ブクブク捕獲大作戦!
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まずは ゴンが背中にナビゲーター役のコンラッドを載せて空を飛び
ブクブクのいる池を見つけに行くことになった。
これまでも 大洞窟や竜の草原で飛行練習を続けてきたゴンだったが、
境川を越え、森を飛び越え、ジャングルまで行くのは初めてだ。
「えーとえーと 食事は何日分用意すればいいんだろう?」
ゴンは現在 離乳食を卒業して 刻んだ生肉と生き血をミキシングした軟菜食を食べている。
水代わりに牛乳もしっかりと飲んでいる。
ゴンに同行できないボロンは せめて食事だけでもたっぷりゴンに持たせようと一所懸命だ。
「そんなに 心配ならお前さんも一緒に来るがいい」コンラッド
「いや 私は荷物にしかなりませんから」残念そうに答えるボロン
「しかし ゴンの心の友としてこれからも相棒でありたいと思うなら
一緒に行動することに慣れたほうがいいかもしれんな。
わしが地上を走りながら道案内するから、
おぬしがゴンの背中にのればいい」コンラッド
「いいね そうしよう!
今までだって 一緒に竜の草原の上を飛んだじゃないか」
ゴンが嬉しそうに ボロンを誘った。
「そうだね。君さえよければ載せてももらおうかな。
僕もがんばって 高い所に慣れるから」
実はボロンは高所恐怖症だったのだ。
「内輪山の頂すれすれに飛べば、それほど高いとも言えんじゃろう」
コンラッドはまじめな顔をして言った。
「この国で一番高い山は、竜の山の外輪山
その次に高いのが内輪山なんですから 十分に高いと思いますよ」スカイ
「いや ドラゴンにとって 高い飛行高度と言えばオゾン層のある成層圏だからな。
山の頂は まだ風が吹く対流圏じゃろうが」コンラッド
「いや その風が怖いんですよ」ボロンは小声で言った。
「そのあたりも お前たちで協力して今から慣れるほかあるまい。
ドワーフがドラゴンと一緒に行動しようと思えば、
その背に乗って移動せざるを得んのじゃから、
今からお互いのスピード感や風圧への耐性を理解しあう必要がある。
まあ せいぜいがんばれ。
どんくさくもボロンが落ちてきたら わしが受け止めてやるよ」
「僕が はじめてコンラッドの背中に乗せてもらったころを思い出すよ」
スカイがくすくす笑いながら言った。




