『Part3』
world of fake3
次の日、上京に眠る秘宝の側、いつものメンバーはそこに集まった。
『今日は誰がこいつのお守りをするんだ?』
いつも通り元気いっぱいな「翼」
『やはり若者は、こうでなくてはな!実果と凛恵も少しは翼を見習って欲しいものだ!じゃあ今日は、翼にお願いしようかな?』
怒号にも似た声を上げ拒絶する「翼」
が、仕方がないと言えば仕方がない事かと何処かで納得していた。
『私、また警備でもいいですよ』
・・・
『いや、今日は俺がやる』
本日は「海」「実果」「凛恵」が捜査をし「翼」が秘宝を警備する事となった。
『退屈な日になりそうだ』
「翼」は憂鬱感全開で宝の前に座り込む。
通行人からは少し怪しげな目で見られていた。
『もう少しだけ離れた方がいいんじゃないか?それにその表情、なんとかしなよ』
『ああ、はいはい、仰る通りだ・・・よっこらしょっと』
「実果」の指摘に納得しながらも、曇った表情を直す様は堪らなくぎこちない。
とても重たそうに腰を上げ、少し離れた所にあるベンチに座り込む。
『明日は僕がやってあげるから』
『・・・ありがと』
「海達」は今日もまた下京に来ていた。
一人は確認出来たが殆どの事がまだサッパリだ。
他の街と照らして考えても、ココ最近で急に力を付けた者が一人だとは考え難い。
後四、五人、いや五、六人は居る筈・・
そして何故こうもこの街は纏まりが無いのか、群れないのか・・
他の街が特別だと言う事も考えられる、群れないのが普通だと。
だけど、数の話にはなるが京の都で三街、半分以上の街でステージ3の能力者が集団行動を取っている。
この三街についてはかなりの事が把握出来ている、もしもの事があったとしても対応するのはこの街に比べて難しくない。
『この街の人は一人でいるのが好きなんじゃないですか?』
「実果」の言う事も一理ある。
多くの人は人を求め人とある自身を選ぶ、だけどそうでない者も当然居るだろう。
居ても何の不思議も無い話、多くがそうだと言うだけの話なのだから。
一方「翼」は心を無にし、お尻の痛みも忘れ、死んだ魚の様な目をして「それ」を見つめていた。
ーーーーー退屈だ。
『これが上京に眠る天ノ秘宝の一振り「 」か・・』
ふと現れた「それ」に近寄る怪しい男。
黒いローブにフードを深く被る様は如何にもな感じである。
でもまぁ、近寄った所でどうなる話でもない。
「翼」は、日常の風景を眺める様にその様を眺めていた。
次の瞬間その男は剣の柄に手を掛け、拳に血管が浮き出る程強く握り締めた。
『ちょっと、なにやってんのぉ、』
未だ晴れない朧げな目をして、その男に声を掛ける。
『誰も抜く事が出来ないと噂の剣、俺なら抜けるんじゃないかと思ってな。』
剣は抜けていない。
『無理だったみたいだな。』
『その様だな。』
「翼」は「それ」から離れる様伝えると、その男の肩に触れたーーー
『流衣!!』
すると突如「翼」とその男の間に割って入る者が現れた。
咄嗟に後ろに下がる「翼」
目を覚まし眼前に広がる風景をキチンと目視した。
背格好や個性はバラバラだけど可愛い女の人が四人ーーーー
「翼」の思考は停止した。
『流衣に近寄るな!!』
「なにこれ、なにこの状況・・」
頭の整理が追いつかないまま放心状態の「翼」
『コイツの間抜けズラ、なんかムカつく・・』
すると四人の内の一人が「翼」に襲い掛かる。
『顕現する、来い!蛇苺!!』
その女の手に撓う力ーーーーー
『やめろ』
男はその場を静かに恫喝する、すぐさまに手を止める女、「翼」もピリッとした表情を見せる。
『いや、すまないな。』
その男はとても冷静だった、「翼」は特に気にしていない、何も問題はない、その女が使った力以外は・・その男は言った。
『俺達の仲間にならないか?』
ーーーーーーはぁ?




