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一般盾使いの冒険記  作者: まちゃかり
第1章 旅路
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1-9 明日は自由行動らしい

 あの悪夢の占い婆さんの話が夕方に終わり、俺達はギルドで夕飯を食べてこのまま休憩することにした。


 ふうっ......やっと休憩できる。今日はなんか醜い大人の裏場面しか見てない気がするが、もう考えない方向でいこう。


 思えばこれからの旅を3人で乗り切れるのかなって最近思ってしまう。この先何があるかわからないし。なら思い切ってここで仲間募集するのもいいんじゃないかな。後で相談してみよう。


「どうやらエリック•リート様が明日にでもこの街に来るらしいよ」


 ここにきて風の噂を偶然聞いてしまいハァ.......とまたため息を吐かざるおえないこの現状。話を自分なりに要約してみると、あのエリック•リート、通称エリートがいよいよこの街に来るらしい。


 エリートに限らず仲間達もなかなかキャラが立ってるんだよな。極力会いたくないし関わりたくもない。もしもばったり会ってしまったら適当に挨拶でもしてやり過ごせばいいか。


「明日は街探索しますわ」


 おっと、さっきから王族らしく行儀良く座って大人しく料理を美味しそうに食べていたよつばがついに喋り始めた。


「街探索?」


「そうですわ。だって何回かここには来たことはあっても自由に探検したことありませんでしたの。この機会にですわね」


 ずいぶんと楽しそうに話してるな。ここ最近ていうか旅に出てからずっと生き生きしてる気がする。本人は今の生活なんだかんだ楽しいんだろうな。とりあえず適当に相槌打って話を合わしておこう。


「へ~。いいんじゃない? 俺は明日用事ができたからついていけれないけどマールさんと探索すれば?」


 明日用事とは言ったけどただあの大男に会いに行くだけだから用事と言えることでもない。大男に会うのだって明日が暇だったから行くんだから。


「マールともう1人......ですわ」


「もう1人?」


「こんばんはご無沙汰してます! ハルトさん」


 するとよつばが言っているであろう人、よつばの横に座っていた人が話しかけてきた。とりあえず挨拶を返す俺。


 どうやら俺と同い年らしくなんだかんだあってよつばと仲良くなったらしい。黒髪に近い茶髪ブラウンヘアーのこの子の名前はアリィ•コスモスール。


 アリィもまた仲間達と旅をしていてモリヤミに向かっているときに休憩するために街によっていたらしいのだ。ちなみにこれ全部よつばがベラベラと喋った。俺は直接聞いてすらないのに......


 感情が高揚、いや興奮してるのかな。それで余計に秘密をベラベラ喋るようになってしまっているよつばさん。あのさあ......


「おいおいプライバシーのヘッタクレもねえなぁ......」


 いいや、今回に関しては何も介入しない。みんなで楽しんできて。アリィさんはまあ頑張って。


 そうして明日はみんな別行動になることが決定事項になったわけだが、それよりも憂鬱なのは、明日あの大男と会うとかエリートがこの街に来ることだ。明日も嫌な予感しかしないのは何故だろう?


 もういいや、明日のことは明日考えよう。今日は今日しかないんだから今日を精一杯楽しまなくちゃ損だよな。


「そういえばマールはどこいった? さっきから姿を見てないけど」


「えっと......あっちに」


 アリィさんが指差す方角を見てみると、マールが大食い大会に参加していた。普段はあんまり食べない子なのに何があったんだろ?


「オホホホホ! 私も一芸を披露してやりますわ! とある部下に教えてもらった芸をやっと披露できますの! それ!」


 対抗心を覚えたよつばはマジシャン衣装に着替えて集団の中に消えていった。コイツ、生まれが王族じゃなかったら芸人でもなってそうだな。


 しまったパーティーの雰囲気に完全に乗り遅れてしまった! しゃあねえ俺が提案しようとしてた話はパーティーの後にでもできる。お前らが行くなら俺も参戦してやるぜ! けどその前にやっとくことが一つ。


「アリィさん、明日アイツら頼みます。そんじゃ!」


「愉快な人達......明日が楽しみになってきちゃった......」


 こうしてアリシア滞在1日目は幕を下ろした。


◇◇◇◇◇◇

次回に続く

 久しぶりの毎日投稿はストックあるとはいえやっぱりキツいっすね。けどまだまだ頑張りますよーー!

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