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教授からの電話

書き方忘れそうに……。間あきすぎて申し訳ないです。

 織部君とデートから帰宅してすぐに、ヒギンズ教授から連絡があった。はかったようなタイミングだったので、彼とのデートについてもお見通しなのかとつい勘ぐった。

 ヒギンズ教授からの、メールを読む。

「真由美さん、お疲れさまです。いい休日を過ごすことはできましたか? 色々な人と関わってみることはいいことです。緊張するかもしれませんが、他者との交流は貴女の人生を豊かにしてくれるはずです。本を読んだり頭で考えるだけでは身に付けることが難しいこともあります」

 やっぱり教授には隠し事はきかないんだと思った。デートで過ごした楽しい時間を覗かれた気がして窮屈さを感じる。お湯を沸かしカフェオレの用意をしながら、「とても楽しい一日でした」と返信した。


 メールが返ってくるだろうと思っていたら、着信があり、呼び出し音が部屋に響いた。

「真由美さん、こんばんは。少しお話出来ますか? 今日は同僚の男性とデートだったんですね」

 緊張した面持ちで教授が切り出してきた。喜んでくれるだろうと考えていた私の想像とは裏腹に、少しだけ彼の声には棘がある気がした。

「久しぶりに楽しめました。前の彼氏と別れてから男性とデートすることなんて、もうないんじゃないかと思っていましたが。織部君はもの好きな人です」

 

 私の心はぽかぽかしていた。浮かれもしていた。振り返ると、自分の思いを優先しヒギンズ教授の気持ちをわかろうとしていなかった。


「真由美さん、僕は貴女の活動範囲が広がるのは非常にいいことだと考えています。織部さんは見どころのある男性だと思います。それでも、レディは気を付けすぎることはないのです。男性は誰しも心に狼を飼っています。真由美さん、どうかご自分を大切になさってください」

 教授の言葉に驚いた。デートしたことを伝えれば喜んでくれるに違いないと考えていた。それに、一回デートに行ったくらいで身に危険がおとずれるとは思えなかった。織部君に失礼だと憤った。


「教授は、古風な考え方をなさるんですね。もちろん、自分を守ることの大切さや必要性は理解しています。なにより教授が私を生徒として大切に思ってくれているのは嬉しいです。だとしても織部君はいつも励ましてくれる大切な同僚です。教授に信じてもらえないのは心外です」

 水族館土産のガラス製のフグを見ながら、抗議した。


「真由美さんを不快にしたのであれば、悪かったです。ごめんなさい。僕は心配なだけなんです。貴女は自分がどれだけ変化し魅力的になったかを、理解していない。だから出来るだけ貴女を守りたいし傷つけたくない」

 教授の言葉に胸がぎゅっと締め付けられた。

「その言葉だけで充分です。きっと教授はいるだけで私の進む道を照らしてくれる存在です」

 おやすみなさいと挨拶をし、私から電話を切った。









読んで下さってありがとうございます。

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