記憶喪失、保健室にて
初投稿です。誤字脱字はしないように頑張ります!
投稿日は不定期ですが、読んでいただけると幸いです。
佐久間彰人はベッドで寝ていた。
「んぁ?」
目を開けると、天井から注がれる電球の明かりが眩しい。
体を持ち上げて周りを見回した。
どうやら保健室のようだ。
あまり見慣れない光景のためか、脳裏に印象深く残っていたようだ。
しかし、何故保健室などに自分はいるのか。
佐久間彰人は、何故自分がこんなところで寝ていたのか記憶を遡ることにした。
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俺は佐久間彰人、16歳。高校1年生である。部活は中学の頃にいい思い出がなく、所属していない。
成績は中の上という程度でスポーツも得意なものはなく、いたって普通の男子高校生である。
特筆することがあるとすれば…………本当に普通であるということだ……。
自分でも悲しくなるほどにね。
取り敢えず、そんな俺のどうでもいい自己紹介は置いておくとしよう。俺が保健室にいる理由を早く調べないとな。
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成績普通の俺の脳の記憶によると、ここに来るまでは学校にいたみたいだ。
しかし、学校でしていたことを深く思い出せない。記憶が断片的にしかないようだった。
成績普通の脳だからといってもこれは酷い。
だが、実際にはもっと酷かった。
クラスメイトの顔を思い出そうとしても曖昧にしか思い出せない。学校の名前も思い出そうとした。
けれどダメだった。
それどころか自分の家族、ましてや自分のことも思い出せなくなっていた。
所謂、記憶喪失、のようなものになっているのでは、と思い俺は焦った。
一筋の不安がよぎる。
もしかして、自分は何らかの事故で記憶喪失になっており、一時的に保健室に運ばれているのではないのかと。
しかし、そんな重症を負っているなら、誰かが付き添ってくれてもよくないか?
その疑問に対しての適切な答えになるかはわからないが、それにしては体に外傷はなく、痛みも全くない。少なくとも怪我はしていないようだ。
そして、人が1人としていない。
この異様な状況のため、不思議さと孤独感により、漠然とした恐怖が俺に襲いかかろうとした。
刹那、扉が開いた。
まだ異世界って感じは弱いです。
次回あたりには何とかしたい……。