表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴンクラン 幼龍編  作者: 木苺
     初夏
69/112

花粉の威力

(7/9)

浮揚の花2

「浮揚の花のある空間」あらため「花籠」の中には 細かい浮揚の花の花粉が漂っていた。


ゴンほど過敏な反応をしなくても そこにいるだけで 鼻や目がムズムズ・喉がイガイガになりそうだったので、みんなマスクとゴーグルをつけた。

 フェンリルですら。


「まるで 口輪をつけられている気分だ」コンラッドがぼやいた。


「細かい作業は 僕達でやるから 君たちはキャンプの用意をしてて。

 今夜はジャングルのそばで野営して 夜明け前にここに戻ろう。」

ミューズの提案に沿って スカイはボロンと清明を連れて、ゴンの待つジャングルの端に移動した。


「とりあえず 君たちにくっついた 微量な花粉も集めるから」

スカイは 清明・ボロン・ゴンと自分の体や持ち物についた 微量花粉を集めた。

「クリーン」の応用魔法を使って。


それから 清明とボロンには 予備服に着替えて、今着ていた服は専用袋に収納するようにと、

どこからともなく取り出した袋を手渡してから 再び花籠に戻って行った。


二人は 言われたとおりに総着替えを行なった。


「いやはや 大変でしたね」清明


「うん。

 ゴン 君は大丈夫?」


「だいじょうぶ」ゴンが先ほどの体験を話すと 清明とボロンはあっけにとられた。


「くしゃみで 魔牛を倒すとは・・

 コンラッドの先見の明に感謝ですね」清明


それから 二人は 野営の準備をした。


花粉のついた服を着替ええるためのテントを一つ

夜眠るためのテントを一つ

野外テーブルとイスを出して かまどを組んで湯を沸かす準備。


・・・

一方花籠の中では・・


ミューズは、地面に落ちている枯れた浮揚の葉や軸をていねいに拾い集めた。

コンラッドは、花籠上部を漂う小枝や枯葉・枯たつるなどを回収した。


それらを回収し終えたころに、スカイが戻ってきたので、スカイとコンラッドは

二人で、浮揚の花粉を浴び続けて宙に浮きあがって枯れてしまった「浮木」を1本づつ収納していった。


浮揚の花粉は 浮揚以外の植物にくっつくとそれを浮かび上がらせる性質がある。

それゆえ 浮揚の花粉にまみれた近くの木は、花粉の力で上へ上へと引っ張られ続け、最後は 根っこごと ずぼっと中に浮いてしまう。

すると 地中から水や養分が得られなくなりその木は枯れてしまう。


ちなみに 動物は浮揚の花粉に対してアレルギー反応を示すので、いわゆる花粉症症状が起きた段階で皆逃げ出すから、普通は体が浮き上がるには至らない。


スカイたちが浮木を回収している間に、ミューズは 明日の朝咲きそうな浮揚のつぼみのあるところに目印となるリボンをまいていった。


作業が終わるころには 3人の体も 少し宙に浮き始めていた。

3人は 着替え用のテントに転移した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ