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12話 土魔術師、空っぽになったボーナス部屋

誤字脱字報告してくださった方ありがとうございます


真っ白の空間に僕たち三人は座って談笑をしていた。


山積みにあったアイテム群が今ではすっからかんだ。

自分でもかなりびっくりしている。まさかほんとに全て回収するとは。


改めて周りを見渡すが、取りこぼしも一切ない。

なんか神界のあの場所に似てる気がするがするな。


「神界に似てますね〜」


「ぷっ」


モナさんも同じことを考えていたのが可笑しくてつい吹き出してしまう。


「えっ!? わたくし何か変でしたか!? 」


「いや、同じこと考えてたから思わず……」


「アルス君とわたくしは一心同体ですからね」


「違います。マスターは私と一心同体です。モナ様は偶然でしょう」


「ぐぬぬ、違うわ! アルス君とは本当なの! あなただって分からないじゃない」


ヒートアップしていく二人。

そんな二人を僕はどうにもできずに居た。


「アルスがこんなに小さい頃から傍に居た私が分からないとでも? 」


指と指の隙間で表すルノア。


いやそんなに小さくはないでしょ……ミジンコじゃあるまいし。


「ねーいつまでここに居るつもりなの? もう疲れたんだけど」


思わず口をこぼしてしまう。


何故だか知らないがここに居ると妙に疲労感が溜まるのを感じる。


「少し話し込みすぎましたね。」


「この後はどうするんですか? 何か力になりたいです」


「とりあえずダンジョンを制覇して宿に帰りたい、かな」


そう言いながら扉を開き、ボーナス部屋を後にした。




「最下層の手前にとりあえず行きますか」


「お願いします、モナ様」


モナさんはこくりと頷くと、魔法を唱える。


「《テレポート》」


景色が一転し、先程までとは違う通路に立っていた。


テレポートもコビーと同様で無属性魔法に分類される。


忘れかけてたけどモナさんは神様だからな。

無属性魔法が使えてもなんら不思議じゃない。


てか、ルノアはモナさんが【テレポート】を使えるのを予測してたのだろうか?

流石の洞察力だ。


……本当に僕なんかには勿体ない人だ。


そう考えていると、ルノアが驚きの声を上げた。


「も、モナ様! 【テレポート】の他にも使用可能な無属性魔法はありますでしょうか!? 」


「無属性魔法であれば全て使用可能だけど……」


「「ええっ!? 」」


神様ってなんでもありなの!?

もうモナさんが居れば全て事足りるんじゃないだろうか。


本気でそう思ってきた。


本人は無自覚なのか首を傾げている。


「皆さんなんで驚いてるのでしょうか? 無属性魔法は頑張れば誰でも習得出来ますよ。例えば」


「例えば……? 」


ごくり、と唾を飲む。


もしかしたら僕にも夢の無属性魔法が使えるようになるかもしれないんだ。


一言一句聞き逃さまいと耳を傾け、言葉を待つ。


「《鑑定》なんかは、これを知りたいと念じ続ければ自然と習得出来ますね」


「どのくらい念ずればよろしいのでしょうか」


「うーん。わたくしだと一万回くらいだったでしょうか。……個人差はあると思います」


い、一万回……。

膨大な数字に頭を抱えてしまう。


逆に言えば一万回ぽっちだ。

一万回知りたいと念じるだけで無属性魔法が手に入る。

お釣りの方が大きいだろう。


よし!早速試してみよう。


ころっ。


ポケットからミニサイズのタガーが零れ落ちる。


ボーナス部屋で拾い、戦闘で役に立つだろうと手元に置いておいた。


すっかり頭から抜け落ちていたよ。


丁度良いしこれにしよう。

何やら怪しい雰囲気を醸し出してるし、何よりボーナス部屋にあった代物だ。


もしかしたら魔道具かもしれない!と、気持ちが昂るのを感じる。


さぁ始めようとするがルノアに止められた。


「ストップですマスター。マスターが一度熱中すると区切りがつくまで止まらないので……」


「ごめん……ついテンションが上がっちゃって」


二人に頭を下げる。

元々僕が早く帰りたいってここまで来たのにこれじゃワガママが過ぎるな。


軽率だったなと反省する。


「よーし! アルス君の為にもここはわたくしの【チート】で最速でダンジョンボスを倒しちゃうよ! 」


「ふん。先に倒すのは私です」


「じゃあ勝負だね! どっちが先に倒せるか。

よーい、どん! 」


モナさんがスタートを合図するととてつもないスピードで走っていった。


「ちょっと待ってよ〜!置いていかないでー」


僕は急いで二人の後を追うのであった。



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