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働きたいっ!

あけましておめでとうございます。…………それだけです……。

 俺はまず、町で働くことを考えていた。なので、町で働けそうな場所を探した。

 ちなみに、イシュメルは、気がついたらどこかに消えていた。……多分……いやきっと迷子だろう。

 一通り見て回ったが、町の飲食店などはアルバイトを募集していなかったため、渋々、力仕事関係を探しに行った。


 だが、そこでつまずいた。


 働くには決められたパラメータがないといけなかった。力仕事だけでなく、仕事をするにはパラメータが必要になってくるみたいなのだ。


 俺はすっかり意気消沈した。働くということがこんなにも難しかったなんて……。

 ニートの気持ちが少しわかった気がした。いや、してはいけないだろう。

 俺はこの世界で生きないといけない。生きるには金がいるんだ。


「俺はあきらめない」


「なに恥ずかしいこと言ってんの?」


「んなっ!?どっから湧いてきたんだよ!?」


 俺がつい無意識に出た言葉にツッコミを入れてきたのは、両手にいい匂いを漂わせる肉の串焼きを持ったイシュメルだった。


「女神の力をなめてもらっては困るわ。あなたが持っているペンダントで場所がわかるんですから」


 そうだったのか。


「ていうか、どこいってたんだよ。」


「お祭りの屋台よ。丁度お祭りがやっててね、美味しい匂いにつられて行っちゃったってわけ」


「そんなもんがあるなら先に教えろ!」


「でも教えたって、あなたお金ないから何も買えないじゃない」


「くっ……そういえばそうだった……。……ところで、イシュメルはどうしてそれを持ってんだ?」


「いやいや、だから、私、女神ですから!このくらいちょちょいのちょいのお茶の子さいさいよ!」


 イシュメルは少しやけになって言うと、手に持った串焼きにかぶりついた。表情が一瞬で輝き始める。わかりやすいやつだ。どうやって手に入れたかは少し気になるところだが、少し食べてみたい。


「あー、イシュメル?俺にもその串焼きを少しでいいから分けてくれないか?一口だけでもいいからさ。頼むよ。腹がさっきから鳴り続けているんだ」


「何言ってんの?これは私のものよ!しかも、女神である私のよ!そう簡単にあげるもんですか!」


 そう言うと、ふんぞり返って俺を見ていた。

 こうなると面倒くさい。周りから変なものを見るような目線を受け始めている。


「わ、わかったわかった。もう分けてくれなんて言わないからさ、少し落ち着いてくれ。周りからも注目を集めているんだ。今面倒なことはしたくない。だから少し落ち着け!」


 俺はイシュメルを落ち着かせようと必死になった。その姿を見てなのか、イシュメルは幾分か落ち着いた様子で言った。


「わかったわよ……。もう……面倒くさいわね」


 それは俺のセリフだ!!と言いたいのはやまやまだが、早くこの場から立ち去りたかった。今面倒ごとを起こしたくない。


 俺はイシュメルを連れ、町で人気のない場所へ連れて行った。


「おい、お前のせいで俺が町をうろつきにくくなったじゃねえか」


「なんでよ」


「いやいや。常識的に考えて、お前が少し悪目立ちしたからだろ。そしてそのお前は俺を見ていた。つまりはだ……」


「だから?」


「おい、なんでそういう風に受け止めれんだよ」


「知らないわよ。私は目立った人に見られてても、どうとも思わないし」


(そりゃ女神だしな……)


 人(?)によってここまで感じ方が変わってくることを、改めて感じた。


作者は気が変わりやすいので、このシリーズが突然終わる場合があります。許してください。

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