ダーさんのお外ごはん
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翌朝、ボロンとミューズがテントの外に出ると、
メリオとモリッコとオットーが 空き地に座り込んでいた。
「おはよう。
昨夜は おなか一杯食べて眠ることができたかい?」ボロン
「ピーピー お外ご飯は 見つけるのが大変だったピー」メリオ
「草を食べるためには いっぱい歩かなければならないから疲れたピー」モリッコ
「やっぱり 人に飼われて据え膳くらしがいいよピー」
オットーまで 子供と一緒になってピーピー言った。
メリーは ツンと澄まして言った。
「子供たちに 人に飼われることのありがたさを実感させに
食事の自力確保体験をさせたのですが
成鳥のオットーまでだらしのないこと。
据え膳暮らしがしたければ、しっかりと人や荷物を運ぶ技を身につけなさい!」
メモリーとオットットも 首を上下に振りながらメリーさんの言葉に同調した。
「据え膳に 砂場付きまで望むなら、雄は運搬の技に熟練して抱卵・子育てにも熟達
しないとだめだぞ」オットット
「雌なら 無精卵の提供を嫌がってはだめよ」メモリー
「はーい。立派な成鳥になって 毎日おいしい飼料と砂場を獲得できるようにがんばりまーす」メリオとモリッコは 立ち上がって ボロンの前に整列した。
「よしよし お前たちは朝ごはんをしっかり食べて、
午後からは 人を乗せる練習を始めようか。
午前中は オットーとオットットがそりをひっぱって荷物を運ぶのを見学な」
ボロンは 2羽の若鳥の首をなでてやった。
ボロンとミューズがダーさん達に餌をやり、自分たちの朝食を食べ終えたころ
ミューズが 清明の帰還を感知した。
ボロンとミューズは相談の上、ミューズがスカイボードに乗って清明を迎えにいくことにした。
とりあえず ここで1週間キャンプして、若鳥の訓練とシラカバの樹液採取の続行に
清明にも付き合ってもらうのだ。