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冒険者ギルドでのよくある一コマ  続き

ギルドカウンター前 あるある話その一

仮設定1 横破魔の中にある科学技術は必要最低限以外横破魔の外に持ち出してはいけない。許可されるものは発煙筒とか医療キット等生命の危機に関わりがあるもの等。


主人公 常に後方で全体を見渡しパーティメンバーを指揮するリーダー役。ここぞという場面で介入して敵を討つ。実はチート能力で相手の攻撃能力や弱点、攻撃範囲やパターン等が予め視覚化できる(チートスロット01に装備している)


改名 伊邪野 那美(いざの なみ) > 伊邪野 夏美(いざの なみ) 理由、咲耶の耶と被ってるから。性格的に夏が合うと思ったから。


キャラ設定覚書

挿絵(By みてみん)

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俺を先頭に冒険部のメンバーが冒険者ギルドの中を進んでいく。

それに次々と畏敬の眼差しを向ける多数の眼。

口々に俺達が今までに達成してきた数多の難関クエストの事を話題にする。


「ほら、あの辺境の村。なんて言ったっけ……ああそうそう、ガルド村で異常発生した大量の骨騎兵(ボーンライダー)を一晩にして沈めたって噂の……」


「いやいや、俺が聞いたのは『名も無き遺跡』っていう名前の遺跡の最新階にある開かずの大扉、あれを力づくでぶち破って中の財宝を総取りしたって話を聞いたぜ?」


「俺が言いたいのはそんなチンケなクエストじゃねーよ、あの悪名高い黒犬騎士団の奴らに正面切って喧嘩売ったらしいんだよ」


「えぇ……(ドン引き) それは流石にやばない?」


「その後はまた痛快でさぁ……なんと………」


「冒険部……だっけか? あのパーティ。遷移者だっけ? 何か不思議な技を使うって噂の」


「そうそう、それがさぁ………」


あー、流石にこれはちょっとこそばゆいというかなんというか。ちょっとしたハリウッドスターの気分が味わえるというかなんというか。

咲耶も多少もじもじしながら俺に向けてはにかんでくる。

だが夏美はそんなこそこそ話など耳に全くはいってないかの如くにずんずんとギルドカウンターに向けて歩みを進め、天も「うわははは」とでも言い出しそうなアホ口を開けながらちょこまかと夏美に続いている。

織姫は再びうとうとしながら咲耶の服をつまみながらついてくる。

うーん、俺達はいつもどおりなんだがなぁ。

周りの見る目がほんの数週間前とえらい違うようになっちまったな。

ちと、やりすぎたか?

俺達がこの世界に遷移して『力』に目覚めて真っ先に来たのがここの冒険者ギルドだったからなぁ。

最初はなんだこのガキどもは? みたいな感じでからかわれたり馬鹿にされたり大変だった……んでもま、色々とやりやすくなった事は確かだな、と。

そんな事を考えている内にギルドカウンターの前まで来てしまった。


「お、おはひょうございますッッッ!!! やっ? ひょはおうございましゅッッッッッ!!!! んひゃッ!!!??」


まるで赤と青のツートンカラーが映えるギルド職員の制服に身を包んだうさぎ耳の受付嬢が直立不動にて俺たちを出迎えた。

その背筋はピンと伸び、ギルド帽に空いている二つの穴から伸びている長いうさぎ耳も垂直にこれ以上ないぐらいに伸びておりその内心を如実に表している。


「えっと、ギルド登録名『冒険部』なんだけどおすすめの依頼(クエスト)ないかな?」


俺が優しく問いかけるとその受付嬢――胸元の名札にはビィニャと書かれている――ビィニャはあたふたと手元の書類の束の中からA級と書かれたものを取り出してカウンターの上にばさぁっと広げた。

ちらっと見る限りではグリフォンとかケルベロスとかガーゴイルとかの名前が見える。

(ふむ、流石にA級ともなると雑魚ばっかりって訳にはいかねーか)

そんな中で何故かゴブリンの群れの討伐というD級のクエスト依頼書が紛れ込んでいるのが目に入り何気なしにそれを手に取ってみた。


「ん? なんだこれ。なになに『レイス 礼拝堂 いる ゴブリン お礼 弾む』……なんだこりゃ」


その依頼書には子供の落書きみたいな絵と片言みたいな言葉だけが書かれており、およそクエスト依頼書の体裁を成していない。

そもそも依頼書の右上に刻印されているギルドクエストのランク表示もきちんとした印ではなく見よう見まねで描きましたとでも言わんばかりに歪んだり間違っていたりしていた。


「んー、なになに………ゴブリン? 今更そんな雑魚クエストで弱い者いじめしてーのかぁ? 大吉ぃ?」

夏美が俺の肩に手を回しながらあごを俺の肩にのっけて手元の依頼書の内容を読む。


「ゴブリンの素材で何か必要なものあったかなぁ……あったの? 大吉ちゃん?」

咲耶がその反対側からそっと俺に寄り添いながら小首をかしげる。くぅかわいいなおい。


「ふん、やはり貴様の本性は弱い者いじめに勤しむ悪辣なる小悪党であったか……我をいつもいじめているのはその卑しい性分故の事だと合点がいったわ」

天が腰に手を当てながらその見事な絶壁の様な胸を無意味に反らしながら大口を開けながら無意味に勝ち誇っている。


「えー、それじゃあ大吉さんがいじめている天ちゃんは弱い者って事になっちゃうんだけどいいのかなぁ?」

織姫が眠たげな眼差して眠そうな言葉で結構鋭い事を後ろでわはははと笑っている天に突っ込む。

まぁ、本人に悪気は100%ないのだが。

それからかっちり十秒ほど経過した後にようやく天の脳細胞が自分の言葉の意味と織姫のつっこみを理解して『んぎゃっ』と奇怪な叫び声を上げながら頭を抱える様子を俺は最後まで見れなかった。


「おいおいおい、いつからここは託児所になったんだぁ? ええおい?」


ドグァガァッッッッッッ!!!!!


という音と共にギルドカウンターの上の依頼書が吹っ飛び、その衝撃で受付嬢のビィニャが背後に吹っ飛ぶ。

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