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第4劇 冥界ノ夜想曲のエフェクト

   「あああああ!」


       キンッ


  ルーンは召還した大鎌,ハデス・ノクターンを力の限り振り上げ、たたきつけと連続攻撃を繰り返すが、ディオラはそれを細い(タクト)で攻撃はしないにしろ防ぎ続けている。

 

   「やぁぁぁぁぁ!」


       ガィンッ


   「あっ」


   「もらった!!!」



  ついにタクトを弾き飛ばすと、ルーンはディオラの懐にもぐりこんだ。


   「やあああああああ!」


   「・・・フフフ」


   「!?」


  懐にもぐりこみ振りかぶった瞬間、ディオラはルーンの額に手をかざし・・・笑った・・・


   「おいで NO,7 ぐりぐり」


     ぐぅおおおおおおおおおん!!


   「なぁ!?」


  ルーンの額に名前には似合わない奇怪な姿のキメラが激突し、吹っ飛んだ。


   「った・・・くっあの棒がなくても、獣は操れるんだね・・・」


   「今すぐ、私についてきてくれるなら答えますよ?」


  ディオラはいつのまにか出した鳥を手に止まらせていった。



   「ん。今ので頭もすっきりしたし、さっきの答えなくていいよ!あなたについてくなんて真っ平ごめんだから!」


   ―さて、どうしようか・・・―


  さっきはああいったがルーンにはディオラに勝つ手立てがなかった。


   「ああ。ひとつだけなら教えてあげましょうか?」


   「いいの?冥土の土産ってやつ?」


   「まぁ。殺すことはしませんが・・・動けなくするくらいはしましょうか。」


  ディオラはさきほど出したキメラに棒を持ってこさせて、


   「夜想曲ノクターンの力はあなたの大鎌を召還するだけの力ではありませんよ?」


   「え?」


   「説明終わり・・・行きます」


  バッとディオラは右手を空に掲げ、


   「来なさい。わがしもべたちよ!」


      ぐぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!


  そういった瞬間、空から何十匹もの獣の雄たけびが空に響き、


      ぎゃおおおおおおおん!


   「さぁ!いつまで続きますか?」


   「うっわ!」


  それらのキメラはすべてルーンに向かって落ちてきた!


   「くっやあああああああ!」


     ぐじょ!ぎゃう!


  一番早かったものを手始めに切り、


   「次っ!」

   

  ぞんっ!     ごりごりごり!    じゅばっ!

 

  きぇぇぇぇぇ!  ぎぃあおぉぉぉう!  ぎぇぇぇぇ!


   「は!や!」


  キメラはものすごい勢いで減らしていくが少しづつルーンも疲労していった・・・


   「はぁ!はぁ!」


  ついに息が切れ、ルーンが息を整えるために立ち止まった瞬間!


     きぃぃぃぃぃぃぃ!


   「あ!」


  一匹の鳥がルーンの二の腕を切り裂いた! 


     ヴォオオオオオオオオオオオオオオ!


  残りすべての獣がルーンに飛び掛った


   ぐしゃ!ぶちぶちぶち!


  何匹かの獣の口が血で朱色に染まった。


   「そろそろですか。」

  

  傍観していたディオラは手を振り、獣を止めた。ゆっくりと獣が下がり始める。


   「さぁまだ生きておられますでしょう?どうですか?生かされた(・・・・・)気分は。」


  ディオラはルーンはもう何もできない状態で横たわっていると思ったが・・・

  

   「まったく。最悪だよ。」


   「!?」

  

  ルーンはディオラの背後に立っていた。そして、引いてく獣達の真ん中には、先ほどルーンにぶつ  けるため、召還したあのキメラが肉塊となって転がっていた・・・


   「いやなもの見ちゃったもん!」


      ぞんっ


  ついに大鎌(ハデス・ノクターン)の刃がディオラを捕らえ、その体を通り抜けた・・・



   「あっ・・・?」


   「ふふ・・・」

  

  確かに刃は自分の体を通ったのに、自分の体に変化はなく、ルーンは目の前で笑っている。


   「・・・ずいぶんとっあまくみられたものですね!」


  なめられていると思い、手を掲げ、獣を操る!・・・はずが・・・


   「!?」


   「あははは。さっきのお返しに教えてあげるよ。冥界ノ夜想曲(ハデス・ノクターン)

のエフェクト''夢の終焉,,で力を封じたんだよ。この大鎌はそういう封じる力をもってたんだ。」


   「な!?」


   「冥土でもあんま広めないでね!」


  本当の刃がディオラを切り裂こうとした瞬間!


       グォンッ


  ルーンとディオラの間を風が通り過ぎ、目を閉じた一瞬で背に翼を生やした男につかまれ、

  ディオラは高く舞い上がっていた。


   「まったく、もう少し早くきてください。」


  ディオラは悪態をついた。


   「いや、すまん。まさか能力を封じられるとは思わなかったから。」


  男はディオラを持ったまま器用に肩をすくめた。


   「わたしもです。」


  ディオラと男は一通り話した後、こちらを向き叫んだ。


   「あなたがもし、あなたが何なのか知りたいのなら!レリースという町まで来なさい!」

  

  そういい残すとディオラ達はすばやく飛んでいってしまった。


   ―・・・レリース・・・行こう・・・なんでボクがこんな力を持っているのか知るために―


  ルーンは落ちていた太い木の棒で十字をつくると町の入り口に立て、レリースへと急いだ。

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