三話 まずは野菜を集めます
三話 まずは野菜を集めます
エスパーダはアックスに指示を与えた。
「じゃがいもとにんじん、玉ねぎを手に入れてきて。要は大きいからいっぱいね」
「それだったら、俺が買ってこようか?」
要が野菜の買い出しに名乗りをあげた。しかしエスパーダは首を横に振る。
「小人族の食材でおいしいカレーが今日のテーマなの。人間の野菜を使ったら意味ないから」
「作ったことのないやつが偉そうに」
エスパーダは黒星を睨みつけた。
「姉御、確か黒星の畑に野菜があったよ」
「根こそぎ持ってこよう」
「お前等! 俺に飢えろと言うのか」
「コロポックル社に任せてくれれば大丈夫」
「えげつない商売だ」
「やっぱりスーパーで買ったほうが良いんじゃ……」
「エスパーダがやる気になっているんだ。出来るだけ叶えてやるさ。だが俺の野菜を全部やるわけにはいかねえ」
アックスとともに監視役として黒星も野菜も野菜の調達に行った。
残ったライトハンドとレフトハンドはアックスが置いていったリュックから鍋と包丁を取り出した。
「姉御にプレゼントだ」
「多分一回しか使わないだろうけど」
余計な一言を言ったレフトハンドが小突かれた。