表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

第5劇 喜劇

   ―くそう・・・こんなところで、死んでたまるか・・・―


  ルーンはおぼつかない足で、白い砂でできた道を歩いていた。だが、ついにつまずいて・・・


   「あっ!」


     バタンッ


  こけてしまった。立ち上がろうとしようとも腕に力が入らない。


   ―あ、やばい・・・―


  ついに目がかすみ、前がなかなか見えない・・・


   ―あぁ、ほんとにこんなとこで死んじゃうのかなぁ・・・―


  ルーンは自分を殺そうとしている、憎き殺し屋をにらんだ。

その殺し屋は獲物を仕留めたことに歓喜したのか雄たけびを上げた。


     グゥゥゥゥゥゥッ


  そう、その殺し屋とはただ単にルーンのお腹であった。元々大金を持っていたわけではないルーンが旅をしているわけであるから、路銀が尽き腹をすかす事は必然である。



   ―あ、眠くなってきた・・・これから死ぬのかな?―


  ルーンが死を覚悟した瞬間、


   「おねーちゃーん!はやくーっ!?」


  小さな女の子の声がした。


   ―へぇ。天使って姉妹なんだ・・・―


  現実逃避して考えている間に姉がついたのか、


   「なによー!っ!?たいへん!運ぶから手伝って!」


   「はぁーい。」


  ルーンは自分の体が浮くのを感じながら気を失った・・・


  

  ・・・男が居た・・・この前の男のようだ・・・いすに座り、何か言っている


   「これで、二つの生贄がそろった・・・あと一つ・・・これで・・・冥界の扉が、開く・・・。」


   ―冥界の扉?・・・―


  ルーンが疑問に思った瞬間っ


   「!誰だ!」


   ―っ!!!!!!!―


  ルーンのほうを見て、男は言ったが、その目はもっと向こうを見ていた。


   「私です。」


   ―!―


  ルーンの向こうに居たのはディオラだった。

  

   「・・・ディオラか・・・ノクターンはどうした?」


  男は地から響くような低い声で言った。


   「・・・すみません。捕獲に失敗しました・・・」


   「・・・どうしてだ?」


  男の目に怒りの色が浮かんだ。


   そこで接続が切れるように、景色は消えた・・・

  

  薄っすらと目をあけると

  

     ボフボフッ


   「・・・」


  目の前で黒いものがなんかボフボフ言っていた。


   ―?何なんだろう?―


  コマンド

   

   触ってみる

    嗅ぐ

    突っつく

    顔を近づける


  感触     ザラザラ

  色      黒

  形      逆三角形穴が二つ・・・

  湿気     かなり


      ファ・・・ファ・・・


  ルーンがボーッとそれを見ているとそれから出る音がボフボフからファッファッに変わった。


   ―・・・検証開始・・・・・・・・・・・・・終了・・・―


  ルーンが分かったときにそれは、今にも爆発しそうになっていたっ

  己の脳からのよけろという命令に忠実に従った。


   「とうっ。」


    ぶぁっくしょぉぉぉい!!!!!!!

  

  もし、今よけなかったらその犬のくしゃみは、ルーンにかかっていただろう。

   

   「・・・ここは?」


  犬をあしらいながら、周りを見るとそこは外ではなく誰かの家の中だった。


   「おきましたか〜?」

   「起きた〜?」


  この部屋の入り口から姉妹が顔をひょっこりと出した。


   「うん。キミ達が助けてくれたの?」


   「私見つけた〜。」


  ルーンが言うと妹のほうが答えた。


   「ありがとね。」


   「あの、お名前はなんとおっしゃるんですか?」


  姉のほうだ。


   「あぁ、ボクはルーン、ルーン・バルセルトって言うんだ。君たちは?」


   「リア〜。」

   「レイア・マストです。」


  両方が答えた。


   「あの?」


   「ん?」


  レイアが話し掛けて来た。


   「男の方なんですか?」


  右を見る左を見る・・・この部屋には、犬と姉妹とボクしか居ない


   「・・・ボク?」


   「はい。」


   「ボクは女だよ?・・・そんなに胸ないかな・・・?そんなに声低いかな・・・?」

  

  軽くいじけたくなる。


   「い、いえ。そんな事は!ちゃんと声は高いですし、胸だって私よりもずっと・・・」


  あちらがいじけてしまった。どうやら、かなり気にしているらしい。


   「じゃ、じゃあ、どうして?」


  はぐらかす様に聞いてみた。


   「僕っていってましたから。」


   「あぁ。」


  ・・・なるほど。 


   「これは・・・何というか癖なんだよね。ボクっていうの。」


   「癖・・・」


  レイアが顎に手をやり考え始めたら、


   「おなかへったぁーー!」


  リアがその静寂を破った。


   「モスもそう言ってるよ〜!」


  リアが犬を抱えて言う・・・モスって言うのかぁ。あの犬・・・犬にモスって・・・


     グゥゥゥゥゥゥゥゥ

  

  その場にどうするかのようにルーンの腹がなった。


   「・・・・・・。」「・・・・・・・。」


   ―気まずいっ―

 

  あまりの気まずさにルーンは赤面した。


   「・・・そんなにおなかへってたんですか?」


  レイアが聞いてきた。


   「・・・倒れる理由もそこでして・・・」


  ますます小さくなって返事するしかルーンはなかった。


   「すぐご飯にしますね!」


     バタバタッ


  あわただしくレイアは、走っていった。


  そのあとのご飯はすごかった。肉とか山菜が所狭しと並んでいた。

  食べながらいろいろな話を聞いた。此処はモス(犬)レイアとリアしか住んでいないとか、なぜレイアとリアは二人だけでココにすんでいるのかその理由とかいろいろ聞いた。


  その夜はもう泊めさせて貰い、明日発つ事にした。


  次の日の朝。

 

   「ほんとにもう行っちゃうの?」


  リアが上目遣いで聞いて来た。


   「うん。ごめんね。」


   「何か急ぎの用でも?」


  レイアが真剣な顔をして言ってきた。


   「はい。絶対に行かなければいけない所が。」

 

  答えるとレイアは寄ってきて、手をボクの額に当てた。


   「何を?「少し待っていてください。・・・」


  レイアは力をためるように目を瞑り、言った。


   「''今日は西へ明日は東へ明後日は南へその次は北へ旅に祝福あれ,,

フェアリー・ブレス」


 次の瞬間、ルーンの体はまばゆい光を放った。


  「・・・いまのは?」


  「私の力です。これでしばらくは飢えて倒れるなんてことはありません。」


 レイアは言った。


  「フフッ有難う・・・行ってきます。」


 ルーンはレイア達に別れを告げ、旅立った。

        


作者のもっとも苦手な喜劇はどうでしょうか?(ちなみに書くのが得意なのは戦闘ですおもしろいか面白くないかはおいといてw)意見、アドバイスなどコメントをお願いします。コメントは励みに、アドバイスは今後の役にたちますのでお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ