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ドラゴンクラン 幼龍編  作者: 木苺
第4章 地底探検
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幼龍 2度目の冬

スカイと清明は、それぞれ国王のこども、コンコーネ公爵としての立場を全うするために王都に行った。


そこでの彼らの活動に関する話は 国政にも関することなのでわきに置いて

まずは ドラゴンのゴンを中心としたこの冬の活動に焦点をあてることにしよう。


なにしろ この物語「ドラゴンクラン」の主役はゴンちゃんなのだから。


・・・

ドラゴンのゴン1歳、生まれて2度目の冬 もうすぐ2歳になる予定。


「寒いのはやっぱり耐えられない」と大洞窟の熱泉のほとりに退避したゴン。


「でも 今年は あんまり眠くならないなぁ」


「まあな もうすぐ2歳だから 暖かくしておれば冬だからと言ってそんなに眠くならないだろう。

 昨年は 夏場の疲れもあって 熱泉のそばで 眠りこけることになったのではないか?

 龍は 食いだめ・寝だめができる生き物だから。」コンラッド


「でも いくら龍でも過労はよくないんじゃないか?」

ボロンは心配そうに言った。


「だから 冬は大洞窟の中で ゆっくりと過ごすのがおすすめじゃ」コンラッド


「でもね あんなにいっぱいいろいろあった春~秋のことを思うと

今は暇すぎるよ!」ゴン


「だったら 龍の山の中の地底探検はどうだい?」

ゴンのために ボロンやコンラッドと一緒に地底湖である熱泉のほとりに来ていたミューズが言った。


「ぼく 体を小さくしたたままの転移はまだやったことがないんだけど」

ゴン


「いやあ 少し探知してみたんだけど、この下にもっと広い空間が広がっているみたいだよ」ミューズ


「えっ そうなの?」

しかめっ面で探索魔法を使おうとするゴン


「無理するでない。

 お主はまだ 生き物の気配とか よくわかっている具体物を探すのが精いっぱいであろうが。

 何千年も生きているエルフの真似をするのは 無理がある」

コンラッドがあわててゴンを止めた。


「ふ~ 疲れた。でもぜんぜんわかんない」

嘆くゴンを ボロンは抱きしめた。


「無理しない 慌てない 君の人生はこの先何千年? 何万年?続くんだから」


「不思議だねぇ 年月って」

子供らしく 首をかしげるゴン


「子供である時間を楽しめ」

よしよしとばかりに しっぽを使ってゴンの頭をなでなでするコンラッド。


・・・

とりあえず ボロンとミューズの水と食糧1か月分をマジックバックに詰め込んだ。


「僕たちのお肉は 秋のあいだに いっぱい狩をして、コンラッドの空間収納に詰め込んでおいた分でたりる?」ゴン


「そこは 抜かりないぞ。

 といっても 途中で家畜の世話に戻る必要があるだろう」コンラッド


「その件に関しては 僕が休眠魔法をかけて 眠らせようか?」ミューズ


「おまえ そういうこともできるのか?」コンラッド


「竪琴を使えばね」ミューズ


「おまえ本当に制御できるのか? 

 まずは 確かめさせてもらおう」


コンラッドは ミューズと一緒に城にもどり、城の3階のホールに強力な結界をはったのち、スカイの空間倉庫の共有スペースに保管しているミューズの竪琴を取り出した。

(ミューズがコンラッドの監督下で竪琴を使うことは、スカイも了承済みなので 夏場も時々二人は竪琴を取り出しては使い、訓練終了後その都度、竪琴をスカイの空間倉庫になおしていた。)


念のために ボロンとゴンは大洞窟に避難中

清明とスカイは王都にいるので安全

コンラッドは ミューズに対抗できるだけの魔力と魔法力の持ち主なので

一緒にいてもだいじょうぶ。


お試しに 1頭の大牛を連れてきて ミューズに竪琴を使って休眠魔法をかけさせた。


「成功じゃな。対象限定できちんと魔法がかかっておる」コンラッド


「でしょ。

 コンラッドのおかげで だいぶ対象を絞って魔法をかけられるようになったんだ♬」

ミューズは嬉しそうに言った。


というわけで ダーさんも含めて家畜たちは まとめて 城の3階ホールで休眠させることになった。


スカイたちが 途中で転移してきた時のことを考え

「家畜は3Fホールで休眠させているので手を出さないように

 避寒のために しばらく留守にします」とメモを残しておいた。

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