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ドラゴンクラン 幼龍編  作者: 木苺
    再び春!
109/112

清明の帰宅

(6/9)

第1回領主体験?領主修行?を終えた清明。


やかたに連れ帰ってもらおうとスカイに会いに王宮へ行ってみれば・・

皇太子待遇となったスカイから

「忙しいから 先に帰っといて」と一人、館に送り返されてしまった。


そして 着いた館はひっそりとしている。


家畜小屋を覗いても・・いない。家畜も人も。


思わず空を仰ぐと、スカイボードに乗って飛んでくる人影が見えた。


(いったい なにが あったのでしょう?)

清明はとりあえず 腰掛けて待つことにした。


「ただいま。そして おかえり清明。

 待ったぁ?」 ミューズ


「ただいま戻りました。そしてお帰りなさいミューズ

 みんな どこに居るんです?」清明


「えーとね ゴン達は 食っちゃ寝中。

 僕とボロンは ダーさん一家と一緒に 白樺の樹液採取に。

 ほかの家畜は マジックバックの中。


 ところで スカイは?」


「みなさん 息災そうで何よりです。


 スカイさんは忙しいから 先に帰れって、私だけをテレポートさせたんですよ。

 そしたら 誰もいないからびっくり。

 不安になりかけてたら、ミューズさんが飛んでくるのが見えたのでほっとしました。」


「ごめん。

 一応 館の2階にはメモを残してたんだけど」


「そこまで 見に行きませんでした。」


「そっかー

 よかったら このまま野営地まで行くってのはどう?

 それとも ここでなにか先にしておきたいことある?」


「トイレだけ済ましていきましょうか。

 ほか 何か持って行った方がいいものは?」


「特にないと思う。

 君って 自分用のテントは持ち歩いてる?」


「スカイさんに 買わされました。

 テントと大型マジックバックと野営用具一式・救急セットつきを。

 あの人、国からの給付金が出たんだから買え買えって、

 領地に行く前に売りつけてきたんです」


「で それは 今どこに?」


「持ってます」


「じゃ それを早速使おう。」



というわけで ミューズはスカイを連れて スカイボードに乗って境川のほとり

シラカバ林の近くまで飛んで行った。


・・


境川のほとりでは、オットーとオットットがくびきをつけて、二輪車をひく練習をしていた。


オットーは足並みをそろえて歩くことができない。

雄どりの横にならんで 行進している若鳥達の方がよほど足並みがそろっている。


試しにメリオとモリッコに、若鳥訓練用の皮のくびきをつけて軽い丸木をひかせてみたら 上手にひっぱることができた。


「本当に オットーは反面教師ですね。

 いいですか、足並みをそろえて走れば 二輪車でかなりスピードを出せますよ」

メリーが オットーと交代して、 オットットといっしょに全速力で二輪車をひいてみせた。


「昔は 二頭立てのダーさんでチャリオットをひいて 進軍したこともあったそうです」

メモリーが 若鳥達に説明した。


「私たちメスは無精卵の提供という大事な仕事があるので、二輪車ひきをあまりしません。

 というのも 荷車などをひくなど負荷の高い仕事を毎日おこなっていたら、

 その期間 卵を産めなくなるからです。


 でも 足並みをそろえて歩いたり走ったりすることを覚えておいて損はありません。

 まして 雄は二頭立て四頭立てで引っ張ることを覚えて置く必要があります」メリー&メモリー


「でも 人間は牛や馬を働かせるぞ」オットー


「しかし ここにはドワーフがいます。

 ドワーフは 私たちのスピードの持続性を高く評価してくれます。

 馬は 最大速度では30分も持ちませんもの。

 私たちならトップスピードで1時間や2時間走り続けられます」メリー


などと ダーさん達とおしゃべりしながら、ボロンが ダーさん達を訓練しているところに 清明とミューズは到着した。


・・・


清明が言うところの、スカイから押し売りされたキャンプ用品一式は

なかなか良いものであった。


「これなら 不意のできごとで1週間くらい孤立しても 生きていけるだけの基本用品がそろってるサバイバルセットだね」ボロン


「携帯食料に 水の浄化セットに簡易トイレまである」ミューズ


それらのうち テント・寝具・食器だけを使うことにした。


「このテントは2人用だけど 寝るときは君一人でもいいかい?」ミューズ


「かまいませんよ。でも寝るまでのおしゃべりタイムは3人一緒ですよね?」清明


「もちろん!」ボロン&ミューズ


「私は この3か月の出来事を話したくてうずうずしているのです」清明

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