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一般盾使いの冒険記  作者: まちゃかり
第2章 ギルドパーティー結成するよ
43/58

2-11 裏で頑張っている

絶望感なミスが乱発していたので再投稿です_| ̄|○




ガドラ視点

 悪魔に腕をバッサリと斬られた瞬間、俺は今までの思い出が描写魔法を媒介にしているのか俺の脳内に流れ出した。いわゆる走馬灯みたいなやつだったのかな?



       ◇数日前◇



 洞窟で一夜を過ごし、朝になって1日中ジュンティルを走らせる生活を始めたあの日。


 今日も今日とでみんなで野宿していていたんだけど。今日は慣れない移動でみんな疲れていたようで空が暗くならないうちにみんな寝ていたんだ。少し時が経ち俺は目を覚ますとハルトの姿が見えない。


 あの乗り物酔いの道化じゃ動ける気力は残ってないはずなんだけどな。もしかして用を足しに行ったのかなと思い近くを探索していたら馬車の裏に微かな光が見えていたので、万が一何かがいると大変だからこっそり影から覗いて様子見をしようと見てみると......


「なんじゃこれ!?」


 短剣やヤスリ•矢に手榴弾らしきものがあるぞ!? 少し前そんな武器があると風の噂で聞いたけどもしかして戦争でも起こす気で誰かが準備しているのだろうか?


「あっ! それ一応煙幕だけど扱いには気をつけなよ。煙吸ったら最悪死ぬ」


 は!? 声の主はハルト? もしかしてこの武器全部調達したのだろうか? いやでも確かアリシアから出る際色んな材料が馬車に積んであったな。まさかね?


「今日はいろいろとごめんね」


 ハルトはどこか申し訳なさそうにしぼんだ風船のように笑った。本人はまだあのキラキラ嘔吐を気にしているようだ。


 俺は再び地面に散らばっている道具達をみてみる。所々不恰好な所は目立つが性能自体は使ってみないと分からないという印象だ。だってガドラはそういう武器に頼らないし見たばかりで直ぐに評価なんて無理だから!


 ちなみにこの道具達はどうやって手に入れたのかを本人に聞いてみたらこの人は自分で作ったと返ってきた。自分の予想通りだったけど改めてのけぞってしまう。


 なんだろうね手先器用なんすね。盾に頼らなくてもそれなりに生きれそうな感じがする。それにしても、いったいどんな人生送ってたらこんな危険物を作り出すという発想になるのだろうか。今まで自分達はあまり絡みは無かったわけだけど、ハルトさんはこれからどんな本性を露わにするのかは気になるが半分に怖いが半分。


 けどこれだけは分かる。怒らせたらいろいろと面倒になりそうだと。とりあえずこれからは敬意を称して先輩付けして呼ぶことにしよう。


「やっぱり逃げる用の煙幕作るのむずいわ。まだまだ実用段階じゃないから作るの保留にしとこ」


 一通り作業が終わったタイミングをみはらかってなんでそんな武器を作っているのかを聞いてみることにした。


「いやだって、俺称号的に攻撃に自信ないわけじゃない? 本来はみんなを守る専門なんだけどこの旅は何が起きるかわからない。例えば1vs1になったら俺に勝ち目なんてないんだよ」


 そこまで言ったのち、ハルトさんはひと息つき、そして自分が感じているという客観的な実力を話しだした。


「一応サブ技として盾ブーメランなるものはあるが、基本的に遠距離の打ち合いに弱い。盾使いとして戦っている以上どうしても不利になる。だから......」


 だからこんな姑息な武器を夜な夜な作ってたのか。それでもなんでそんな危険なものを誰にも言わずに馬車に置いておくのかな。


「まぁ......乗り物酔いが酷すぎてそこまで頭が回ってないのがあったのだがね」


 はい? ちょいと問いただしてみたものの、ハルトさんが何か小声を呟いたけどうまく聞き取れなかった。


「しゃあない別に隠してたわけでもないし。俺の修行を見せてやるよ。盾使いとして殻を破りたい気持ちがあるから」


 修行? こんな夜にやってたんだ。いつも寝ていて知らなかった。


「実は夜修行をやり始めてたんだよね。例えば耐火耐性とか耐雷耐性とか盾使いとしてもっと上の実力に行くために耐性をつけることを。モリヤミについてまた俺の実力を調べてもらう時に力が上がってるといいなぁ」


 先輩はこんな真夜中にもいろんなことをしてて凄いなって思いました。



       ◇



 そういえば先輩は全属性の魔法を使えるとよつばちゃんに聞いたんだけど、ついでに真相を確かめるために聞いてみることにした。いや別に疑ってるわけじゃないんすよ?


「うん。一応全属性魔法使えるよ。と言っても全部初級程度の魔法しか扱えないし魔力も並の人よりもちょっとだけあるだけだし。そもそも魔法自体得意じゃないけど」


 そういえば今まで先輩が使ってきた魔法、全部初級とはいえ無詠唱で放ってだけど地味に凄くないっすか? そう考えてみると必然的に次の質問が決まる。


「初級だけなら全属性使えて魔力高いんだったら中級も使ったらいいんじゃないすか? とりあえず使える魔法を全部見せてほしいっす」


「おう! 分かった! 言っとくが初級魔法しか使えないとは言ったが汎用性の高さは上級だからな! 見とけよみとけよ~」


 そういうと先輩は手のひらに火の粉を出す。ダメ元で言ってみたら案外先輩も乗り気だったようだ! 俺はどんな力を使ってくれるのかワクワクしていた。



     ◇先輩の魔法紹介!◇



フレアは火の粉を出すだけで、火起こしの手間省きやいろいろ重宝しているらしい。フレイムはその火の粉を撒き散らす。


 ウォーターという初級魔法を使いコップ一面に水を出してアイスというこれまた初級魔法で小さな氷の塊を出して渡してきた。とりあえず休憩するかと言ってハルトは床に寝転ぶ。


 スパークに至ってはただの静電気だし、試しに当たってみたらとても気持ちよかった。俺は決してどこぞのMエルフみたいな性癖はしていない。ほんとうに絶妙な電力で下手なマッサージ師よりも疲れが取れそうな強さだったのだ。


 他にもいろんな魔法を見せてくれたけどここでは割愛させてもらいます。



      ◇で!◇



 薄々分かってはいたんだ。だって初級だもん。


「やっぱりせめて中級を覚えましょうよ先輩! さすがに使い物にならないっすよ?」


 俺の提案に頭を抱えながら苦虫を噛み潰したような顔をする先輩。


「無理なんだ......俺魔法あんまり得意じゃないんだよ。あと先輩呼び恥ずい」


「ウーン......」


 なんて宝の持ち腐れなんだ......この世界では初級魔法でも4つ以上の属性魔法扱えるのは至難の技。ハルトは全属性を扱えるからある意味才能なんすけどね~?


 初級魔法なら簡単だし連発とか容易にできるらしいけど、威力はお察しだし......そうだ!


「いっそのこと初級魔法同士を組み合わせてハイブリッドしてみるのはどうっすか?」


「なにそれ! 革新的!」


 こうして俺たちの修行がこの夜から始まったのでした。その前に、ハルトさんは今日吐瀉物を吐いてる身なんだから今日はさっさと寝かせたのだが。



   ◇走馬灯らしきもの◇



 皆さん心配しないでください。俺はそう簡単に死にませんよ。なんでか走馬灯らしき映像が脳裏に流れているけど。俺は不死身だから......


◇◇◇◇◇

次回に続く

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