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10・別れ・再開

だだだだツツツ――!

只今、今作の主人公が、ありえない速さで走っています。

こりゃ。赤い帽子のあの人がスターを手に入れたような姿ですな。

おお!彼のせいで、木が次々と倒れていきます!

ありえなさすぎます!

これはヤバイです!この国の自然除去違反法にひっかかります!


あらら、その姿をたまたま見た警察が動き出しました。

警察官走ります!走ります!

だが、差はどんどん離れていきます。

カチーン

警察官はプライドを傷つけられた!

じゃじゃじゃじゃーん☆

歩きながら使える黒電話をだした!

お、重そ〜…。

電話で助けを呼びました。

コンセントはないのですが、乾電池式なのでしょうか…。

おっと!3秒で500人の警察官が集まりました。

おいおい!早すぎというか、暇すぎだろー!

まあ平和なのは良いことですが…。

とはいえ、この国では自動車はないので、(自転車も無い)

皆さん1輪車で追いかけております!

奇妙な光景であります。どこかのサーカス軍団みたいです!


そんな事になっているとは気づかずに、猛ダッシュの青年!



 *◆◇◆*


そんなやり取りがしばらく続きましたとさ。


今の彼の状況は、仕事終わってスッキリ〜♪みたいな解放感に満ちています。

仕事は首にならずにすんだようです。

ですが、彼の前には生存している警察官がずらっと居て、取調べを行っています。

ここの国は自然に関してうるさいですからね…。

処分はどうなることでしょ。

木を30本倒した罪、結構重いそうですよ。

只今、おっさんと一対一で話しを始めています。

しかも芝生の上にです。

はあ!?そんな取調べあ(強制終了)


「俺、郵便屋なんすよ」

言い訳をしてみる。

「そんな事は関係ないな」

あっさり切られる。

「・・・。」


「俺、異国人なんすよ(たぶん)」

言い訳パート2

「・・・関係ないな」

「俺、この法律しらなかったんすよ」

これはマジ。

「ほお。そうか・・・まあ少しは罪は軽くなるかもな」

軽く流された。


「そういえば君の名前を聞いていなかったな。何ていうんだね?」

「あぁ。えっと俺、記憶喪失で名前覚えていないんすよ」

「はっはっは。そんな嘘はやめたまえ!」

「いや、まじなんすけど」

「嘘をつくと罪が重くなるぞ」

・・・ふーむ

静雄しずおっていいます」

「嘘だろ」

え・・・そんな

「しずお…静雄って…」

「へ?」

「あの静雄か!!」

いんのかい!っていうか誰!

「スイマセン…うそっす」

「ふ・・・そんな嘘をつかなくたって。誰にも言わないか・ら・さー!」

え・・・キャラが変わっている、何がどうやら。

恐るべしどこかの静雄君。

・・・

ま、いっか静雄で。



世間話をしている。

以外に話し合うなこの人、と彼は思っていた。

長々しく無駄な話は続いていった。

「俺、知り合いに不思議な友達・・・華人がいるんすけど、

華人ってどういう種族・・・というか団体か知らない?」

おお!タメ口!

彼は軽く笑っていった。

もしかしたら華なら、花だけでなく、木も復活できるかもと思ったから聞いたのだ。

「華人様はすごいぞ。枯れた花も木も人も蘇らせる事が可能なそうだ」

「へえ、すげえな!…………って人も!」

ちょっと遅い。

「ああ・・・神に近い人達だな」

彼は心の中で思った。

あいつ、花以外にも関係している仕事に就いてるのか・・・

うええ!そこですか!?人を生きかえす事に驚きませんか!

何か普通に受け流さないで下さい!

ああ・・・そっか。

誰かの助言により彼に疑問が浮かんだ。

「花以外も蘇らせる事ができるのに、何で華人っていうんすか?」

おいおいおい!そこじゃないって!

警察官は一瞬表情が固まった。だが、ふっと笑ってこう言った。

「お前は知らないのか・・・華人様達には、表と裏があるんだよ」

静雄マニアの言葉に、彼は背筋がぞっとした。

(表と裏?)

彼は華の人格が偽っているものとは思えなかった。

疑いはしなかった。

だが、華の触れたくない部分かもしれないと思い、話題を逸らした。


「華・・・華人に、助けにきてもらってもいいっすかね?」

「それができたらベストだな」

以外に好感触!

「それじゃあ、華人様に宜しくな」

んー。あいつ、30本も倒した木を復活できんのかな。

それに、なんか俺自己中だよな・・・

世話になったらお礼、しないとな。

「頼んでみるっす」

「ああ。よろしくな。静雄!」

「うっす」

警察官は静雄に想いを託して、一輪車で本部に戻ってしまった。

いいのか!そんなに仕事にアバウトで!



★〜♪〜♪〜☆


彼は正式に静雄になった!


・・・マジっすか。



 *◆◇◆*


桜色の髪の少女と青い髪の少女が歩いている。

桜色の髪の少女…華人はどこか悲しげな表情だった。

「華人様、次はどちらに行きますか?」

青い髪の少女…藍依は聞いた。

「んー。そうですね。」

華人は目を瞑った。手を空にかざした。

風を感じる、風の声で‘華,の叫びを聞き分けた。


「ここから南東の方向が、自然があまりないようです。そちらに向かいましょう」

実はその場所、彼の牲で自然がありません♪

――!

華人がそう言った後、でかい体格の男達が近づいて、周りを囲まれてしまった。

じゃらじゃらしたアクセサリーをつけ、派手な服を身に纏っている。

壊れたような表情。でかい態度。

「…何ですか?」

低い怒りを込めた声を、藍依が声を出した。

「そんな恐い顔すんなって姉ちゃん」

けらけらと馬鹿にしたように笑う。

「ご用件は何でしょうか?」

先程より強い口調で言った。

冷ややかで、怯えていない瞳。頑なな意志があるように見えた。

「俺たちゃあ、天使様に用があるんだよ」

「お断りです」

きっぱりと言い返す。

少女に反抗されて、むっとした顔になった。

「ちょっと痛い目に合いたいのかな?え?」

ぎろっと睨みつけてくる。

震えあがりそうな深い瞳だ。こんな目をみたら、普通は体が固まってしまうだろう。

「痛い目には合いたくありませんが、絡まれるのも嫌です」

「こんのやろ!生意気なんだよ!」

そう言って、拳で藍依の頬を思い切り殴った。

バンツ!

高らかに音が響き渡った。

藍依はその場から動かずに、手で頬を触った。

「・・・なんだ・・・血も出てない」

そう言って勇ましい瞳で奴らを睨みつけ、にっと笑った。

意外な反応に男達は、怒りを感じる前に呆然とした。

「・・・」

そんな姿を冷静に見ていた華は、歩き出し藍依の前に立った。

「藍ちゃん・・・ごめんね」

そう言って、華は紅い目で男達を見据えた。

力を解放するように、華々しい光が放出されていた。

――天使の羽音よ……今ここに

「駄目です!」

藍依は詠唱を止めようとした。

フウツ

少女の凛とした声は遮られた。

『何してんだよ』

がしっと華の肩を掴む。

「え?」

2人の少女をいかつい男達が囲んでいたはずだ。

そこを堂々と輪の中に入っている・・・人間。

き付けられる黒い瞳、さらさらの黒い髪、高い身長。

「藍依・・・大丈夫か」

そう言って、藍依の頬を触る。

内出血していて、膨れている。

その姿を見て、彼の目の色が、変わった。

「・・・とりあえず蹴散らすか」












読んで下さってありがとうございます!

更新遅れてしまってすみませんでした。

次回も宜しければ見てください。^^

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