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ドラゴンクラン 幼龍編  作者: 木苺
第2章 初めての冒険
28/112

ドラゴンライダー!?

3/6

ゴンにとっては 生まれて初めての大冒険である。

なにしろ 境川を越え山を越え、今まで見たことのない場所に出かけるのだから。


コンラッドは草原をまっすぐ南に向かって走った。

その上をゴンがボロンを載せて飛んでいく。


「羽ならしじゃ ゆっくり行くぞ」コン

「は~い」ゴン


早朝出発なので朝日をあびて

「左頬だけ日焼けしそうだ」ボロン

「そういえば 龍は日焼けしないのか?」


「さすがに そういう話は聞いたことがないな」コンラッド

「日焼けするとどうなるの?」ゴン


「ゆっくりじんわり焼ける分には ただ皮膚の色が濃くなるだけだが、

 急に日焼けすると 肌が赤くなってひりひりしたり ほてるな。


 人間とドワーフは日焼けしやすい。

 ただ ドワーフは日焼けしてももともとの肌の色が濃いから、

 人間からは気づかれにくい。

 ドワーフどうしだとすぐわかるんだが」ボロン


「ふーん。エルフは?」ゴン


「どうだろう? エルフとは会ったことがないからわからない。

 聞くところによると肌が白いそうだが・・・」ボロン


「そういえば 日焼けしたエルフを見た記憶がないな。」コンラッド


などと 空と地上とで念話でのんびりと話している間に森を飛び越え、

熱川上空も過ぎて荒地の半ばまで来た。


フェンリルは あっさりと境川を越え、森に入った時は姿が見えなかったが、すぐに熱川も飛び越え荒地を突進して、内輪山のふもとで立ち止まり

ゴンのいる後方の空を振り返った。


「お前たち、ゆっくりと内輪山を越えるといい。

 高く飛びすぎると 外輪山の外の街道から見えるかもしれぬから気をつけろよ。

 

 わしは お前たちが山を越えたのを見届けてからそちら側に転移するから」


「アイアイサー」

ゴンは 以前ボロンの眼を通してみた頂上の姿を思い出しながら

注意深く山の上空を飛び越えた。


するとじきに足元にフェンリルの姿が見えた。


「おーいこっちだ」念話とともに コンラッドが尻尾を振っている。


尻尾フリフリは 「降りて来い」の合図だ。


ゴンはそろ~とコンラッドのそばに着地した。

 今はまだ垂直離着陸は無理だが 螺旋状にピンポイント着陸することは覚えていた。


「うまく旋回して降りてきたな。

 ここらでちょっと休憩しよう」コンラッド


ゴンは コンラッドに出してもらった大甕おおがめの中の水を飲んだ。

 甕の中には皮をむいてスライスした梨も入れてあった。


「激しい運動のあとは、水のほうが飲みやすいね。

 それに さっぱり・ほんのり梨の風味がついている♡」


次に 直径1mくらいの大きな器を取り出して、そこにゴンの食事を入れた。


そのあとコンラッドはマイ食器を取り出し、そこにドドーンと骨付き肉を入れて食べはじめた。


「わぁお 今日は 刻み肉と肝臓の盛り合わせだ~」ゴン

「たくさん空を飛んだあとは しっかりと栄養をつけて疲労回復をうながすといい」コン


一方 ボロンは二人から少し離れたところで サンドイッチを食べた。

(ゴンのために食事の用意をするのは苦にならないが

 食事中に 血の匂いがプンプン、

 したたる血を見るのはちょっときついなぁ

 バリバリ骨を砕く音はいうまでもなく)


「一応 これでも気を使って 食器に食事を入れて食べているんだぞ」コンラッド


「わかってますって。

 人間のベッドなみに、大きな食器をわざわざ持ち運んで使ってくださってありがとうございます」ボロン


「将来的には ドラゴン用に 魔牛が丸っと1頭はいるくらいの食器を用意しなければならんなぁ」コンラッド


「漫画チックと笑うべきか シュールだとあきれたほうがいいのか微妙ですね」ボロン

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