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一般盾使いの冒険記  作者: まちゃかり
第1章 旅路
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1-10 疾風丸一味

 一夜明け、アリシア滞在2日目になった。みんな単独行動をしている。(と言っても女性陣は共に行動しているが)俺は何をしてるかって? フフフ......


「へぇ......お前のところの女の子はそんなに可愛いのか」


「フフフ......何言ってんだよ。お前こそいい女の子達がいるじゃんか。羨ましゲフンゲフン」


 この街にあるギルドでブラブラしていたら、昨日風のように去っていったあの大男が俺の所まできて話しかけてきた。そしてそのまま意気投合。


 名前は疾風丸湊という。詳しくは分からないけど別の国の勇者らしい。何故こんな辺境、しかも他国に居るのかよく分かんないけど。


 どうやら俺達がこれから向かう先と一緒の街に向かうそうで、なんならあっちにアジトがあるらしい。アジトって響きだけでなんかいろいろと男心がそそられるやん。


「そもそも俺は希望して旅に出たわけじゃない。王......いやアイツに連れられてここまで来ただけだから」


 そもそもの話、あの時よつばに半端無理矢理誘われてなかったらここまで来てなくて、いろんな出会いもなかったんだなぁ。人生っていつ何があるか分からないよね。



         ◇



 話はどんどん弾みを見せ、最終的に湊の思想を垣間見るまでに進んだ。


「俺様は真の男女平等主義者。都合の良い時は女を使うくせに都合の悪い時になると男のせいでという輩を断じて許さない男。俺様の修行は厳しいぞ」


 真の男女平等。コイツはレディファーストなどの言葉が1番嫌いらしく、


「いいじゃん! それだよ最高の思想の持ち主じゃん! 全面的に応援したい!」


 馬が合うとか友は同類を呼ぶとか言うがまさにそれだと思います。実践できたら俺もやってみようかな。


 ふと疑問に思ったことが唐突に浮かび上がってきたのでついでに聞いてみることにする。


「そういえばなんで俺を呼び出したんだ? 他にもかわいい子いたでしょ」


「理由? 確かに他にもかわいい子はいた。だがそれ以上に王女様がいることが気になったんだ。一瞬人形に見えてしまうぐらい綺麗だったわ」


 ああ......アイツ喋ってなかったら美少女で世間知らずを除いたらなんだかんだ性格いいからな。てかなんで初対面でよつばが王族だと分かったんだ? なんか怖いな!?


 そんな湊くんはベラベラ喋ってしまう性格のようで他にもこんなことも口にしていた。モリヤミの都にあるアジトでハーレム築き上げてるらしい。


 てかハーレムはちょっと悪趣味だな。普通1人を決めるでしょ。男女平等を謳ってたのは何だったのか。たしかに男のロマンは感じるのだが。


「おいおい湊流石にベラベラと喋りすぎだろ。ちょっと喋るのを自粛してくれ」


 湊の仲間らしき男が慌てて止めに入ってきた。湊はまだ話し足りないのにと言わんばかりに不満顔をしている。


 仕方なしに湊は仲間達を紹介してくれた。いや別にいいんだけどと正直思ったが、例に漏れず勝手に話を始めていた。尚女の子のメンバー1人は街のどこかにいて不在のようだ。



         ◇



 まずは赤のバンダナを頭につけている屈強な男を出していく。檜の棒を武器にしているようだ。名前はダース。


「だから! 何ベラベラと人の個人情報を話してるんだ。流石にお前が勇者でも倫理観にダメだろ!」


 なんとなく俺に似た波動を感じるのは何故だろうか?


 次にぶりっ子属性のピンク髪の女の子。一目見てそういうタイプなんだなと察した。名前はエレン。


「なんでこんなダサい男を見てるんかな。あれがリーダー格とか私でも簡単にできるし。それより湊くんが構ってくれないのなんでだろう。愚民は消えてくれないかな」


 ダサい+露骨に見下されてるのダブルパンチ。コイツみたいなタイプには絶対に関わりたくないとヒシヒシと感じた。よつばと話していても特に不快感とかは覚えないのに、この違いはなんだ? 外見は普通にかわいいのに......


 気を取り直して湊の紹介を聞く。最後に緑色髪の女、今何も持ってないから表現しにくいや。名前はリーズ。


「どうも」


 えっと......どうしよう。何話せばいいんだ? なんかすみません。



        ◇



「やっぱし改めて思うわ。お前らはもうこれ以上仲間を集める気はないのか? 3人編成じゃこれからの旅でちょっとキツイ気がする。これは俺からの意見だけど」


 仲間......ね。疾風丸一味の仲間達も個性の塊だった。後1人が逆に気になる。


 湊が生真面目にそう提案してくれてるけど、それを言われる前に俺達は仲間募集中なんだよなぁ......現に募集中の勧誘紙を掲示板に載せてるし。果たして俺達の仲間になってくれる物好きはいるんだろうか?


◇◇◇◇◇

次回に続く


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