二章 何時でも何処でも馬鹿な奴
はい。書き置きしてました。
えー、物語は進みます。
でも僕の筆は進みません。
主人公の成長した姿を見てやってください。
あんなに小さくあどけなかった5歳児が、今ではこんなに立派に育って……
オバさんは嬉しいよ(;∀;)
西暦1999年。
まだポケモン金銀が世に出る前。
待ちゆく人が皆『だっちゅーの』していた時代。
石碑 龍は14歳になっていた。
大きな瞳とまん丸な顔はそのままに、身長だけが伸びてその他は9年前と何一つ変わってはいなかった。(中身も。)
中学三年生、高校受験を控えた彼は、
オール1の通知簿と、
周りからの丸聞こえの陰口に嫌気が差し、学校をサボるようになっていた。
その陰口の原因はと言うと、ま、諸説ある(無い)が、一応説明しておこうか……
なのでここからはすこし、彼の武勇伝〜中学生ver〜を話そうかと思う。
中1、入学式。
式の真っ最中に居眠り。
周りの生徒が先生にを呼び、
何をしても起きなかったため、
目覚めたときは学校に救急車が駆けつけていた。
目覚めた後の第一声「何かあったんすか」
中1、運動会。
借り物競走に出場。
今回の借り物は『メガネ』です!
そして龍は競争中に行方不明に。
最寄りの眼鏡市場で発見された。
中1、3年の卒業式。
感動で涙を流す卒業生にもらい泣き。
(実際は憧れていた『ミサキ先輩』が
彼氏持ちだったことに対する心の叫び)
あふれる涙と嗚咽が抑えられず途中退場。
中2、大阪遠足。
「『遠足のしおり』当日は若山駅集合。
そこから電車で移動します。」
何を勘違いしたのか、天王寺駅に現地集合。
帰りの電車賃忘れ、徒歩で山脈越える。
中2、文化祭。
屋上から校長を突き落とす。
(詳細情報は無し)
幸い1年C組の模擬店『トランポリン屋さん』
のおかげで大事には至らなかった。
中3、修学旅行in沖縄。
美ら海水族館でチンアナゴを密漁。
こっそり浜辺でBBQしたら海の家全焼。
無人で怪我人はいなかったものの、
沖のサンゴが発火し白化する。
他多数。ここでは紹介しきれないほどあるが、まあ、いいだろう。( ̄ー ̄)
お分かりかと思うが、龍は学校関係者(生徒・教師含む)全員から嫌われている。……と言うより変な目で見られている。
そうでなくとも、彼の周りに心から仲良くしてくれるような人はいなかった。
まあ、それもこれも次元を超えたバカである龍本人のせいと言えば、それまでの話なのだが……
そんな彼はいつも一人で遊び歩いているか、家でマンガを読んだりビデオゲームをしたりしている。
一緒に暮らしている祖父はそんな孫に何も言わなかったが、元高校教師である祖母にだけは毎日のように叱られていた。
勉強はおろか、人間関係まで皆無な龍は、中学三年生にして人並みの人生を送ることは既に諦めていた。
祖父は「やりたくない事は、無理してやらなくても良い。やるべきと思う事だけやっていればそれで良い」と、半ば甘やかすようなことを言って見逃して来ていた。
祖母もそんな祖父に呆れながらも、必死に見守ろうとは心の底では思っていた。
そして……
7月5日。その日も石碑龍は、家でドラクエVIをしていた。
「あれがあの『セキヒ』の息子なの???(^^)」
………楽しげな、高い子供の声。
「ああ、そのはずだ。先祖とは偉い違いだな……」
………利口そうな、低い声。
「ヘンな子だね。ずっと箱みてる(° °)」
………ぼーっとして、無関心な声。
「あれはテレビだ(- -;)」
「あ、そかー」
「どうする? もう声かける?せっかく見つけたんだし」
「……いや、一度発見した旨を『飛鳥天狗』に伝えに行こう(- -)」
「おっけー(^^)/」
ドラクエをする龍を眺めるように、窓の外から3匹の……なんだかよくわからんモノがフワフワと浮いていた。
するとやがて、
うち2匹はどこかへ消え失せた。
「ぉわ、ちょっとまって……(°∆°;)」
そして、最後の1匹も消えた。
ツツケバイイナ( ´Д`)=3
はい。成長していませんでしたね。
オバさんは何も嬉しくありません。
もう3話も書き置きしてますが、あまりペースが早すぎるのもちょっと気が引けますので。
一話の文章量が短いぶん、筆は早くすり減りますからね。
数日の内には出すつもりです。
次回をお待ちくださいませ。