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10話 土魔術師、修羅場

夜にも1話投稿予定です



「あらマスターも来てしまったのですか。ここ凄いんですよ! なんとボーナス部屋だったんです。これ全て持ち帰れば一生遊んで暮らせますよ……! 」



沢山のネックレスや宝石が詰め込まれた袋を開きその中を見せてくれた。


かなり小さい宝石からこれ一つだけで豪邸を買えそうなデカい宝石までさまざまある。


極小の宝石だけでも冒険者1年分の稼ぎはありそうだ。



「お隣の女は誰ですか? 」



モナを指差し説明を求めてくる。

心做しか少し怒ってる様子だ。


なんで怒ってるんだろう……?


僕はモナの説明と神界に行ってきたことを伝えた。


ルノアがすごい勢いで走ってきて、小声で聞いてくる。


「ま、マスターの説明だとあの女……こほん、女性は神様と認識されるのですが合ってますか……? 」


「そ、そうだけど」


「では私は神様に『女』呼びしたと……」


僕の言葉を聞くと壊れかけのロボットみたいなの足取りでモナと向き合う。


「ど、どうされました……? 」


雰囲気が変わったのを察したのか若干引き気味になりながらも心配するモナ。


「申し訳ございません神様! マスターを誑かす女だと思い失礼な態度を……まさか神様だとは思いもしませんでした」


「あ、あの、モナ、と呼んでいただければ。アルス君が褒めてくれた名前ですので」


「え? 」


その瞬間周囲の温度が下がった。


「……私はルノアと申します。

マスターに【名付けられた大切な名前】です」


なんでそんなに「名付けられた」を強調するんだ。

大切に思ってくれてるのは嬉しいけどね。


「ふ、ふーん……」


「例え神様だろうがマスターの正妻は誰にも譲りませんから」


ルノアが小声で何かを呟いていたが僕には聞き取れなかった。


「話はこのくらいにして、ここにある宝石やレアアイテムの類を全て袋に入れましょう」


「え、全部? 」


流石に全部はまずいんじゃ。


「ボーナス部屋なので大丈夫ですよ。次誰かが辿り着いたらまた補充されてるので」


どんな原理なんだそれ。

1回部屋出てまた入れば補充される……無限ループだ。


と、思ったのだがどうやら違うらしい。

物事そこまで上手く行かないとはこのことかもしれない。


「ボーナス部屋は1回退出すると、別の場所に移動します。

それが他の階層なのか他のダンジョンなのか、はたまた別世界なのか……」


別世界ってかなりスケールが大きくなったな。


「モナ様、今までに全て持ち帰った者最大個数のデータは存在しますでしょうか? 」


「お待ちください…………神界のデータベースによると最高記録は1万5000個みたいです!。

【マジックバック(上限1000)】を《コピー》し続けて全て持ち出そうと頑張っていましたが……魔力切れでぶっ倒れそうになったので諦めたとなってるみたいです」


マジックバックとは異空間にどんな物でも収納出来て荷物がかさばらない伝説のレアアイテムだ。


極わずかの商人と異世界からの転生者しか所持していないとも噂されてる。


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