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『記憶の海、沈まぬ君へ』  作者: 梅犬丸
第六章『記憶の海、沈まぬ君へ』
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後日談:『記録されない物語たち』

 ――それは、大戦後の数十年。

 記憶を魔法として使う技術は完全に封じられたが、代わりに「語り部」と呼ばれる人々が各地に現れた。


 彼らは武器を持たず、魔法も使わない。

 ただ“語る”だけで人々を癒し、導き、支えていく存在。


 その中に、**“ティラの名前を語る者”**と呼ばれる青年がいた。

 彼は何百の村を巡り、どんなに名も知られぬ子どもや老人の話も丁寧に語り継いだ。


 そして、誰もが気づかないうちに、「ティラ」という名は伝説ではなく、“祈りの象徴”になっていた。




登場人物のその後:全記録


主人公・ヒロイン


名前 登場章 その後

カイ第1章〜魔法を失い語り部として旅を続ける。各地に「名を持たぬ者」の声を届けている。


ティラ(初代)第1章〜記憶の海と一体化し、実体は消えるも、世界中の“想い”の象徴として語られ続けている。


ティラ(新生)第6章自ら“ティラ”という名を選び、次代の語り部となる。未来へ物語を語り継ぐ存在に。




記憶剣団(第2章)


名前 登場章 その後

エルディス(隊長)第2章記憶の剣の在り方を問い直し、戦士としてではなく「記憶を繋ぐ教師」へと転身。


ロゼフ(副官)第2章自身の過去を語り部に託し、前線を退いて村人として穏やかに暮らす。


ノイア(若き鍛冶師)第2章想起剣を失った後、新たな武器ではなく“言葉を刻む石碑”を鍛える職人になる。




魔法教団の残党(第4章)


名前 登場章 その後

バラモル(元記憶研究者)第4章ティラとの会話で改心。過去の技術を封印し、魔法災禍の記録を紙で残す作業に従事。


リーネ(記憶兵器の保守技師)第4章教団崩壊後、記憶の書庫を再建し“語りの保管庫”の管理人となる。



敵勢力《虚白》幹部


名前 登場章 その後

虚白の王第5章敗北後、記憶の海へ封印される。完全消滅せず、“思い出すことを拒む者”の静かな受け皿に。


アレル・フォーン(“白殻”)第3章〜5章最期にカイに心を預け、消滅。だが「記録なき声」として、記憶の海に囁きを残す。


ガーラン・ノート(“骨の奏者”)第4章〜5章最終決戦で過去の音を断ち、戦いを棄てる。消息は不明だが、生存の可能性あり。


メルア(“夢視る蛇”)第2章〜3章第二章敗北後、姿を消す。第6章で“夢の語り部”として再登場。完全な改心を果たす。


虚白の門番(無名)第5章名前のない存在として記憶に抗い続け、ティラとの戦いで消滅。記録は残らず。




その他の人物


名前  登場章 その後

ラーゼン(旅の医師)第1章〜3章魔法によらない医療を広める活動を続け、語り部の支援者に。


ユエリ(読み聞かせの老婆)第3章最期の時にカイへ“語りの灯”を渡し、その後静かに没する。カイに大きな影響を与えた。


カデル(戦災孤児)第2章〜6章語り部に保護され、後に小さな村で記憶を集める少年に成長。新しい時代の架け橋に。


リズナ(少女兵)

第4章

敵対していたが、ティラの記憶を見て涙を流し、戦場を離れる。以後は消息不明。


世界観と用語です


用語

解説

記憶のきおくのうみ

かつて存在した超文明が滅びた後に生まれた、あらゆる“語られなかった記憶”が沈む精神領域。物理的な空間でもあり、精神的な海でもある。記憶魔法の源でもある。


記憶魔法メモリア

自身または他者の記憶の断片を代償に、魔法として具現化する術式群。記憶を代償にするため、“使えば使うほど自分を失う”リスクがある。

追憶の災厄ついおくのさいやく

2300年代、記憶魔法の大規模暴走により発生した世界崩壊事件。文明の70%が崩壊し、多くの人が記憶ごと消えた。以降、魔法は禁止された。


語りカタリビ

魔法を使わず、「記憶を語る」ことで人々の心を繋ぐ者たち。物語を“声”で継ぐことで、忘却を拒む存在。カイがその最初の一人。


虚白きょはく

「記憶があるから人は苦しむ」と考え、あらゆる記憶を消し去ろうとする組織。主に元魔法災害の生き残り、記憶魔法の信奉者たちで構成される。

語られなかった者たち

世界から記録も記憶も抹消された存在。名前すら残らず、「記憶の海」に沈んだ魂たち。最終章で語り部たちによって救済され始める。


地平の断層ちへいのだんそう

世界の終端。記憶も地形も定まらない“語られなかった土地”。ここに足を踏み入れた者は、名を忘れる。第6章の舞台。


本作において、“記憶の証”であり“生の象徴”。名を失うこと=自分であることを失うこと。逆に、名を選び取ることは自己を肯定する第一歩とされる。


語りの魔法

声によって魔法を起動させる古い型の魔法。終盤では“声に想いを乗せる”ことで魔法に頼らない形の共鳴が描かれる。


これで全部です、ここまで読んでくださった方ありがとうございました♪次作もご期待して頂けると嬉しいです。


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