンラッドをたたこうととして
逆に 大きなフェンリルの前足で肩を抑え込まれた。
「げ~~~ なんという命知らずなことを」ノームはビビった。
ミューズは コンラッドを叩く代わりに フェンリルの体を抱きしめた。
コンラッドも おとなしく ミューズに抱かれてやった。
「そろそろ離れてくれんか?
この姿勢では わしのほうからは動きにくい」
しばらくして コンラッドはミューズに声をかけ、
ミューズも
「うん ありがとう」と言ってコンラッドの体を離した。
「いやはや フェンリル殿も 長い年月の間に 柔らかくなられたのう」
ノームはつぶやいた。
「えっ? 昔は もっととがっていたの?」ゴン
「冗談でもフェンリル殿を叩こうとしたら、押しつぶされたり 跳ね飛ばされて壁にたたきつけられていただろうな」ノーム
「万物は変化するのじゃ。
余計なことは 言わんでよろしい!」
コンラッドは 片足で ダン!と床を叩いた。
コンラッドとミューズの二人は思念の力で洞窟に異常はないか、
ゴーストの痕跡がないか調べて回った。
その間、ノームとボロンとゴンは光の洞窟の真ん中に座って待つことになった。
ノームの名前は 大ちゃん だそうだ。
待ちくたびれた3人は そのまま 眠ることにした。
大ちゃんがまぶしくないように 大テントを出して3人はその中で入った。
ノームは紫外線に弱いそうだ。
洞窟の中の光石の明かりは大丈夫なのだが、
本能的に 明るい所で眠るのは落ち着かないらしい。
昔 コンラッドに頼んで地上に連れて行ってもらったことがあるそうだが
その時は 日光にあたって 皮膚が水膨れになったそうだ。
「地上の人族にもそういう体質の人が昔はいたそうだ。
おそらく そういう人たちが地の底に潜ってそのままノームに進化したのではないかと その時に言われたよ」大ちゃん
「君って 見た目は人間よりもエルフに似ている気がする。
背丈は どちらの種族よりも小さいけど」ボロン
「まあな 地中では 背が低い方が便利だよ。
洞窟の外の 地底世界にいる奴らは 逆に巨大化していったようだが
わしらは どっちかというと小型化していった。
その方が 食べる量も少なくてすむから便利じゃ」ノームの大ちゃん
そのまま 大ちゃんとボロン・ゴンは寝入った。
※ 今日(土)明日(日)の2日間は、朝8時と夜8時の2回投稿です




