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亡き妹のための綺想曲  作者: 雪斗
18/45

魔法学園 レヴィンの事実

楽しんでくれると嬉しいです。

学園生活が始まった。

授業は面白くて、学食も美味しい。

そんな風になかなか居心地が良い場所だが、一つ問題があった。


「セリーナ!何しているの!」


ユティアが何かしらと纏わりついてくるのだ。

セリーナは正直うんざりしていだが、無視する訳にもいかない。


「……図書室に行こうと思って、行き方を調べていたの」

「図書室に行くの!私も行く!」


理解していた事だが、思わず軽く眉間にしわが寄った。

セリーナはひくつきそうになる口元を抑えて、微笑んだ。















図書室に向かう道のりで色々話しかけてくるユティアに、適当に相槌を打ちながらセリーナは歩いていた。


「でね、それで……」


ユティアの話を聞き流していたセリーナだったが、不意にレヴィンを見つけ、目を輝かせた。


「レヴィン!」


そう叫んでセリーナは走り出そうとしたが、すぐにレヴィンの姿は人に紛れ込んで見えなくなった。

セリーナはがっくりと肩を落とすと目を伏せた。


レヴィンの姿はユティアにも見えていたようで、セリーナに目を向けると問い掛けてきた。


「ねぇ、セリーナ……貴女、あの変人と知り合いなの?」


その言葉にセリーナは目を見開いた。


「……変人?」

「そうよ!あいつの家は武家の名門、それなのに勉強ばかりしているから変人……本当、呆れちゃう……メイヴィスの名が廃るわよ!」


その言葉にセリーナは目を瞠った。

メイヴィス……メイヴィス?


「……メイヴィス?」

「あれ、セリーナ知らなかったの?あいつの名前はレヴィン・ルト・メイヴィス。メイヴィス公爵家の三男よ。」


それを聞いて、セリーナの目が限界まで見開かれる。

……言葉が出てこない。

嫌な汗が出て、口の中が乾く。

どうして……どうして?


セリーナの異変を感じ取ったのかユティアは眉を顰めた。


「セリーナ?大丈夫?」

「……ユティア、ごめんね……私、早退する。」


そう言って、セリーナは走り出した。

荷物も持たず、ただ駆け出した。


「セリーナ!」


背後からユティアの叫ぶ声が聞こえたが、セリーナは兎に角駆けた。


どれほど走ったのか記憶にない。

気がついたら自分の寮へと着いていた。

セリーナは部屋に飛び込むとその場にへたり込んだ。


「そんな……どうして?」


口から勝手に言葉が漏れ出て、目から涙が零れ落ちる。


『あんたも自由になれるといいな!』

『悲しい時は泣いていいんだ……』


レヴィンに言われた言葉が次々と思い出されてやまない。

……レヴィンがアナスタシアを死に追いやった奴の息子


「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ」


胸が痛い程締め付けられて、苦しくて悲しくて涙が溢れ出てくる。


『仇の息子となんて仲良く出来る訳がない。』


ねぇ、本当に貴方があの憎いオーランドの息子なの?

だとしたら……私は……


セリーナはそのままジェーンに発見されるまで、泣き続けていた。
















セリーナはシャルからの手紙を燃やし終えると、昼間の出来事を思い出していた。


「レヴィン・ルト・メイヴィス」


己の発した言葉にセリーナは拳を握りしめ、呟く。


「仇の息子など……我が敵……お前もユークリッドと同じように利用して、苦しめて……復讐の道具にしてやる……」


私は、仇の息子を……愛したりなんかしない。

セリーナは顔を歪めると目を閉じた。



次回も読んでくれると嬉しいです。

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