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声を失った。

作者: 日向七帆

私は声を失った。

話すのがしんどくなった。

話しかけれられたときに返事をするのが怖くなった。

相槌しかできない会話がものすごく苦痛になった。

会話をするのが怖くなった。


一方的に機関銃のように話す相手が怖い。

一方的に怒った口調で話す相手が怖い。

一方的に楽しそうに延々と話す相手が疎ましい。


そんなことを思っているうちに、喉に蓋がされた。


声を失って、私は楽になった。


一方的に話したい人は、声の出なくなった私に連絡をよこさなくなった。


それでいい。


私自身が消えてしまうのがいいのか、声だけが消えてしまうのがいいのか。

悩んでいるうちに、私の身体が、声だけを封印した。


それでいい。


一方的に話したい人たちは、心配している様子で、離れていった。


それでいい。


仲良しごっこはもう疲れたから。

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― 新着の感想 ―
[一言] 心を守るために身体から発したサインだったのですね。 心が壊れないように。自分を守るために。 焦らずゆっくり過ごして・・という身体のサイン。 声が出なくても理解して下さる方がいるはずです。そう…
[一言] 最初、ご自身の話だとは思わず、驚きました。 人間関係って、いろいろありますよね。。。(--;) 私はもともと警戒心が強く、あまり浅い友達を作れる人ではないので 本当に友達と呼べる人は他の人…
[一言]  ごくごく一部だけど、自分を必要としてくれる人もいるように思います。そういう人を捜し当てることこそ、人生において重要かもしれません。
2016/09/16 12:42 退会済み
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