みんなでご飯を食べました。
前回、アース王子に助けられ、つれていかれる先にまつものは?
午前中で授業が終わるのだろうか?
私とクリスは疑問に思ったが、アース先輩達が、明るく振るまいながら、どんどん歩くので、小走りに二人にの後をついていく。
クリスは凄く嬉しそうにしている。
校門を出たところに馬車が止まっている。
ジェットの馬車だ。
「ソフィーナ」
ジェットはソフィーナを見つけたので、走った。
と、他にも人がいるので従者モードに気持ちを切り替える。
「ソフィーナ様、もう学校がおわったのですか?」
ジェットは、この男はなんだ?ソフィーナをいじめてる奴等なのではないのか?そんな気持ちで、アース先輩を睨んで言った。
「ソフィーナ、彼は?」
アース先輩困惑した表情で私の方を向いて聞いてきた。
カイル先輩はジェットをじっと見てるし、これは、まずい。
「私の従者のジェットです」
私は、焦ってジェットをアース先輩に紹介した。
相変わらず、ジェットが先輩を睨んでいたので、私はジェットに駆け寄り、敵ではないことを耳打ちする。
ジェットは穏和な表情になったので私はホッとした、余計な軋轢などめんどくさい。
でもほら、カイル先輩がジェットを見てるし…
空気を変えようと私は、アース先輩に、この後どうするのかを尋ねた。
先輩は、腕組をして、うーんと考え込んだ。
ノープランだったようだ。
カイル先輩が、あきれたようにアース先輩を見ている。
クリスは最初からずっとアース先輩ずっと見ている。
「よし、ジェット、俺たちを馬車に乗せてくれ、行き先は俺が案内するから」
アース先輩は、ジェットに言って、返事を聞く前に、さっさと馬車に乗り込む。
それを見た私たちは、呆れながらも馬車に乗り込んだ。
「この辺ですか?」
ジェットはどこに向かっているのか分からないままアースの指示で馬車を走らせている。
「ジェット、そこの十字路を右に行ってくれ」
アース先輩の指示に従いジェットは忙しく馬車を操作する。
「はい、止まって」
アース先輩が言った。
「バカ。早くいえ」
ジェットは突然の停止命令に馬車を急停車させ、私たちは盛大にこけた。
「いたぁ~」
転んだ、私が顔をあげるとアース先輩が目の前にいる?
アース先輩に抱きついていた。
「わわわわわ」
私は直ぐに離れた。
クリスが恨めしそうに私をみている。
そんな目で見ないでよ、事故でしょ、こんなの。
「大丈夫ですか?」
カイル先輩がアース先輩を抱き起こす。
「運転が荒いぞジェット」
アース先輩に非難されたジェットは、
「お前なぁ」
と言って、納得いかない顔をしていた。
馬車を降りた私たちは、…なんか豪華な建物の前にいるんですけど…
ジェットもクリスも固まっている。
勿論私も固まっていた。
「おい、お前ら何してる早く来いよ」
アース先輩とカイル先輩は建物の入り口近くで私たちを呼ぶ。
私たちは、アセアセして先輩達の後を追った。
中に入ると、レストランかなここ?
広い空間に並ぶ、すごく豪華な作りのテーブルのひとつに案内された。
アース先輩、カイル先輩は普通にしてが、私達はもう置物のように固まっている。
「今日は、クリスとソフィーナの弁当、ダメにしちゃったから、お詫びだ。好きなもの頼め」
アース先輩が言ってくれたのだが、さっぱりだ。メニューが解らない。
「じゃぁ、私は、」
「お前には言ってないぞカイル」
アース先輩がカイル先輩に注意したが、カイル先輩は無視してみんなの分も注文してくれた。
切れ長の目で殺し屋みたいで怖かったけど、結構優しい人なんだと思った。
「もう、お腹いっぱいですぅ」
クリスが椅子にもたれ掛かって言った。
料理が来たときは、アース先輩を意識して少しずつ食べようとしてたみたいだが、食べたことがない、ご馳走の誘惑に負けたようだ。
そう言う私も、ジェットも、バクバク食べた。
そんな私達を満足そうにアースは見ていた。
なんだかお腹一杯にになったら眠く…
連日のいじめで知らず知らず精神がまいってたのかソフィーナ達は寝てしまった。
…あれ? 私達は馬車に揺られていた。
前をみると、カイル先輩が馬車を運転している。
そのカイル先輩の肩にジェットはもたれ掛かって
眠っている。
寄宿舎の前に馬車が止まった。
送ってくれたんだ。
私が、お礼を言おうと思った時、
カイル先輩が寝ているジェットにキスをした。
え? え?
私は頭が真っ白になった。
カイル先輩が私の視線に気づいて、こっちを見て、にっこり笑った。
「もう、食べれないですぅ…あれ、ここは?」
クリスが寝ぼけながら起きた。
「ジェットも起きな、着いたよ」
カイル先輩が、ジェットを優しく起こした。
「あれ、俺、運転してて…寝ちゃったの?
カイルさん運転してくれたんだ、ありがとう」
ジェットは、そう言って馬車から飛び降りた。
私も馬車から降りようとした時にカイル先輩が耳元で、
「ジェットは可愛いねぇ」
と、言ってきた。
「ええ、ジェットは従者というより私の特別な友人ですから」
私は笑って答えた。
あなたにジェットは渡しません。
「カイル先輩、送ってくれてありがとうございました、…その~、アース先輩にありがとうございましたとお伝えください」
クリスが真っ赤になって深くお辞儀をして言った。
今日は、いろいろあって、疲れた。
でも、楽しかった。
最後のはちょっとアレだけど…
「ジェット!」
私はジェットを呼び止め、腕を組んだ。
ジェットがビックリしてたが、そのまま振り替えってカイル先輩に、
「送って頂き、ありがとうございました」
と、お礼を言った。
カイル先輩は、少し、ひきつりながらも笑顔で手を振ってくれた。
カイル先輩とジェットがキス!
ソフィーナは…
次回も乞うご期待。
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