表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/84

5 雷雲

ジャスミン茶を飲むと風呂の水を飲んでいる気分になるため苦手です。


部屋の模様替え後、1時間で最大の買い物であったプラズマテレビを大破させるという快挙を成し遂げた勇二。

その後、初志貫徹でコンビニからエロ本を購入、アイテムボックスから取り出した瞬間に天罰を落とされ、エロ本ごとボロくずにされるという快挙も成し遂げていた。

二冠達成、何故かそんな言葉が頭をよぎった。

「マジか?天罰判定キツすぎだろ。」

瞬殺された100インチテレビをアイテムボックスに押し込み、無駄に広い畳の上をゴロゴロと転がりながら愚痴る馬鹿。

とんち自慢のお坊さんが頭をポクポクさせると知恵が出るように、自分は転がるといい思い付きをすると思い込んでいるのだ。

そして思いついたのが助言してくれる存在が欲しいである。

馬鹿にしてはなかなか悪くはない。


「なんかないかなぁ~。」

寝転がり足をバタバタさせながらスキルウィンドウをチェックする。

ちなみに検索機能が付いていることはもう覚えていない。

「これかな?」

見つけたスキルは「ヘルプ」鑑定での説明ではQ&A方式で答えてくれるというものだった。

「とりあえず、これでいっか。」

スキルを見つけた。

ただそれだけで達成感を得て満足げに頷き、尊大な態度でスキル取得する。

さっそく使ってみたところ付随する補助スキルを取った方がいいと判明し、補助スキルを取得する。

ここでも検索機能を使わず探したため、かなりの時間を使う。

取った補助スキルは「全知」「会話」「念話」「代理」の4つであった。


全知:

世界記憶に対して検索が出来るようになる。


会話:

会話が出来るようになる。


念話:

念話が出来るようになる。


代理:承認済み

本人の代理でスキル操作が出来る。


ちなみに付随する補助スキルというのは、基本スキルの使い勝手を良くするためのスキルであり、それだけ持っていても意味の無いスキルである。

例をあげると、神の眼に対する追跡するものであるが、当初勇二はまったく知らずにスキルを取得している。


「名前が無いと呼びにくいな。・・・よし、お前の名前は今日からヘルスケだ。」

「有難う御座います、マスター。」

不吉な感じの名付けを終えると早速今後の事を相談し始める勇二とヘルスケ。


だが、相談内容のメインがどうやって天罰を回避するかになっている。

地獄に住まう悪魔のような名前のヘルスケも素直に生みの親である勇二の相手をしている。

数時間後、馬鹿達は実験を行う事にした。


実験1

覗き→写真と駄目だったため、今度は想像→文章とすることにした。

要は妄想とエロ小説だが、2つとも駄目なら天罰2回だが、妄想で駄目ならエロ小説も駄目だろうとの事で、天罰を1回減らせるダウンアップ方式のテストにしたのだ。

ヘルスケのおかげで悪知恵がついたようだ。


「マスターどうぞ。」

「うむ。」

服が燃えてはもったいないと全裸で胡坐をかき目を静かに閉じる。

過去に見たAV、エロ本の類が脳内で変換され勇二に都合のいい妄想に作り替えられる。

「おうふ!!」

だが、天罰からは逃げられない。

突如出現した稲妻が避雷針の如くたたずむ勇二に直撃する。

「!!!!!!!!!!!」

全裸だったため跳ね飛ばされた時に勇二の息子が畳にこすれた。

天罰より天罰らしい攻撃に大ダメージを受け股間を抑えながら悲鳴にならない悲鳴をあげもだえる勇二。



実験2

天罰の回避は出来ない。

ならば耐えるのみ。

天罰を受けても神の眼から覗き続けたらいいだけだろう。

まずは神の眼1~8を9番が監視し続けているエルフ娘へと送り出す。

その後、他の裸の女性を探し、発見したら待機させる。

ちなみに10番はトイレの周りをウロウロと警戒中である。


素早く事を行うため勇二はまたも全裸でたたずんでいる。

「やるぞ、ヘルスケ、カウントダウンだ!」

「3,2,1・・・・0、開始します。」

次の瞬間、絨毯爆撃のように天罰の稲妻が勇二に殺到した。

稲妻をうけ空中に跳ね飛ばされる勇二。

勇二が空中にある内に次の天罰が落ち、異なる角度へ吹き飛び、バトル漫画のやられ役のように空中で天罰を受け続ける。

合計9発の天罰を受け、ズザッと畳をこすりながら落下し意識を失う馬鹿。

ズタボロどころか、体から紫煙が上がっている。

だが、死なない。

レベルなのか、勇者だからか、馬鹿だからなのかは分からないが生きていた。

「マスター!マスター!」

こうして、2つの実験は勇二の脅威的な生命力を証明するだけで終わった。

勇二とヘルスケ、奇蹟ともいえる出会いは嫌な予感しかしない。


明日も6時、12時の2回投稿する予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ