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第3話

「まだなにもわかっていないのか。思ったよりも頭が悪いな」


老人からツッパリ代表みたいなみてくれの人間にそんな言葉がかけられるとは思っていなかった。

人間を外見だけで判断するそこらの人間とは違うようだ


言いたいことがあるならはっきり言ってくださいよ、無形文化遺産?ってなんなんですかぁ?


丁寧な言葉使いを意識したつもりだったが、妙な巻き舌と声の低さで喧嘩を売ってるような物言いになってしまった。


「秋田のなまはげはさすがに知ってるだろ?簡単に説明すると、あれにお前さんがなった。お祭りや、慣習とか、その地域独自の文化。保護しないとやがてなくなっていくのが目に見えてるものを制定し、保護する。


無形文化遺産 ツッパリ


それがお前さんじゃ」


俺はそんな唐突な宣言をされ驚きすぎて言葉がでないわけじゃない。理解が追いつかない。

なまはげになったって意味わからんすぎる。ツッパリを保護するってなんだ!?補導?

この後、親迎えに来るの?なに?

は?え?

なまはげの後継者問題とか確かに聞いたことあるけど、なに?ツッパリってこの地域出たらなまはげと同類の地域的文化なの?


結局考えたとこでわからないものはわからない。

そんな時のとっておきの伝家の宝刀がある。


他人が敷いたレールの上進んでなにが楽しい。

わりぃがめんどくせぇ。おれは帰る!



現状を変えない!今はまだ現状を変えない!

ツッパリ流の、御検討いたしますだ!


実際、それから職員室をでて、帰路はいつも通りのバリアフリーが待っていた。




翌朝目が覚めて激しく後悔した。

TVに映ってる密かに好きだった女性アナウンサーが、おれの名前を言っていた。

続いてあの言葉が出てきた。


世界無形文化遺産 ツッパリ 認定されました。

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